変わること、変わらないこと2018年10月03日

天上の季節は、陽も星も揺らぐことが無い。
昼時間は計算通り短くなり、今日の東京は11時間46分。
もちろん星も、暦通りのそれになっている。

地上はどうか。
集中豪雨とか、暴風とか、何十年に一度とか、想定外のとか。
そんな日々を暮らしていると、変わらないものへの憧れが強くなってゆく。
だから昔と変わらない星座を見ると落ち着くのだろうか。
思い出の中に癒しを求めるのだろうか。


嗚呼、ついに終了か。
この頃はもう、個人のホームページを作る人も少なくなった。
これも流れか。
でも、あの頃の熱気は懐かしい。
インターネットという存在そのものも新鮮だったし、
そこで知り合った顔も知らない人達との交流も嬉しかった。
楽しかったな、ジオシティーズ。

変わらないものへの憧れは憧れとして、終わるものへしがみ付くのは止しにしよう。
僕もジオシティーズに自分のホームページを持っていた。
それは移行させず、このまま消滅させよう。
昔の恥をこれ以上残しても仕方が無いんだから。


朝、新聞でノーベル賞の記事を読んでいた。
そして気が付いた。
本庶佑という、ちょっと珍しいお名前に覚えが有った。
まだ学生だった頃、本庶先生の書かれた本を読んだことがある。
たしかブルーバックスで、遺伝子の話だった。
そしてそれがとても面白く、研究者と言う生き方に憧れたりもしたっけ。
先生はその後も努力を続けられ、研究成果は沢山の人を救うことになる。

職場で、研修会の予定をぼんやり見ていた。
そして、講師として知り合いの名前を見つけた。
僕が今の職場に来る前に所属していた会社の同期だ。
あの地下室で電子顕微鏡と対峙する彼の姿を覚えている。
几帳面にびっしりとノートをとる姿を覚えている。
彼は今でもあの分野で活躍し、スペシャリストとなった。
僕はとっとと逃げだし、何物にもなっていない。

彼のことをカッコ良いと思う。
変わらぬものの強さを感じるからだ。
でも彼のようになりたいと羨む気持ちは無い。
僕は自分がそんな人間になれないことをよく知っている。
こうして生活しているだけで、自分に満足なのだ。
僕は捨てたり逃げたり変わったりして、何とか生きているんだ。





コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
スパム対策で認証を入れます。
それから と4文字入力して頂ければコメント残せます。

コメント:

トラックバック