この頃のこと2019年02月01日

気付けば2月になっていた。
日暮れに比べ動き出すのが遅かった夜明けも、少しずつ早くなってきている。
東京の日の出は6時41分。
ようやく降った雨の痕跡はもう無い。
あまりに乾燥した日が続き、あの程度の雨水などとうに気化してしまったろう。

先日の秩父行きで生き返ったかに思えた心身が、また倦んでいる。
朝、仕事に行く事が億劫だ。
夜、帰宅すると疲れて何もしたくない。
犬の散歩と、最低限の家事と。
それだけを済ませ、ただベッドに潜り込むことを望む。
風呂すら億劫だ。
ウイスキーを一杯だけ持って温かな寝床に入りたい。
以前は嫌いでなかった職場なのに、今は疲れてしまって楽しめない。
まるで苦役だ。

なぜ、こんなに余力が無いのか。
仕事に行き詰った時も、大きな山場を前にした時も、体調が悪かった時も、
職場でインフルエンザが流行っても、嫌いな講師役を押し付けられても。
いつも何とかして来たじゃないか。
もしかしたら今の忙しさなんて、本当はそれほどの事じゃないのかもしれない。
ただ自分の気力が萎えているせいで必要以上に辛く感じているのかもしれない。
忙しさそのものすら、気のせいなのかもしれない。

アタマの中が仕事一色になっているのがいけないんだ。
もっと楽しいことを考えよう。
3月になったら、畑に耕運機をかけよう。
そしてジャガイモを植えよう。
やがて菜の花も咲くだろう。
そうしたら母の実家の海辺の道を散歩しよう。
防波堤で釣りをしよう。
今は楽しい事が見えていないだけで、じつは沢山のそれが待ってる事に気付こう。


でも現実はこれ。
昼食をとる間も無い仕事の合間に、追突された事後処理で警察へ行く。
逃げた相手からの謝罪も無く、ただ先方の保険会社から電話が入っただけだ。
こんな事に時間を取られるせいで、次の日曜日も出勤となるだろう。
凹んだ車を修理に出す時間も無いほどだ。



菜の花咲く2019年02月05日



立春も過ぎた。
そして自宅の畑で菜の花が咲きはじめた。
嗚呼、これを見ると母を思い出す。
この時期の母はいつも菜の花を愛でていたっけ。
入院中ですら、一輪挿しにこの花を飾って触れていた。

懐かしい。
数本切って、母の写真に供えよう。
そして忘れずに食べなくっちゃ。
僕はこの花はもちろん、あの味も大好きなのだ。

東京の日の出は6時38分。
今年に入ってから、昼時間は50分近く伸びた。
まだ出勤時間の空は薄暗いけれど、それももう少しの辛抱だ。
人の世の事と違い、天上の事象は予定通りなのが良い。
規則正しく太陽は昇り、順調に南中高度を上げてゆく。

そしてはっきりと、空模様にも変化が出てきた。
記録的な少雨となった関東だけれど、これからは周期的に低気圧がやって来る。
雨が降り、湿度を上げ、それが春を呼ぶ。
数年来で最悪のインフルエンザ流行にもブレーキが掛るかもしれない。
いいかげん下火になってくれないと、こちらの体がもたないほどの忙しさだ。



良い人止める2019年02月10日

東京で大雪の予報は外れたようだ。
朝5時。
粉雪がそのまま凍った道を犬と散歩。
犬の吐息が白くなるのが可愛くて、誰もいない公園で少し走った。
また一つ歳を重ねて、長生きですねーといわれる事も多くなった老犬。
でも、まだまだ元気だ。

ずっと仕事をしているせいで、曜日の感覚が無くなってきた。
そうか、今日は日曜日。
で、明日は建国記念日で休日なのか。
てことは三連休の人も多いわけで、いや全くうらやましい。
今日も明日もずっと仕事。
畑にも行けていないし、何よりずっと風邪気味で少し体を休めたい。
今日は早めに帰宅しよう。

ちょっと自分に余裕が無いことが切っ掛けで、良い人で居ることを止めにした。
他部署からの救援要請とか、専門外の問い合わせとか。
PCが起動しない、エクセルが解らない、プリンタが壊れたなんて事まで。
もう知らない。
雑用係じゃないし、こちらは自分の仕事だけで手一杯なのだ。
何かをやっているうちは、他の作業は完全に止まる。
そんな一人部署の僕に、雑用押し付けてくるなよ。
へたすりゃ火災報知器の誤作動とか、職場の車のバッテリ上がりとか。
知らないから。
そんなちょっとした事で、少しだけ楽になる。
この歳になって、ようやくそんなことに気が付いた。

そう思う事にする2019年02月13日

この頃なんだか忙しくて、そればかり考えている。
もともと2月は多忙になる事が解っていた。
だから1月から日常業務を前倒しでやっつけてしまう積もりだったんだ。
でも年が明けてすぐに風邪ひき。
その後、インフルエンザ、風邪、腰痛と患って自分が殆ど使い物にならなかった。

この時期になってまだ仕事の遅れを取り戻せていない。
月末の山場を迎える準備など、全く着手していない。
そんな中で追突され車の修理に2週間とか、
職場の測定器が異常値を吐き出したりとか。
犬の下痢が続いたり、兄宅の問題が表面化したり。
何だか色々重なるもので、すっかり参ってしまった。

いつもなら畑に行って趣味の土いじりでもすれば憂さも晴れるのだ。
でも、年明けからそれも全くできていない。
それどころか畑を放置している事も気持ちの重しとなってしまっている。
土を耕さなくちゃ。 ジャガイモの植え付けも迫っている。
でも休みが無い。
今月の休みの予定はあと一回。
そしてその日はM父の一周忌なんだ。

もうジャガイモの植え付けなんて諦めてしまおう。
くさくさと投げやりに、そんなことを思っていた。
でも待て。  
過去の記録を見たら、毎年ジャガイモの植え付けって3月になってからじゃない。
真冬のこの時期って、いつも畑は放置状態じゃない。
犬の下痢も治ったし、兄宅の事は僕の問題じゃない。
仕事だってきっと大丈夫。 
苦労はするけれど山場を越えれば楽になるし、その山は越えられる。

本当はそんなに忙しくない。
余裕がないのは自分を必要以上に追い込んでいるからだ。
体がきついなら、今月もう何日か休みを取っても良い。
いつもの悪い癖で、有りもしない事に不安を感じているだけなんだ。
そう思うことにした。
そう思うのは僕にとって難しい事だけれど、繰り返し自分にそう言い聞かせよう。
ほとんどの事は気のせいだ。

あ、そろそろ確定申告もしなきゃ。
これも気のせいかな。




鉄道博物館2019年02月15日

所用にて、大宮。
現地に着くなり、大急ぎで用事を済ませるべく走り回った。
だって、大宮に来たら絶対に行きたい場所があるから。
それは「鉄道博物館」。
大好きな場所なのに、もう何年も行っていない。
そしてそれは去年リニューアルし、新館が完成している。
そこにはE5系(グランクラス)と400系(つばさ)が新たに展示されているんだ。


これだ。
見ただけで興奮し、隅から隅まで魅入ってしまう。
E5系のロングノーズやフルカバー台車など、320キロ運転をするための形状。
在来線への乗り入れを考えミニ新幹線として作られた400系。

新幹線と言えば屋外に総二階建てのE1系も展示されているし、
もちろん懐かしい0系や200系も有る。
やっぱり新幹線は良い。
単純にかっこいいと思う。


でもやっぱりこういうのにも惹かれるのは歳のせいか。
C57形蒸気機関車の力強さ。


流麗な181系は昭和40年製造。


20系って言うのかな。
僕はこれを知らないけれど、三段寝台。
Mは子供の頃に何度もこれに乗ったらしい。
羨ましい。


今の電車は窓が開かないからな。
こんなものもすでに懐かしい。

そして後悔した。
遅くに入ったもので、あっという間に閉館時間になってしまった。
ここは、用事のついでに来て良い場所じゃない。
朝イチで来て一日を過ごす。
そしてその時は、人気のシュミレーターも体験してみたい。


特にこれだ。
10数年前まで秋葉原に有った交通博物館で展示されていたD51。
その運転席部分を使って作られたシュミレーター。
とても精巧で、沢山の圧力計が動き、そして筐体そのものも激しく振動する。
目の前に写される流れる景色を見ながら、蒸気圧を調整したり制動をかけたり。
見ているだけでワクワクするような装置だった。



もう少し2019年02月20日

かすかな沈丁花の香り。
そしてはっきりと花粉の気配。
東京の昼はもう11時間を超えた。
いつの間にか立春、そして雨水も過ぎた。
記録的な少雨だった今年の冬もついに去りつつある。

今やりたいこと。
とにかく畑。 放置したそこを耕したい。 そしてジャガイモから今年もはじめよう。
ロドスタの始動。 カバーを掛けて冬眠させていたけれどバッテリは補充電済。
ゆっくりと温泉、どこか遠くへドライブ、ラーメンの食べ歩き。

全てもう少しだけの辛抱だ。
あと一週間で、懸案だった仕事の山場を越える。
ちょっとキツかった年明け以降の仕事だけれど、きっともうすぐ楽になる。
2月が終われば。 3月になったら。
そればかり考えている。




少しゆっくり あの日のこと2019年02月28日

目の前の暦で東京の日の出時刻を見て驚いた。
え?もうそんなに早いのか。
犬の散歩時間が明るくなってきたから薄々気付いてはいたけれど。
今月に入って1時間近くも伸びた昼時間に、地軸の傾きと公転を思う。
その規則正しさは、人の世の騒々しさの外にある。

このところ暦を見る間も無かったのは、その余裕すら無かったからだ。
風邪ひいて、その上インフルエンザを併発して。
それが治ってまた風邪ひいて、トドメに歩くことすら難しい腰痛を起こして。
それでも仕事上の予定は変えられず、そして迎えた月末の山場。
ようやくそれを越え、今は放心している。
少しゆっくりと休みたいな。
2月は殆ど休日を取っていない。

今やりたい事は、まずは土いじり
自宅と、埼玉に借りている畑と。
放置のままの冬野菜を撤収し、取り残した大根と里芋を収穫しよう。
雑草をむしり耕運機でふかふかに耕し、春作のジャガイモを植えるのだ。

車いじりもしたいな。
頃合いを見てレヴォーグのタイヤとエアコンフィルタを替えよう。
冬眠中のロードスターはバッテリを取り付けオイルを交換しエンジンを掛けよう。
そしてドライブだ。
温泉、海、山。
ようやく迎える春だもの。
外に出ないと勿体ない。

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2月28日。
季節を後戻りさせるような雨。
夜、あの時のことを思いながら酒を呑む。
母が倒れたことを告げる一本の電話からすべてが変わった。
もう6年も前の今夜だった。

あの電話からはじまった長い介護と、そして自宅での看取り。
あの苦労も悲しみも怒りも今、少しずつ懐かしさに変わってきたのかもしれない。
全てを話したあの日。
介護ベッドを搬入したあの日。
母のおむつを買いに走ったあの日。
医師に厳しいことを言われたあの日の事ですら、今はしみじみと思い出す。