夏が終わる2016年08月28日



8月最後の土曜日は、地元の小さな花火大会。
毎年この夜は、庭に椅子と蚊取り線香を持ち出してそれを見た。
あの夏は母とMとの三人で見たっけ。
その夜の母の姿を、まるで昨日の事の様に思い出す。
あれからもう三年も経つのか。
いや、まだ三年なのか。

懐かしさと共に今年も夏が往く。
夜気を焦がすオレンジと、そのあとに残る火薬の匂い。
それは昔も今も少しも変わらない。
変わったのは、ただ僕だけなのかもしれない。



10号来るか2016年08月26日

いつもなら犬の散歩に行く時間。
でも、今朝は起きられなかった。
何度かスマホのアラームをセットしなおし、結局起きたのは6時10分。
昨夜良く眠れなかったからだ。
夜中に暑くて目が覚めて、ウトウトしていたら今度は自分の鼓動が気になって。
若い頃からある不整脈がそんな時は気になって仕方が無い。
気にするとますます期外収縮を起す。
枕を通しそんな鼓動を聞きながら、長い夜を越えた。
そして朝寝坊だ。

出勤は7時半。
昨日見た台風10号の予想針路を再確認し、ガッカリとする。
米軍は列島に沿って太平洋を進むと予想していた。
でも最新の予報では気象庁と同じ、関東上陸へと変った。
勢力も大きそうだし、ちょっと覚悟しなければ。

仕事は頑張った。
昼食はコンビ二のオニギリ。
午後、用事で栄養科へ行き、オヤツにパンケーキを焼いてもらった。
今年から職場健診に加わったストレスチェックの問診表届く。
正直に書かなければ意味が無いけれど、これを提出するのは嫌だなあ。

いつものクリニックに寄ってから19時帰宅。
Mが来ていて、寝室でまだ眠っている。
昨夜からの徹夜勤務に続き、今日の昼過ぎまで働いていたのだ。
僕だったらそんな勤務をしたらすぐに体を壊すだろう。
いや、Mだってキツイに決まっている。
だからこの家に来たときは少しでも眠ってもらう。
自分のマンションよりこの家の方が熟睡できるというのなら尚更だ。


買い物をしてこなかったので、有り合わせで夕飯の準備。
庭からピーマンを摘んできて竹輪と甘辛炒め。
床下からジャガイモを出して、ポテトサラダ。
冷凍してあった栃尾揚げを焼いて納豆をかけたもの。
アボカドとトマト。
モヤシと豚コマとキャベツ入りの焼きソバも。
ビールも冷えているし、あとはMが起きてくるのを待つだけだ。
明日は仕事休みだから、チビチビ呑みながら気長に待っても良い。

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21時追記。
欲を出してもう一品。
ゴボウを煮ようと作業をはじめた。
そして、あっと思ったときにはもう遅い。
先日研いだばかりの良く切れる包丁で左手を派手に切った。

包丁で怪我するなど久しぶり。
しばらく感慨に浸っていたが、圧迫止血を続けても出血が止まらない。
良く観察すれば傷は深く、これは家庭で対処は無理だ。
Mに運転してもらい、彼女の職場の救急外来へ連れて行ってもらう。
縫うのは怖くて拒否し、皮膚縫合用テープで処置してもらう。
ああ、なんてこと。
これでしばらくは畑仕事が出来ないじゃないか。
まあ台風も来ることだし、しばらく大人しくしていよう。


どうなるか2016年08月25日

猛烈な台風へと成長してしまったライオンロックという名の10号。
今後の進路によっては大きな被害が出そう。
だから一日に何度もその予報を見ては溜息をついている。

その予報、今日25日の時点で気象庁米軍とでは進路に大きな違いがある。
東京へ向かうという気象庁と、ぐるっと周り東北へ抜けるという米軍。
さて、どうなるだろう。
ここ数日は、動向から目が離せない。

不安定な天気2016年08月24日

処暑も過ぎた。
東京の日の出は5時6分。 気温24度。
台風が往ったというのにスッキリとしない天気。
午後、また土砂降りの雨。

沖縄近海で停滞し成長を続けていた台風10号が転向を見せ始めた。
もしかしたら大きな勢力のまま、関東へ流れてくるかもしれない。
子供の頃は好きだった台風。
でもオトナになって色々なモノを持つとそれが心配の種になる。
なるべく何も持たず身軽で居たい。
そんな風に思っていた若い頃の自分が今の僕を見たら、腹を抱えて笑うだろう。

朝6時、M帰る。
僕の出勤は7時。
仕事は特記事項なし。
職場の窓の外に晩夏を見ながら、ため息がいくつも出る。
何もせぬまま、今年も夏が過ぎてゆくのか。
あの頃感じていたこの季節特有の昂ぶりはどこへ行ってしまったのか。
祭りは終わってしまったのか。

どうもこの頃、眠りが浅い。
そろそろ空調の利いた寝室から、また二階の小上がりへ寝床を移したい。
あの畳の上に転がって窓を開けて眠れば、きっと熟睡できるだろう。
でも不安定な天気がそれを許さない。
いつ大粒の雨が横殴りに降るか解らぬ昨今、窓を開けて眠るには勇気がいるのだ。

今日あった事2016年08月22日

台風9号は勢力を落とさぬままに東京湾へ入り、房総を縦断。
本来風が軽減される台風の西側に位置する東京は、それでも暴風雨となった。

僕の家の隣は、僕の実家だ。
二世帯住宅のそこにはかつて両親と、僕も住んだ。
今そこには兄一家が住み、放蕩な生活を送っている。
隣家とはいえ、母が居なくなってから殆ど交流の無い家。
その自堕落な生活を苦々しく思っても、会話もしなければ我慢も出来る。

たとえ母が作った花壇に除草剤を撒こうが。
僕と父が作った実家のガラスを割り、修理もせず室内を風雨に曝そうが。
家の裏に分別もしないゴミが高く積まれていようが。
どこかで拾ってきては動かなくなるバイクが何台も放置されようが。
料金滞納でガスや電気が止まろうが。
池の水が腐り蚊が大量発生しようが。
もう、まったく関係が無い。

7時に出勤し、ルーチンワーク。
やはり台風と鉄道遅延のせいで、出勤できない人が何人も居た。
そうなると仕事は進まない。
予約もキャンセルされ、なんだか中途半端な気分。

14時、ふとネットワークカメラの映像を見てみた。
3台のカメラで、自宅の周囲をぐるりと映しているんだ。
ネット越しに見るそこに、ヘンテコな大きなモノが写っていた。
それは僕の家のフェンスに引っ掛かり、強風で大きく揺れている。
兄がバイク置き場としている鉄パイプとビニールで出来た物体だ。

風対策もせずただ置いてあったそれは風でぶっ飛び、僕の庭に入り込んだんだ。
それは長く育てたオリーブを折り、門柱にぶつかり、更に風が吹くたび移動している。
慌てて実家に電話しても通じない。 どうせ料金を払っていないのだ。
門柱の後ろにはロードスターを停めている。
そのままでは、車にまで被害が及ぶだろう。

慌てて帰宅。
兄宅のインターフォンを押しても応答が無い。
仕方なく大荒れの中、その物体を分解し兄宅へ放り投げる。
ふと見れば、そこには兄宅の郵便受けまでが風で崩壊し転がっている。
それはかつて僕が母に作った木製の郵便受け。
母の表札に安っぽいプラ版を被せ、マジックの下手な字で兄の名が書かれている。
それを見ていたら、腹が立って仕方が無かった。
仕事を放り出し、パンツまでびしょ濡れになり、僕は何をやっているのか。
もう本当にアタマに来た。
いい加減、ウンザリなんだ。





大雨2016年08月20日

夜明けは5時を過ぎ、そして18時半前には暮れてしまう。
暦の上では秋。 そして地上は晩夏。
荒れた夏野菜の畑、落ちて動かなくなった蝉、頭を垂れた向日葵。

不安定な天気。
三つの台風が突然産まれ、日本に向ってくる。
それらは互いに影響しあい、予報など役に立たないほど無秩序な雨が降る。
職場の窓から見る、白く煙ってしまうほどの豪雨。
中学のとき、天の底が抜けたようなという英語を習ったな、など思う。
まさにそんな雨。

昼食は緑のたぬき。
荒れた天気と交通機関の乱れで予定が狂い、あきらめて早めに帰宅。

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夏場は花がもたないね、など独語しながら萎れてしまった切花を片付ける。
先日活けたばかりの庭の向日葵。
母と父と祖父母の写真の前に、いつも花を飾っているんだ。
それだけではもの足りず、線香を焚く。
キリスト教の家で線香を点すなんて。
でもあの香りが漂うと、とても落ち着くのだ。
だから今夜もまた、火を点す。
短い線香だから、燃え尽きてしまうまで見ていても良い。

夕飯は手抜きでアサリと大葉のパスタ。
明日は特に予定の無い日曜日。
僕にとって予定の無い休日は貴重だ。
一日怠惰に過ごすつもり。

ビールだビール2016年08月17日

台風の置土産は酷暑と湿気。
強い雨に打たれ散ったサルスベリの紅が舗道を染める。

職場で少しゴタゴタがあり、その流れ弾にあたって疲れて帰宅。
もうやってられるか、など犬相手に毒づいていたら19時に電話が鳴った。
電話の向こうは幼馴染で、暑過ぎるからビールでも呑みに行かね?というもの。
二つ返事でビーサンをひっかけ、駅前の店で合流。


これが職場の仲間なら仕事の愚痴に終始し、たいした気晴らしにもならないだろう。
でも相手は幼稚園からの幼馴染。
そんなツマラナイ話はまったく出ずに、互いの趣味の話しで花が咲く。
紅芋コロッケ、ゴーヤチャンプル、枝豆、レバカツ。
そしてビールの美味いこと。
生をぐいぐい何杯も空ける。
嫌な事など忘れ、上機嫌で帰宅。
蒸し暑い夜の底を、サンダルでペタペタと歩くのが好きだ。


クジラを煮ます2016年08月14日

母の実家から帰るとき、伯母が持たせてくれた箱の中にクジラ肉があった。
あの辺では今でも沿岸捕鯨を行っていて、小型のツチクジラを捕っている。
子供の頃はクジラが捕れるとバケツを持って肉をもらいに行ったものだ。
でも今は年間26頭だったかの捕鯨枠があって、だから地元でもこれは貴重なのだ。

8月11日に取れたツチクジラ。
今年の残枠は5とのこと。
今年は順調に捕れているようだから、間も無く捕鯨シーズンも終わりかな。


大きな塊をいくつかに切り分けて、一番良いところは夕飯に刺身でやろう。
生姜醤油で美味。
残りは甘辛く煮てみようか。
子供の頃に母が良く作ってくれた味。
レシピも何も残っていないけれど、味の記憶を頼りに作ってみる。


一口サイズに切った肉を茹でこぼす。
とにかくアクが大量で出るから三度同じ工程を繰り返した。


その間に大葉を摘んできた。
もう時期が終わりで硬くなりアクも増えているから、コイツも熱湯でアク抜き。
その後、みじんに刻む。


三度茹でこぼした肉を、酒とみりん、砂糖で煮る。
生姜も適量。 しばらく煮たら醤油を投入。
落し蓋をして煮ふくめる。


煮汁が少なくなってきたら大葉を入れよう。
ここで味を決めたら、あとはしばらく放置して滲みるのを待つ。


ちょっと味見。
おぉ、子供の頃に食べていたアレそのものだ。
少し濃い目に味付けしたほうが美味しい。
これは良い酒の肴になるだろう。
あとでいつもの酒屋さんで、美味い吟醸酒でも買って来よう。

盆の入り2016年08月13日

母の実家へ行った。
仕事の都合でまとまった時間が取れず、往復8時間弱走って現地滞在が3時間。
でも行って良かった。
あの浜辺で、迎え火を焚けて良かった。
きっと母も喜んでくれただろうと思う。






なつ2016年08月12日

広島忌、立秋、長崎忌。
そしてすぐに盆と終戦記念日がやって来る。
日本にとって8月は死を想わせる季節なのか。
華やかな花火でさえ、迎え火送り火を連想させる。
子供の頃はただ楽しいだけの季節だった夏。
その夏もすぐに果てる。
あと10日もすれば処暑がやって来るのだ。

この時期に逝った友人を思い出す。
大学1年だった彼の時間はあの日に止まり、僕はそれから30年生きてきた。
あれは亡くす事の怖さをはじめて実感した日だったのかもしれない。
あの日を境に、僕たちは大人になった。
その後に得た物と失った物ではどちらが大きいだろう。

いつもの時間に起き、7時に職場入り。
仕事は特記事項なし。
少し体調が悪く、夕方早めに退勤。

帰り道、和菓子屋さんで予約しておいた菓子箱を三つ受け取る。
明日、迎え火を焚きに行く母の実家への手土産だ。
学生時代の友人宅へも最中の詰め合わせを発送する。
友人は去年の今頃、母を亡くした。
青森の友人宅へ遊びに行った時、歓待してくれたお母様の温顔を思い出す。

夕飯は素麺。
夜勤明けで、そのまま日勤業務までこなしたMはまだ寝室から出てこない。
きっと夜中まで眠っているだろう。
若い看護師に夏休みを取らせる為、いったい幾つの夜勤を重ねているのか。
彼女は疲れているのだ。
だから起こさぬように、僕も犬もそっと息をひそめている。

明日は早朝に母の実家へ向かう。
あの海を見ると嬉しくって、そしてやがて悲しくなる。