9月2018年09月03日

日頃の雑事に右往左往しているうちに、9月。
前線やら台風やらの影響で変わりやすい天気。
でもあの酷暑はもう戻ってこないだろう。
彼岸花の便りも聞こえるし、どうかこのまま地上にも秋が来てくれ。

朝な夕なに時の移ろいを感じるのは、やはり昼時間が短くなったからか。
それは今月末には12時間を切り、その頃からまた一つ季節が進むだろう。
厳しい夏をやり過ごした反動か、秋野菜の植え付けは進んでいない。
そろそろ白菜もキャベツも何とかしなければ。
埼玉に借りている畑にはまだスイカの残滓もそのままだ。
そんな夏の名残りを片付けて、またあの土を耕してみよう。

この頃職場の話をここに書かないのは、書きたくないから。
仕事の多忙は受け入れるけれど、人付き合いの苦労からは逃げたくなる。
ちょっとした問題児が入ってきて、色々な部署に波風を立てている。
今後その人との付き合い方をどうするのか、今はまだ解らない。
ちょっと久しぶりに、仕事に行きたくない気分になっているのが正直なところ。

Mのお父様が無くなって半年が過ぎた。
相続の作業も大方終わり、ちょっと一息つく頃だ。
それまで張って来た糸が緩んで、改めて喪失感を感じる頃かもしれない。
この頃、お父さんの昔話をすることが増えたM。
僕もそうだったな、と思い出す。
そういえば今月は僕の父の命日も来るな。
あれからもう10年経つのか。



災害に怯えていること2018年09月07日

6日未明、北海道で震度7の巨大な地震とその後の全道停電。
道内の震度7も全域停電も初だという。
その二日前には台風21号が日本を縦断し甚大な被害を出した。
あの勢力での上陸は25年ぶり。

7月には西日本を中心に観測史上最大雨量の豪雨被害。
6月下旬から始まった災害的な猛暑。
その前には大阪で震度6。
都心で大雪が降ったのも今年だったか。

豪雨被害はこの頃毎年のように発生している。
鳥取も熊本も震度6-7クラスの巨大な地震に襲われた。
台風の被害が多くなったと感じるは気のせいだろうか。
僕の家庭菜園が雨や日照不足、大雪や酷暑で毎年ダメになるのは偶然だろうか。
気象現象が異常化し苛烈になっているのは気のせいではないだろう。

僕が子供だった頃、台風や雪や雷、地震すら楽しかった。
そんな現象が好きで、高校時代は地学部に入って気象観測をやったものだ。
でももうそんな気持ちの余裕は感じない。
台風が発生すれば進路と勢力を心配し、大雨が降れば豪雨化を恐れ、
地震なんて東日本大震災を思い出して体が震えるほどに恐怖する。

恐れるだけでなく備えが必要と誰もが言う。
それは解るし備蓄もしているけれど、それにしてもちょっと酷すぎないか。
なんでこんなに災害が多いのか。
もはや大仏建立しかない、なんて話もネットで飛び交う。
そしてそれを笑い話と思えない。
大仏建立か。

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M宅近く、東京と埼玉の境辺りにある古いうどん屋さん。
武蔵野うどんと言う分野の、この辺のソウルフードだ。
褐色でゴワゴワとした硬い太麺。
肉のたくさん入ったつけ汁。
午後も遅いというのに、次々とお客が来てこんなうどんを啜っている。
店に活気が有って居心地がいい。
そして何よりうどんが美味い。

明日は白露。
夜気が冷え朝露を結ぶころ。
寒くなったらこの店で、温かなうどんを頂こう。
隣の人が汗をかきながら食べていたキツネうどんが美味そうだった。

10年2018年09月09日

親父が倒れた日。
そのまま意識も戻らず、6日目の朝に逝った。
もうあれから10年経つのか。

あの日を境に何もかもが変わってしまった。
突然に始まった沢山の悲しみとゴタゴタと。
父が愛した犬はそれらのすべてを知っている。
そして10年分老いて、今は僕の足元で丸くなって眠っている。

あの子犬だった黒柴が、もうすっかり白髪になってしまった。
10年とはそんな時間。
僕も歳をとった。

金木犀かおる2018年09月14日



秩父最奥地の三峯神社。
狼の狛犬。
ここへ行ったのは三度目だけれど、いまだゾクゾクするほどの感動が有る。
その正体が知りたくて、きっとまた行くんだろう。

金木犀の香りが漂いはじめた。
今年、僕の金木犀はほとんど花芽を付けていない。
来年以降にまた勢力を取り戻すため、春先に半分以下にまで切り詰めたから。
寂しいと思う反面、これからの成長が楽しみでもある。
僕の家で最後まで残った大きな樹だもの。
大切にしたい。

一週間ほど前から東京の日没は17時台。
もう夕方はあっという間に夜になる。
犬との夕方の散歩はすでに暗い時間になっている。
もう少しすれば朝のそれも夜明け前に歩くことになる。
季節は移ろい、明け方など肌寒さすら感じるほどだ。
暑い暑いと文句を言った今年の夏も、こうして果てた。
また冬が来て、やがて夏が来る。
その繰り返しだ。

気候が良くなると外で過ごしたい。
晴れた休日など、山歩きだってしたい。
畑も秋の農繁期。
玉ねぎも白菜も、早く植えなくっちゃ。
もっと時間が欲しいな、と思う。
自由に使える時間がもっとあれば、あれもこれも出来るのに。

明日は父の命日。
寿司と酒を買って帰ろう。


取り戻しようもないこと2018年09月18日

そこここで、彼岸花が咲いている。
菊の節句も敬老の日も過ぎ、秋分の日ももうすぐ。
秋分の日の前後三日間が秋彼岸で、彼岸が明けたら中秋の名月。
陽の力が衰えやがて夜が優勢になり、そして秋が深まってゆく。
いつもは苦手な秋への移ろいも、今年はそれを待ち望んでいた。
夏があまりに厳しかったから。
今年の夏はそれを楽しむ余裕などなく、ただ過ぎるのを待つのみだったんだ。

そして父の命日も過ぎた。
どうも親の命日前後は不穏になる。
5月の母と、9月の父と。
母の介護に後悔が無いはずはない。
あれもこれもと悔いが残り、口惜しく無念で自責の念に駆られることも多い。
でも、あの時の僕は僕なりに一生懸命だった。
必要と思う事はすべてやった、
そして母の望み通り、自宅で看取った。

でも父の時はどうだったか。
病室で最後が近づいた時、父は目を開けていた。
そして僕のことを見ていたんだ。
それなのに僕は、主治医と治療内容を相談するのに精いっぱいで、
父に声を掛ける事をしなかった。
なぜあの時、手を握って話しかけなかったのか。
心配するなと、あとは任せろと、ずっと近くに居るからと声を掛けなかったのか。
それが父と話す最後の機会だったのに。

伝えたい事も言わず、ありがとうも言えないままに逝ってしまった。
もう10年経つのに、あの時自分がしなかったことを今でも恥じている。
やってしまった過ちはやがて笑い話になることも有る。
でも、しなかった事への後悔は、もう取り戻しようもない。

昨日、花も持たず墓参に行った。
名残りのセミと秋の虫が競って鳴いている。
休日の都立霊園は長閑だ。



季節がすすむこと2018年09月22日

台風24号が発生した。
今年は8月までの台風発生ペースが速く心配していたけれど、
9月になってそれも落ち着き、もう大丈夫かなど勘違いしていたんだ。
まだ9月だもの、大型の台風が次々やって来ても不思議じゃない。

実際、この24号は「非常に強い」以上にまで成長する予報も有るし、
太平洋高気圧の張り出しが弱く、迷走する可能性もある。
勢力も進路も要注意。
逃げることが出来ないのなら、しっかり備えないと。


仕事の都合上、連休が憂鬱だ。
仕事量はある程度決まっており、だから連休明けが忙しくなる。
それが今回のように、9月17日、24日、10月8日と4週のうち3回も月曜が休みだなんて。
月曜に来るはずの人と、もともと火曜を予定していた人。
そのどちらもが火曜に来ることになり、週明けの忙しさと重なり猛烈な慌ただしさとなる。

24日は秋分の日の振り替えだから仕方がないとしても、
敬老の日も体育の日もハッピーマンデーとかいう制度で移動した日でしょう。
連休には経済的な意味も大きいだろうけれど、カレンダーを見てうんざりするのも事実。
まあ、自分が休めないから僻んでも居るんだろうけれど。


秋から初冬にかけ僕が季節を感じるのは、気温や昼時間より太陽高度だ。
6月末頃に80度弱あった正中時の太陽高度は今55度ほど。
それは更に下がり続け、年末には30度ほどになってしまう。
太陽高度が低くなるほど、僕の狭い畑の日当たりが悪くなる。
真夏の間真上から降り注いだ陽光は、南の低空から細々と届く。
それは長い影を曳き、野菜を作るには到底足りぬ。

埼玉に借りている畑は冬場も日当たりが良いのだけれど、
自宅の狭い畑はこれからしばらくの間、野菜作りが難しくなるんだ。
冬場はあれほど太陽高度の上昇を望み、そして盛夏には暑さを呪い、
そしてこれからは寒さと暗さを嘆き、また夏が来るのを夢見る。
身勝手なものだ。
秋が深まる前に、白菜の植え付けを終えなくちゃ。
あ、鍋に備え水菜と春菊の種も蒔いておこうか。





家事が好きなこと2018年09月26日

沖縄の南に在る台風24号。
26日昼の実況は中心が950hPaで最大瞬間風速60m。
これは更に勢力を増し、明日の昼には935hPa、70mだと予報されている。
そして29日午前に転向し、北北東へ進むというじゃないか。
鹿児島をかすめ、四国を縦断し、先日の台風被害が大きかった辺りを通るのか。
災害はたとえ自分が被害を被らなくても、ニュースを見るだけで鬱々とした気分になる。
台風も地震も火山も、もういい加減にしてくれ。
僕たちはなんと自然災害の多い場所に棲みついてしまったのか。


ちょっと忙しくて、職場と自宅の往復ばかり。
自宅でも持ち帰りの仕事ばかりしていて、ゆっくり料理も作れやしない。
連休でせっかくMの娘が来ていたというのに、出掛ける事もしなかった。
まあ月末を過ぎれば暇も出来るだろうが。

少し忙しくなっただけで、すぐに余裕がなくなってしまう。
洗濯ものは溜まり、掃除もせず、冷蔵庫は空っぽ。
犬も匂うし祭壇の花は枯れるし庭は草だらけ。

家事なんて放り出しても誰かに迷惑を掛ける訳ではない。
洗濯だって掃除だって時間のある時にすれば良いんだ。
でもそう割り切れず、それがストレスになる。

そう、僕は家事が好きなんだ。
綺麗な家や畳まれた服、研ぎあげた包丁や時間をかけた料理。
そんな事に割く時間の無い時ほど、ますます家事がやりたくなる。
トイレ掃除ですら魅力的に思えてしまうんだ。
だったら日記なんて書いてないで、すぐにでも行動しろという話なんだが。

今夜も持ち帰りの仕事。
明日も早出。