今朝のこと2013年07月19日

昨夜、二階のリビングの隅、四畳半の畳コーナーに寝ゴザを敷いてゴロゴロしていた。
夕方からザッと降った大粒の雨のお陰で火照った地上が冷やされ、窓からの風が心地よい。
月を見ていたらいつの間にか眠ってしまい、そのまま朝までぐっすりと寝た。
母の体調が良いと、僕まで調子良くなるのだ。

退院後寝たきりだった母が徐々に元気になり、ここ数日など身の回りの事は自分で行えている。
そして昨日は2週間ぶり、僕の車に乗せて買い物にまで行けたのだ。
もうこのまま元気になれてしまうのではないのか。
そんな事まで考えたりもする。

体調の波は大きい。
たまたま今がいい時期なのだとは解っている。
またやって来る一瞬を境に、そんな甘い妄想は吹き飛ぶだろう。
今の好調は化学療法を休んでいる事による一過性のものなのだ。
次の化学療法を始めるのか、それとももう一切の積極的治療を止めてしまうのか。
母の今後の事を含め、考えなければならない事は山ほど有るのだ。

でも、庭でノウゼンカヅラの手入れをしている母を見ていると、今はそんな事を忘れてしまいたい。
いつまで続くか解らないこんな平穏を乱したくないんだ。
出勤する僕に、今夜は畑の茄子で焼き茄子を作るのだ、などと母が言う。
梅干を作ったときの梅酢で生姜漬けを作ろう、などとも言う。
長く忘れていた子供時代に戻ったかのような、一瞬一瞬が貴重な母との時間を過ごしている。