さくら咲く2011年04月11日

昨日、近所の都立公園をMと歩いた。  そこは桜で有名な公園で、染井吉野は今が盛り。
蕾が薄紅に染まる頃も、満開の狂乱も、そして雪のように散る様も、やはり桜は素晴らしい。


でも、今年一番嬉しい桜はたった数輪の、この花だ。
桜の樹が欲しくて公園で種を拾ったのが2007年。 
桜の種、つまりサクランボから出た芽を大切に育て、4年目の今年に初めて花を付けたのだ。

この種を拾った時、上手く芽が出たら庭に植えて大木に育てようと思っていた。
その翌年、父が逝きその庭を失った。 
そして駐車場となっていた場所に僕が家を建て、大きくなる樹を植える場所が今はもう無い。
4年有れば、生活環境など全く変わってしまうのだ。

育てる場所をなくし鉢に植えたままのこの桜の樹も、いつかは地面に返してやりたい。
職場の庭でも、どこかの公園でも、あるいはあの河川敷の土手でも。
少し寂しいけれど。

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あの震災から一ヶ月。 
色々な価値観までもが変ってしまった一ヶ月。
繰り返される余震に、いつも体が揺れている気がする。 
自分が揺れているのか地震なのかが解らない。
いったい、地面の下で何が起こっているんだ。

無能な上司の下で働かされる事を「枝る」というらしい。
なんだか訳の解らない雑用ばかり丸投げされて、そんな言葉を思い出す。
今日の会議でまた新しい委員と仕事を押し付けられる。 砂漠に水を撒くような作業だ。

昼食は自宅から持ってきたオニギリ。
塩オニギリの、いや米の美味さに今更目覚めたのだけれど、今年の秋はきっと米不足だろうな。
93年の米不足のような騒ぎにならなければ良いけれど。

夕方また大きな地震。
マイクロピペット運用中だった機器の測定部に損傷あり。
ラジオのニュースは地震、津波警報、原発ばかりを繰り返す。
もう嫌だ。