天覧山・多峯主山2017年01月12日

いつもより遅く、朝の6時に犬と散歩に出た。
やがて素晴らしい夜明け。
そんな真冬の快晴の朝を見ていたら、どこかへ散歩に行きたくなった。
仕事は休みだし、車でどこかへ出かけよう。


Mを起こし、飯能へ向う。
そこには僕の気に入りな散歩道が有るんだ。
能仁寺の境内を抜けるとすぐに天覧山への登山道がある。
登山と言っても、天覧山は標高わずかに195メートル。
麓で行われた近衛兵の演習を、その頂上から明治天皇が観閲した事に由来する山だ。


大好きな冬枯れの雑木林。
紅葉の西沢渓谷を歩いて以来仕舞いこんでいたトレッキングシューズを履いてきた。
明るい道を落ち葉を踏みながら歩く心地よさ。
やっぱり低山ハイクは楽しいな。


天覧山の頂上にはあっと言う間に着いてしまう。
ちょっとした展望台が有るのだけれど、今日は僕らの他に誰も居ない。
とても静かで陽だまりの暖かさに満ちた場所。
そう言えば天覧山と言う名の美味い酒が有ったな。
帰りに買っていこう、なんて思ったりもする。


もちろんこれだけじゃ歩き足りない。
天覧山からハイキング道の続く多峯主山(とうのすやま)へ行ってみよう。
小川の流れるルートをゆっくり歩く。
まるで絵に描いたような里山の景色。
春になるとこの小川はオタマジャクシでいっぱいになるんだぜ、なんて話しながら歩く。


多峯主山は標高271メートル。
頂上には1万個以上の経文を書いた石の埋められた塚が有ったり、
江戸時代の老中の墓所があったり、雨乞いの池があったり。
何かと昔から祈りの対象になった山らしい。

今では昇りやすくトイレもあり、何より眺望の良い低山として有名だ。
そして今日も期待を裏切らない景色を見せてくれた。
筑波、秩父、奥多摩、富士、丹沢。
そして大宮から都心を含む関東平野の広大な眺め。
僕らは時間も忘れ、その景色に見入った。
ここはまったく素晴らしい。


今日、最後に撮った写真。
山頂からの展望を撮ろうとした時に、デジカメのバッテリが切れたのだ。
嗚呼、充電してくるのを忘れていた。
低温の影響もあって、予想以上に消耗が激しかったんだ。
でもまあ良いか。
ここにはこれまで同様、これからも何度も来るだろうから。
気軽に行けて気持ちの良い場所、天覧山から多峯主山ルート。
今度はコンロを持ってきて、温かなスープでも作ろうか。

夜、土産に買って来た天覧山・純米生原酒を飲んだ。
酸味の利いた旨口の酒。
鯛の刺身とあわせて美味。

スマホの「山旅ロガー」によると、今回の歩行距離は4.4キロ。
所要時間2時間51分。 標高差160メートル。
お気軽ハイクだけれど、靴だけはしっかりしたものが良い。