今夜の酒の肴を考える2012年01月21日

大寒。

それを「みぞれ」と言うのか「あられ」と呼ぶのか。
あるいは凍雨だか氷雨だか知らないけれど、とにかく天から氷が降ってくる。
雪なら嬉しくも有るけれど、氷など落とされ黙っているほど温厚でもない。
昼過ぎ、職場中庭の温度計は(壊れているのでなければ)なんと2度。
いくら大寒だといってもこの寒さは赦せぬ。
そうやって調子に乗っているが良い。 
次の節季は立春。 冬などもう先が見えているのだ。

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背を丸めて出勤し、うな垂れて労働をし、溜息ついて帰宅。
寒すぎて、もう酒を呑む以外の欲を感じない。
燗酒を一本か二本か三本。 そしてささやかな肴が有れば言うことは無い。


そんな訳で、今の愛読書はこれだ
料理本が好きでよく買うのだけれど、酒の肴の参考にするのならこの本がベストだ。
仕事に行くときも鞄に入れ、ちょっとした空き時間にパラパラしては今夜の酒を想うのだ。
中には料理と言えないほど簡素なモノも紹介されているけれど、それがまた良い。
酒の肴には酒の邪魔をしない簡単なモノが良い。

今夜の酒はMが先日買ってくれた秩父「武甲正宗」の本醸造。
冷やだとなんと言うことの無い酒だけれど、燗をつけると美味くなる燗あがり酒。
肴は本を参考に作った「たたき山芋の明太和え」と「煎り豆腐」 
どちらも簡単で美味。

独居にこもり、好きな酒と好みの肴と読みかけの本が有れば文句は無い。
ゆっくりと時間を掛け温かな酒を舐めていると、だんだんと体の芯がトロトロになってくる。
ようやく緊張が解け、誰にも邪魔されない僕だけの時間がやって来るのだ。

厳寒の夜。
外には氷姫とかモランとか冬の化け物が百鬼夜行しているだろう。
でも、僕は暖かな部屋で平和に酒を呑むのだ。