海へ行った2010年08月27日








早朝まだ暗い時間に家を出て、海辺にある母の実家へ。
老いた叔母が作る畑を見回り、墓参りをし、老犬と遊び、誰も居ない海で泳いだ。

あの年の、この海を思い出す。
この海から僕が帰った直後に父が倒れ、そのまま逝ってしまった。
父が最後にとった食事は、ここから持ち帰った干物だった。
呼吸器系の病気で外出できなくなっていた父は、僕の日焼けと海の話を喜んだ。
2年経っても、この海を見ると気持ちがザワザワとする。
あのときの事を、つい昨日のことのように思い出すからだ。

現地滞在は数時間。
明日はまた仕事で、そのための下準備もあるからだ。
ここまで来て日帰りなんて。
でも、平日に来られただけまだましか。
今年もまた、自分の肌に海の陽を焼き付けてきた。
そのヒリヒリした感覚すら嬉しく感じる。