オリオンを見て思い出すこと2017年10月26日



午前4時前。
トイレに行きたいよ、と犬に起こされる。
そしてそのまま気の済むまで散歩。
もうこれが普通になってしまった。

老犬がスキップをするように歩く。
尻尾を振って楽しそうに歩く。
夜明け前の一番暗い時間、久しぶりに綺麗な星。
オリオンが南中している。

オリオンを見ると思い出す。
子供の頃、数人の仲間たちといつも星を見ていた。
天体望遠鏡を手に入れたのは中学一年。 
初めてのそれは赤道儀に乗った口径100ミリでF10の反射望遠鏡。
仲間もみな、同じような望遠鏡を買ってもらっていた。

誰かの家に有ったリヤカーに、みんなの望遠鏡を積んだんだ。
数キロ離れた都立公園までそれを曳く。
そこで寒さに震えながら、星を見た。
夏も見ていたはずだけど、あまり記憶にない。 
とにかく鮮明に覚えているのは、冬の寒さだ。

まだダウンと言うものが一般的じゃ無かったのかな。
ジャージとスタジャンを重ね着して、夜明けまで公園に居たっけ。
月の無い晴れた土曜の夜は、よくあの公園で夜明かしした。
まだ近所にコンビニは無かったな。
石川島播磨の工場脇にあったカップ麺の自販機だけが体を温める手段だった。

星はもちろん良く見ていた。
でもそれと同じくらい、仲間たちと公園で夜明かしする事が楽しかった。
ラジオから「スニーカーブルース」とか「ルビーの指輪」なんかが流れてた年だ。
あそこでどんな話をしていただろう。
それは忘れてしまったけれど、楽しかった事だけは今でも覚えている。

高校になって、だんだんと装備は良くなった。
テントも寝袋も買ったし、望遠鏡もカメラも良い物に替わった。
やがて自分の車を持ってからは、良い空を求めて遠征もした。
星専用のフィルムをドライアイスで冷やして増感したり、
星の動きを長時間追尾したり、自分で現像したり、雑誌に応募したり。

でも、近所の公園で星を見ていた頃ほど楽しかったか。
富士や堂平で夜明かししても、あの頃ほど楽しかったか。
ただ綺麗な写真を撮る事だけに熱中し、本当に星を見ていたのか。
今ではその趣味は止めてしまい、犬と深夜に星を見上げるだけ。
そしてオリオンを見ると、あの都立公園の夜を思い出す。

里芋をたべる2017年10月28日

菊の節句。
昔、親父が半ばふざけて菊花を浮かべた酒を呑んだっけ。
菊を浮かべた風呂に入った記憶もある。
庭の隅で小菊も咲き始めた。
そんな季節。

東京の日の出は5時59分。
低い雲の土曜日。
やがて、昼過ぎから雨。

この雨は前線の影響だけれど、明日からはまた台風性の雨が強くなりそうだ。
明日は早起きして茨城の百里基地。
航空観閲式に参加するのに、雨ではがっかりだ。
滑走路での式典中は傘がさせないし、格納庫の中から見る事になるかもしれない。
荒れれば、戦闘機の展示飛行も中止されるだろう。
残念。

仕事は特記事項なし。
昼食は「すきや」の牛丼。
午後は測定機器のメンテナンスと精度管理。

          ------------------------------------------------


埼玉に借りている畑では、夏から以降の日照不足と多雨で野菜の出来は近年最悪。
でも、水の好きな里芋だけは出来が良い。
10個ほど植えた種イモが、どれも傘として使えそうなほど大きな葉を開いている。
根元の土に手を差し込み、数個を掘り上げたのが写真の芋。
一株にこの数倍の芋が出来ているようで、しばらく里芋生活が続きそう。


他に、ゴボウやら大根やらニンジンやらも抜いてきた。
とりあえず里芋は煮物だな。
いろいろな食べ方が有るけれど、やっぱり煮物が一番好きだ。
ゴボウとニンジンできんぴらも作った。
質素だけれど、しみじみと美味し。