美味いけど酒の肴にならん2013年05月16日



そんな訳で、今夜の肴はワラビ。
美味し。

母が退院してから付き合ってきたワタミの宅食だけれど、僕は明日で止める事にした。
思ったよりも美味しく、料金も安いと思う。
いつも同じ人が同じ時間に届けてくれ、手渡し時に何か異変が有ったら連絡をくれる安心。
もしこんなサービスが無かったら、退院後の生活に今ほどの余裕は無かっただろう。

でも、僕にとっての夕飯って酒の肴だ。
だから、豆腐と漬物、たまに刺身や焼き魚でもあれば良い。
毎日届く弁当は、僕にとっては過剰なものなんだ。
今後宅食は母一人分とし、僕はまた以前の食生活に戻る。
でも母の様子を1日2回見に行くのは今まで通り続けよう。
その時に僕が作った惣菜でも持っていけば、母も喜ぶだろう。

ラムを焼く2013年05月18日

東京の日の出は4時34分。
母が倒れた頃より1時間半以上も早い夜明けだ。
地上でもがく人間などに関係なく、季節は進む。
ビルの合間から射す朝日の線がとても神々しく、何かの救いの糸のように見えた。
カンダタのようにそれに縋ってみたいけれど、手繰った途端に切れてしまうだろう。

温めた牛乳を飲んでからバイクで出勤。
貯まりに溜まった雑事に押し潰されそうになりながら、でも頑張れずヨタヨタと仕事。
昼食の代わりに差し入れで貰ったロールケーキ。
甘いものを食べるとショッパイものが欲しくなるのは何故だろう。
午後、仕事の合間に売店で揚げおかきを買い、屋上でボリボリ齧った。

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肉欲を感じ、仕事帰りにヨーカドーに寄り好物の骨付きラム肉を買った。
クレイジーソルトで焼いて、渋みの利いた赤ワインをやりながら頬張る。
いつも行くスーパーに、この骨付き肉のもっと大きな塊が有れば面白いのに。
僕らの世代ならきっと知っているギャートルズの肉をラムでやりたい。

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不眠と悪夢に悩むようになってずいぶんと経つ。
酒がいけないのは解っている。 生活習慣も乱れている。
2月まで平日は休肝日とし、夜はヘトヘトになるまでジョギングをしていたのだ。
それがあの日以来、運動もせず酒量は増えるばかりだ。

そろそろ動き始めなければ、と思うのだけれど何かを頑張ってみようと言う気力が湧かないんだ。
今夜もきっと眠れない。
そして深夜いつまでも、ベッドの中でラジオを聴いているだろう。



5月20日2013年05月20日




物憂い月曜の朝。
東京は、雨。

一人、サバを焼く2013年05月21日

小満。
庭の畑では、先日植えた夏野菜がようやく生長を始めた。
落花生もヒマワリも朝顔も種まきは終わり、発芽を待つだけ。
育苗箱の里芋や生姜はそろそろ芽を出すだろう。
東京の最高気温は26度。 昼時間14時間12分。
強くなってきた陽光の力を借りて、僕ももう少し元気になりたい。

バイクで出勤し、雑事ばかりの仕事をこなす。
職場健診がはじまり、来週からは更にバタバタしそうな気配。
昼食は仕出し弁当。 中身はカツの卵とじ。
オヤツに日向夏を頂き美味しく食べた。

午後、窓の無いシールドルームで仕事。
今の時期はまだ空調が冷房に切り替わらず、機器の出す熱のこもる部屋は暑くてたまらない。
夏が来るたび半袖の白衣を買おうと思うけれど、今年もきっと長袖のままなんだろう。


夜、塩サバを焼く。
魚焼きグリルは両面焼きで、コースを選んでスイッチを押すだけでこんがり美味く焼ける。
でも、こんな小さな切り身一つの為に使用後分解して掃除するのが手間なんだ。
そんな時はフライパンにクッキングペーパーを敷いて焼いてしまう。
綺麗に焼けるし、後片付けも楽だし。
シシャモなんか、グリルを使うよりずっと美味しく焼けるんだ。

他に誰も居ない家でサバなんか焼いていると、独りだなあと染み入るように思う。
換気扇の音と、ジリジリという脂の音と、遠くに聞こえる電車の音と。

オクラホマとハイビスカス2013年05月22日

竜巻のニュースを見てから眠ったからか、オクラホマの夢を見た。
昔、そこに住む友人を頼って遊びに行ったあの場所だ。
瓦礫の山が津波の被害を連想させるけれど、建物を壊したのは波ではなくて風なのだ。
どんな大気現象があれだけの威力を生むのか想像もできない。

ビュイックのレンタカーを借りてドライブ旅行をしたオクラホマ。
地平まで広がる麦畑と石油櫓、赤い土。
一緒に行った友人も同じ記憶を呼び覚ましたようで、昼過ぎにメール来る。
その彼女はもう40代になっていて、しかも母親になっているんだ。
今じゃ電車も一人で乗れないこの僕があんな遠くまで旅行に行ったと言う事よりも、彼女が主婦になっている事の方が信じ難い気もする。

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自宅で育てている、もう4年目だったかのハイビスカスの鉢植え。
早春から11月頃までこんな感じで咲き続けてくれる。
年に一度の植え替えと切り戻し、日当たりと冬越しにちょっと気を遣ってやるだけ。
部屋の中に花があると、そこだけパッと明るくなった気がする。
それがこんな陽気な花なら尚更だ。

そう言えば学生時代に繰り返し行った沖縄の貸し別荘で、巨大化したコイツの生垣を見たっけ。
それはそれは壮観で、何枚もその前で写真を撮った。
なんだか今日は昔の事ばかり思い出している。
目先の仕事より、浄化された甘美な記憶に浸っている方が心地がいいのだ。
駄目人間化が加速する。


新聞の宅配を止めたこと2013年05月23日

4時半の気温は19度。
半袖でワンコと散歩をした。
深呼吸したくなるような初夏の夜明け。
早起きは三文の徳、どころか僕にとって一日の喜びのかなりの部分はこの朝の散歩にある。

仕事はちょっと頑張れた。
昼食は職場至近の定食屋で焼き魚定食。
午後はずっと勉強会。

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2紙取っている新聞の一方を、宅配からネットで読む会員契約に変えた。
これなら出勤前にまだ配達されて来ないという不便さもないし、自宅でも職場でもネットに繋がったPCさえあれば読む事が出来る。
古新聞の処分も必要なくなるし、何より月額315円(!)と格安で済むのだ。
これで読み易ければ言う事無しだけれど、それはやはり従来の新聞に分がある。
マウス片手に画面をスクロールさせるより、紙面をめくる方が良いに決まっているのだ。

明日で二週間続いた母の化学療法の服薬が終わる。
一週間休んでまた点滴とその後二週間の服薬。 以後この繰り返しとなる。
それなりに副作用による不調も有るようだけれど、今のところそれは深刻ではない。
どうかこのまま続ける事が出来るように、と願うばかり。
すでに父も亡くやっと自由に暮らせるようになったのだから、そんな時間を楽しんで欲しいんだ。

夜、Mを待つ。
竹輪キュウリ、ジャガイモ煮ころがし、サーモンのちゃんちゃん焼きは作った。
酒は売るほど冷えている。
でも、いったい何時に来るのやら。
「仕事が終わったら行く」はつまり、日付が変わることもあると言う事だから。
明日は休み。
天気も良さそうだし、出来たらどこかへ出かけたい。


2013年05月24日


Mと二人、いつもの道を抜けて海へ行く。
気温28度。 風の弱い穏やかな初夏の金曜日。
海で遊ぶのはなんだか久しぶりな気がする。


潮干狩りをした。
ムッチリ肥ったアサリと、小ぶりなハマグリ。
大きく引いた遠浅の海。
小エビやヤドカリの遊ぶ潮溜り。 
懐かしい海風の匂い。


陽光は強くなっているけれど、この時期の海はまだ澄んでいる。
遠くに見える工場と、沖のタンカーと、そして人の居ない浜。
ここに椅子を出して、ずいぶん長い時間を過ごした。
やっぱり海は良いや。
おーとか、わーとか、つい叫びたくなってしまう。
夕方、影が濃くなる頃まで遊んでいた。


そんな訳で2013年05月25日



今夜の肴はアサリの酒蒸し。
酒は「阿櫻」の良い奴を冷やしておいた。


もうすぐ雨季2013年05月27日

空気がネットリと絡みつき、重みを帯びてきた。
西から雨季が近づいてくる。
雨降りは好きだ。
でも、それも続けば気も滅入る。
そして強い光りと影の季節を想うのだ。

昨夜良く眠れず。
一晩中寝返りをし、諦めて4時にベッドを出た。
ワンコの散歩に出たときの気温は19度。
もっとも静謐な時間、僕とワンコの足音だけがヒタヒタと聞こえる夜明け前の散歩。


車を点検に出したら、こんな代車が来た。
まだ走行100キロにも満たない新車同然のADバン。
コイツが意外と良く走る。
それにこれなら、職場の業者用駐車スペースに置いても違和感が無い。
そこは職員の出入り口に最も近い便利な場所なのだ。

昨夜Mと話していて、彼女の来月予定されている公休が3回しか無い事を知る。
一日12時間以上働いて、マトモな休みも無いのだ。
いったいどうすれば良いのか。
このまま今の仕事を続ければ体を壊す事は目に見えている。
すでに辞め時を逸っし、彼女なくては現場が回らないのは理解できる。
でも、上の連中は現状に胡坐をかき、のうのうとしているではないか。
まったくもって腹が立つ。







玉葱干し2013年05月28日



畑から、新玉として食べきれなかった玉葱を堀り上げて干す。
種をまいた育苗箱をバルコニーの屋根の下に移動する。
バイクのカバーには防水スプレーを吹きつけ直した。

エアコンのフィルターを掃除し、納戸から扇風機を出し、ドライボックスのシリカゲルも替えた。
洗濯槽を洗浄し、冬物をクリーニングに出し、南高梅を予約し、革靴の手入れもした。
季節に追いつかれないうちに、その準備をするのだ。
東京に、平均43日間の梅雨が迫る。