老犬のこと ― 2019年03月20日
午後、職場の中庭に出たらその暖かさに驚いた。
気温は20度。
明日は春彼岸の中日で春分。
花粉も春も、今が盛り。
一時は良くなった犬の失禁が、この頃また酷くなった。
そればかりか、独りでいる事を嫌がるようにもなってしまった。
犬のケージの前にネットワークカメラを置いてある。
職場や出先からそれを見ると、悲しそうにクンクン鳴いている犬が写る。
そして帰宅すると抱き着いてくるのだ。
それを見る度、たまらない気分になる。
老犬に穏やかな時間を過ごさせるには、僕が付きっきりで遊んでやる必要がある。
でも実際そんな事は不可能だ。
代案として、カメラ越しに話しかけたりラジオを点けっぱなしで置いてみたり。
どれも解決にはならず、今日もクンクンと鳴いている。
それを見ると、飛んで帰りたくなってしまうんだ。
明日は春分の日で休日。
家の玄関わきに、小さなブドウ棚を作ろうと材料を揃えてある。
たぶん一日掛かるだろうその作業の間、犬を自由に放しておいてやろう。
あの子は昔から、庭仕事をする僕の回りを走り回るのが好きだった。
明日もきっと、嬉しそうに僕の作業を見てくれるだろう。
老犬との生活は楽しい事ばかりではない。
でもそんな時間は、間違いなく幸せなものだ。
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