今日の畑2019年03月24日

昨日、東京西部に雪が降った。
一瞬で終わってしまったそれは、桜の花片のようだった。
ちょうどその時、従姉からの電話を受けていた。
これからチャーター機で硫黄島へ向かうという。
慰霊祭が有るのだ。

74年前、僕らの伯父は硫黄島へ行った。
子供の頃から機械好きな人だったと聞いた。
海軍整備兵として島へ入ったのだ。
しかしすでに島には整備すべき機器など殆ど無かった、と生前の祖母は言っていた。
その後すぐに米軍の上陸作戦が始まり、一カ月と少しで島は陥ちた。

硫黄島は東京から南方へ1200キロ。
地熱と火山性ガスで地下坑道は季節を問わず地獄のような暑さだという。
北風に震え名残りの雪を見ながら、そんな話を聞いた。



一転、今日は晴れ。
朝から畑に向かい、里芋の植え付けだ。
もう何年も、この時期に植えては秋に収穫。
そして一部を貯蔵しておき、またこの時期に植える。
里芋はその繰り返しだ。

こうして休みの日に趣味の土いじりをしていると、つくづく畑は良いなと思う。
耕し、植え、収穫し、それを食べる。
そんな当然であり普通のことを、こうして楽しめる事の幸せ。