昨夜も飲みに行ったけど2018年07月25日

海外に住む古い友人が、2週間ほど帰国中だ。
今時、海外だろうが殆どリアルタイムで交流できる。
電話だって文字のやり取りだって、躊躇なく連絡しあっていた。
だから遠くに住んでいるという実感は希薄だったかもしれない。

でも、やっぱり違うのだ。
幼馴染の奴が、歩いて行ける距離に居る嬉しさは他に替え難い。
昼、僕の畑に入って勝手にトマトを食ってゆく。
夜、サンダルつっかけてやって来る。 そしてビールでも飲みに行こうぜ、と言う。
小学校の頃と変わらない顔で、あの頃と変わらない歩き方で。

特別何をする訳でなくても、幼馴染との時間は心地いい。
互いに子供の頃とは生き方も考え方も変わった筈なのに、
なぜこれほど違和感がないのか。
奴は米国の大学に雇われていて、僕には理解できないほどの苦労もしているようだ。
でもそんな事を愚痴る訳でもなく僕の犬をからかい、車を愛で、畑で遊ぶ。

そしてそんな奴を見ると、僕だってもう少しだけ何とかしようかと思えてくる。
ここ数年、意欲とか希望とか向上心とかを忘れてしまった気がする。
そんな大仰なものでなくても、もう少し前を向こうかという気になって来る。
たとえその時だけの感情だとしても。
僕にもまだそんな気持ちの残渣が残っているのだと気づかされるんだ。