8月も終わり2017年08月30日

これから夏を迎えようという6月梅雨入りの頃、
東京の日の出は4時20分台だった。
あれから真夏を感じさせる日は何日あったろう。
記録に残る曇りがちの夏。
雨と日照不足で夏野菜が育たなかった夏。

今に思えば、猛暑のあの日にもっと陽を浴びればよかった。
大好きな夏が往こうとしているのに、日焼けの跡も薄い。
今日、東京の日の出は5時11分。
季節は進み、昼時間は1時間半も短くなった。
蝉に混じって秋の虫が鳴き始めている。
嗚呼、8月が終わってしまう。

昔より天候が苛烈になった、と良く言われる。
特に夏場の雨や高温は酷いものだ。
でも、それと同じくらい夏が短くなったと感じる。
本当の夏日を何度感じただろう。
データとしての夏日じゃなくて、肌で感じる夏の季節だ。

麦わら帽子と海と入道雲の夏なんて、僕にはもうやってこないのだろうか。
ひりつく日焼け、夕立ちの匂い、蚊取り線香の煙り、夜明け前の雑木林。
そんな夏だ。
それは僕が空調の効いた職場の部屋にこもって仕事をしているからだろうか。
それとも、すっかり歳をとってしまったからなのか。

南海上から台風15号が北上して来る。
その台風が東に反れたら、一気に季節が進むだろう。
そして予報通り、18号は東へ流れてゆきそうだ。
秋が来る。
後悔しても、もう遅い。