菜の花をたべる2015年03月27日

広く高気圧に覆われた晴天の一日。
13時過ぎに職場中庭に出たときの気温は19度。
その暖かさに誘われたか、ソメイヨシノが急速に蕾を膨らませている。
今年もまた、桜の季節がやってきたのだ。
人の世の変化など気にもせず、春になれば桜が咲く。
その忠実に変らぬ季節の巡りが哀しく、そして嬉しい。
いつか僕が居なくなっても、花は変らず咲くだろう。

今年は特に花粉症が強く出て辛い。
夜に熟睡できないのも困るし、仕事に集中できない事にも苛立つ。
薬は殆ど効かないし、マスクは鬱陶しいし、眼はいつも真っ赤だし。

でも僕以上に犬の花粉症が酷くなってしまい、掻き毟って目の周りから出血する始末。
仕方なくステロイドを使うのだけれど、それが良く効くだけに使い方が難しい。
痒がる犬を見るとどうしても投与量が多くなってしまうんだ。
そう言えばこの犬の姉妹が千葉に居るのだけれど、その犬もまたアレルギー症状が強く出て困っているとの事。
そんな体質も兄弟で似るのだろうか。

仕事は特記事項なし。
昼にコンビニで鶏の唐揚げを買ったらニンニクが強くて午後中匂った。
ニンニク、やっぱり苦手だ。
所用にて定時に退勤。
自転車で数箇所を廻わり、クシャミを100発ほどして帰宅。

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菜の花の畑に囲まれて育った母は、ずっと菜の花が大好きだった。
結婚して東京に出てきてからも、いつも庭には菜の花の種を蒔いた。
だから、僕には母と菜の花が一つになった思い出が多いんだ。
この花の甘い香りは母を連想させる。

でもあの時以降、その思い出に辛いものが増えてしまった。
一昨年の春、母の病室にこの花を切って持って行った時のこと。
花瓶に差すと、わあと歓声をあげたっけ。
去年の春、食欲の落ちてきた母がこれだけは良く食べてくれたこと。
この苦味が大好き、って言ってたっけ。
そして今年の春、菜の花のおひたしを作っては独りで食べる。
酒を呑みながら独りで食べる。
また来年もその先もずっと、菜の花の種を蒔こうと思いながら酒を呑む。

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