dream machine2019年04月13日

ある夜ふと目が覚めて、違和感を感じた。
何だろう?  あ、部屋が静かなんだ。
ベッドサイドを見たら、ラジオの表示が消えていた。
コンセントをさし直しても、叩いても撫でても息を吹き返さない。

それはSONYのクロックラジオ、つまりラジオ付きの時計。
dream machineというシリーズで昔から売られているものだ。
Y2K問題で大騒ぎしていた頃に買ったから、もう20年も使ってきたのか。

数日間、他の時計を寝室に持ち込み使っていた。
でもどうにも物足りない。
長い習慣で、音が無いと眠れないからだ。
僕はラジオが好きで、寝るときはそれを聞きながら眠る。
この頃はずっとNHK第一放送を小さな音で点けたまま夜を過ごす。
朝までに何度も目が覚めて、そのたびにラジオが鳴っていると安心する。
そしてまた、ラジオを聞きながら不安定な睡眠に入る。


ラジオ無しの夜に我慢が出来ず、買って来たのがこれ。
壊れたSONYの後継機種だ。
ずいぶんカッコ良くなったな。
ラジオとしては必要十分というか過不足ないというか事足りていると言うか。
チューニングはアナログだし、スピーカは小さいし。

でもこれで良いんだ。
AM放送の「ラジオ深夜便」を聞くにはこれがよく似合う。
この頃AMラジオをFMサイマル放送するのが民放から広がってきたようだ。
だけど寝ながら聞くなら、やっぱりAM放送の雰囲気が僕は好きだ。

夜になると良く入るようになったり、窓際に置いて受信しやすくしたり、
鉱石ラジオを作った記憶とか、ノイズの向こうに流れる曲とか。
子供の頃にラジオの深夜放送に夢中になった、あの記憶に繋がるAM放送が好きなんだ。