二つの畑 ― 2019年04月07日
今、趣味の野菜作りをする場は二か所。
埼玉の畑はある人の好意で、僕にとっては広い場所を安く使わせてもらっている。
陽当たりよく、土もよく、肥料等の匂いを気にすることもない。
周りは家庭菜園では満足できないツワモノばかり。
ビニールハウスを建てたり、大きな耕運機を持ち込んだり。
殆どが引退後の人たちで毎日のようにそこで過ごす。
雨の日だってやって来て、ハウスの中でラジオを聞いたり宴会したり。
羨ましい老後の姿。
そこでは栽培法や肥料の使い方など、学ぶことが多い。
しかし、なにせ埼玉。
僕の自宅からは遠いだけに足しげく通うことが出来ない。
ちょっと仕事が忙しくなり間が開けば、雑草との戦い。
周りの人たちに比べ、畑の手入れが行き届かない悔しさも有る。
そこで作るのはスイカとか、芋類とか、落花生、大根、白菜など。
広い面積が必要で、その代わりマメな手入れのいらない物。
その点、自宅の畑は一日に何度も見る事が出来る。
もともとの庭土は質が悪く、野菜作りに向かなかった。
だからここの土は買ったものだ。
ダンプで買えば土は安いが運送代が掛かり、しかもこの場までダンプは入らない。
だからホームセンタで袋入りの土を買い運び込んだ。
黒土、腐葉土、堆肥。 何百袋買ったか解らない。
その甲斐あって、小さいけれど肥沃で水はけの良い畑に育った。
出勤前に水をまいたり、夜に投光器を点け植え替えをしたり。
身近な場所に野菜が育つ楽しさが有る。
ベッドからトマトを見たり、家事の合間にキュウリを取りに行ったり。
その代わり、狭いから大物は作れない。
南側に大きな樹が有り、冬場は陽当たりが悪い。
住宅街だから肥料の匂いや耕運機の音にも気を遣う。
ここで作るのはトマト、ナス、キュウリなど広い面積を必要としない物。
そしてマメな手入れを欲するもの。
夏など日に何度も収穫に出たりする。
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良く晴れた暖かな日曜日。
自宅の畑で夏野菜植え付けの準備をする。
残っていたキャベツやネギを撤収し、草むしりをし、苦土石灰をまく。
僕が畑仕事をしている周りを犬が走る。
普段は居眠りばかりの老犬が、子犬に戻ったかのように走り回る。
コイツは昔から、僕が作業をしていると喜んで走って来たっけ。
その興奮した表情が嬉しく、つい遊んでやって作業が捗らない。
右側に写っているのは電動耕運機。
ホンダのエンジン耕運機は埼玉に置いたままだから、最近自宅用に買ったもの。
おもちゃのような物だけれど静かだし、腕に障害の有る僕には有難い。
これで土の準備は出来た。
月末にはマルチを張って、夏野菜を植え付けよう。