カキフライが食べたいこと2015年12月18日

東京の日の出は6時44分。
そんな時間まで夜が明けぬ事に、改めて驚いてしまう。
なにしろ半年前には今より2時間20分も早く日の出を迎えていたのだから。
出勤前に畑仕事が出来た6月と、朝の落ち葉掃きを暗闇でする今。
地球の自転軸は23度傾いているのだ。
もしそれが無ければ季節も無く、年間を通じて昼夜は12時間ずつ。
地軸の傾きって素敵。

朝、出勤前に母の写真に供えてあったシャトレーゼのレモンケーキを食べる。
食べ終わってから包装を見ると、賞味期限は13日前に切れていた。

出勤後、気に入りのムーミンのマグを落として割ってしまい萎れる。
仕方なく検査用紙コップで朝のお茶を飲む。
検査用紙コップとは、いわゆる検尿カップの事だ。

昼、お湯を入れるだけで出来上がる非常食の五目御飯。
職場には有事に備えて大量の非常食が備蓄してある。
その中から期限切れの迫ったものを放出するのだけれど、それを箱ごと貰ってきたんだ。
暫くはカップ麺と併行してこれが昼の主食になりそう。

20時、宅配便受け取りの都合で寄り道せずに帰宅。
その後買い物に出る気力なく、何かを作るのも億劫だ。
結局、床下で転がしてあったジャガイモをチンして食べた。
酒は冷えた白ワイン。
マヨをつけて食べながら、ああ今日はロクなもの食べてないなと思う。
ジャガイモはとても美味しいけれど。

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家で何を食べたいかと問われたら躊躇は無い。
揚げ物だ。
祖母は100歳で逝くまで揚げ物が好物で、この時期はよくカキフライを食べていた。
母が作るそれを嬉しそうに食べる祖母を良く覚えている。
たしか醤油をつけて食べていたっけ。
僕は揚げたてアツアツにレモン塩をつけて頬張るのが好きだ。
今、そんなのをつまみながらビールが呑めたら至福だろう。

僕の家では揚げ物をしない。
独り分だけ揚げるのも面倒だし、油の処理や後始末が大変だからだ。
でも、この時期になると母が揚げたカキフライを思い出す。
あの頃普通だった家で揚げたてを食べるという事が、こんなにも贅沢に思えるなんて。