05/102005年10月30日


 

 

05/10/30 (日)  飛行機を見に行く

曇り。
朝の常磐道は気持ちよく流れ、岩間インターまではあっという間。
ここは霞ヶ浦の北で、大洗まで20キロほどの所。 
大洗って言ったら「あんこう」だよな。 思ったより近いんだな。 今度あんこう鍋でも食べに来ようか。
そんな事を考えながら畑の中の一本道を走る。
両脇にはセイタカアワダチソウの黄色い花。 
広々とした良いところだ。

そんな長閑な景色に似合わず、航空自衛隊・百里基地が近づくと周囲は厳戒態勢。
今日は航空観閲式で、首相も防衛長官も来るから当然か。
基地の駐車場に入るまでの間、警察や自衛官に何度も検問を受け、少しだけ緊張する。

今回のお目当ては、F-4,F-15,F-2などの戦闘機、C-1,AWACS,U-125などの警戒機や輸送機の展示飛行だ。
今日は、それらが飛ぶだけではなく、緊急発進、機動飛行、物資の投下や捜索救助までを間近に見ることが出来るんだ。
子供の頃から近所の横田基地や羽田空港などで双眼鏡を振り回していた飛行機オタクの僕には、涎モノのイベントである。
その上、数万人の観客が来る航空祭と違い、今日は招待客6千人。
広い基地の展示場でゆっくりと見ることが出来る。

 

首相が登場して栄誉礼、巡閲、観閲飛行の後、いよいよ飛行展示。
スクランブルするF-15に腰を抜かし、F-2の機動性に目を疑い、U-125とUH-60共同の救助訓練に感嘆する。
そして花形はやはりブルーインパルスで、一糸乱れない飛行には何度見ても惚れ惚れする。
僕はこのT-4のスマートな機体が大好きなんだ。



ブルー、次に会えるのは11月3日、入間基地。

 


高速をすっ飛ばして帰る。
外環大泉インターから埼玉の僕の畑までは30分ほど。
薄明の時間、昼間の興奮を冷ますように畑で土いじり。
食べごろの水菜を両手にいっぱい収穫。 ジャコとサラダでも作ろうか。
人気の去った夕方の畑はシンと静かだ。

夜は買ってきたカキフライを大量のキャベツ千切りと共に。 この千切りと言う作業はいくつになっても苦手だ。
鯵をネギと味噌で叩いた「なめろう」、シナチクとネギをラー油であえた物。
酒はビールを350ml.に日本酒は嘉泉を一合。

夜、ラジオを聴きながら眠るでもなく、かと言って起きているでも無い。
暗くした部屋で机に突っ伏しての長い時間。 
何か考え事をしていた気がする。  何か昔の事を思い出していた気がする。
でも、その何かが何だったのか思い出せない。

明日はまた、月曜日。

 

 

 


 

05/10/29 (土)  休肝日あけて

木、金の二日間、ただ黙々と仕事をする。
昼食を取る暇は無く、トイレに行く時間も惜しんで朝早くから夜遅くまで。
その甲斐が有って、今月も目処がつき今日の土曜日は休む事とする。
あぁ、今月も何とかなった。 毎月、自分が試されている気がする。

どのような風の吹き回しなのか。今週4日ほど連続して酒を抜いてみた。
以前のように酒に飲まれて周囲に迷惑をかける事はほぼ無いし、肝臓的にも危機感は無い。
ここ何年も酒を連続して抜いた事が無く、多分5年ほど前に腫瘍で入院した時以来の禁酒だったろう。
そのたった4日間の禁酒の前後に自分で血液を調べてみた。   ・・・変化無し。
それはそうだ。 たった4日間で何が変わるものか。 っていうか、もともと肝機能は正常なのだ。
なんだか安心したような、つまらないような。

しかし、一つ気付いた事が有る。
酒を飲まなかった4日間、朝まで目覚めずに熟睡していたのだ。
コレは僕にとって快挙とも言える。
いつも眠りが浅く、一晩に何度も目覚め、そのたびに暗い部屋のベッドの上で溜息をついていた。
朝が来るのを寝返りをうちながら何時間も待つ。 そんな事も珍しく無い。
それが酒を飲まなかった夜は熟睡できる。 そうか、夜飲んだ酒の酔いの勢いで眠り、酔いが醒めると目も覚めていたんだ。

酒を辞めようとは思わないけれど、長く酒を楽しむために少し考えたほうが良い時期に来ているのかもしれない。
若さの勢いで乗りきれる歳はとうに過ぎているんだから。




雲の多い土曜日。 予報は昼過ぎから雨だと言う。
朝M宅。
何となく朝から微熱が有り、せっかくの休みだけれど遠出する気はしない。
二人で近所の漫画喫茶へ行き、新聞を読んだり、テレビを見たり。
先日会員になったこの店は午前中一時間250円。それでネット、漫画、映画に新聞、フリードリンク付き。
居心地よし。

   

昼前に園芸屋さんでタマネギの苗50株を買い、埼玉の畑に植えつける。
Mはその間、水菜の収穫、ラッキョウの土寄せ、白菜の追肥にホウレンソウの間引き。
ここ数年の英才教育の成果で、Mもすっかり畑作業が身に着いてきているようだ。
遅い昼には近所のラーメン屋さんで季節限定の秋鮭塩ラーメンと言うものを食べた。
こんがり焼いた秋鮭とイクラが乗ったサッパリ味の塩ラーメン。 非常に旨し。

その後DIY店でラティスを物色。 工事中の隣家との境にラティスを張ろうと画策しているのだけれど、買うとなると結構な出費だな。
180×90のラティスが20枚と支柱、金具、コンクリート。 うぅむ。
予報通りの雨の中、頭の中で暗算ししばし考え込む。

夕方、Mの娘が修学旅行から帰ってくる。
初めての飛行機、初めての家族以外との旅行。
迎えに行った僕の車に大きな荷物と共に乗ってきた娘は話し出すと止まらず、その様子から旅行が楽しかっただろう事は手に取るように解る。
そして明日は5時半起きでバレー部の試合だとか。
僕に明太子のお土産。 ありがとう、大事に食べるよ。

夜は湯豆腐。 酒は一合。
明日は5時起きで常磐道・岩間まで走らなければ。
百里基地で航空観閲式だ。










 

05/10/26 (水) 秋が深まる


   

ベッドから出るのが辛い朝。
早朝の気温13度。 もうすぐ立冬、寒くなるわけだ。 
空はどんよりと低い雲に覆われ、確かな雨の匂いがする。
金木星の花も、もうすっかり散ってしまった。

自転車で出勤。
途中のコンビニでツナサンドとアロエヨーグルトを買い、職場の自室で朝食とする。
何となく頭が痛く、二日酔いかなと思うも昨夜は一滴も飲んで居なかった事を思い出し苦笑した。
カフェインレスコーヒーを飲みながら予定のチェックをして居るうちに今日最初に予約された仕事の時間。
一生懸命働いて、気がつくと昼を過ぎている。 
昼食は味噌ラーメン。

午後も適度な量の仕事と某社営業デモなど見ているうちにもう16時。
ふとガラス越しに外を見ると空は真っ黒で、大粒の雨がアスファルトを叩いている。
少しあけて見た窓の隙間から流れ込む空気がひんやりと冷たい。
温かいココアを飲む。

シュレッダーの紙詰まりを言い訳に早めに職場を出、雨に濡れながら自宅まで自転車。
大昔の骨折の後遺症で左肘が殆ど動かない僕は、自転車を漕ぎながら上手く傘をさす事が出来ない。
そして今日も家に着く頃には全身びしょ濡れだ。



お風呂の嬉しい季節がやってきた。
ずっとシャワーだけで過ごしてきたけれど、今日のような日はお湯に沈みたい。
たっぷりと張ったぬるい湯に長く沈み、ボンヤリとする。 それをはじめたらもう出ない。
豪華客船で旅行に行ったら、とか、山奥に畑付きの別荘を買ったら、とか。 お湯の中でそんな妄想に浸りながらのボンヤリほど楽しいモノは無い。
今夜もそんな世界で遊んでいたら一時間以上も風呂の中で過ごしてしまった。

夕飯はキチンと作るのが面倒でパスタ。
腹がへって200グラムもの麺を茹でたら結局食べ切れず残してしまった。
そして珍しく今夜も禁酒。
今は温めた牛乳を飲んでいる。

東京は明日も雨の予報。
そして益々寒くなるという。
夜、サッシの結露越しに外の街灯を眺めて溜息をつく。
毎年この時期は、なんだか随分と歳をとってしまった気分になる。

 

 

 


 

05/10/25 (火)  西に金星、東に火星

数日間勢力を保った高気圧が少しずつ衰えてゆく。
天気は晴れ。 しかし雲が多い。

なんだかいつも自分の不調を探している気がする。
神経質で、どこか具合が悪いのではないかと思うだけで実際に気分が悪くなったりする。
やめれば良いのに、あれもこれもと追求を始めると止まらず納得するまで進んでいく。
そしてまた、新しい病気の疑いを自分にかけ、憂鬱になっていく。
まったく厄介な性格だと自分でも思う。

今日もまた採血を繰り返し分析器にかけたり、顕微鏡で見たり。
仕事は山積だと言うのに、そんな事で時間を無駄にする。
それでも、今の状態を数値で知る事は楽しい。
あれだけ飲んで肝機能は悪くない、昨夜の酒の影響か脱水気味。
赤血球数は少し多め、ビリルビンが高めなのも相変わらず。
それらを確認して納得、焦りながらルーチンへ戻る。

昼に美味しいと評判のセブンイレブンのおでん(つくね)。
防衛庁にズ太いパイプを持つ職場のエライ人に百里基地の入門証を貰う。
これが有れば今度の日曜日、航空観閲式へ車で行く事ができるのだ。
とたんに機嫌が良くなり、一生懸命仕事する。 
午後、職場内のネット環境を整備しようとの話し合い。 これも僕が責任者になりそうな気配。


   

職場から家は東の方向になる。
いつの間に真っ暗に暮れた時間、ワッセワッセと自転車を漕いで東へ走る。
今の時期、その方向にとても明るい星、真っ赤な色が特徴的な火星が昇ってきている。
 
なんだか大航海時代の昔にかえった様に、その星の方向を目指して自転車を漕ぐ。
あの赤い色を見ると、天文部だった頃に大きな望遠鏡を向けて火星表面の模様をスケッチしていた頃の事を思い出す。
大気のゆらぎの向こうに真っ赤に見える火星が好きで、僕は良くこの星をスケッチしていたな。
高倍率の望遠鏡で見ると、表面の模様がとても淡く綺麗に見えるんだ。
もう20年以上も前、そんな事ばかりしていたっけ。

夜は珍しく納豆ご飯、レタスと豆腐のサラダ、カジキの照り焼き、アスパラガス。
函館の友達とメールの応酬、Mと電話、持ち帰った仕事。
貰い物の蜜柑を食べ、なんとなくボーっとする。
今夜はアルコールを飲んでいないな。 何ヶ月ぶりかの休肝日だ。

最近買った低反発枕を抱いているうちに眠くなってしまい、夜は早く寝た。

 

 

 


 

05/10/24 (月)

   

訳あって休み。
Mと一日中、いつもの場所で過ごす。

夕方、西の空にひときわ明るい星。 金星だ。
暗くなるのが早くなったね、とMが言う。
風が冷たくなる頃、それぞれの自宅へ帰った。


夜、心身ともに不調。

 


 

05/10/23 (日)

   

東京は雲ひとつ無い秋晴れの日。
今日は霜降。
これから季節は急速に冬へと向かう。

花の終わった朝顔と夕顔から種を採る。
蔓に付いたまま乾燥したひょうたんを収穫する。 今年はこれで七味唐辛子入れを作ろう。
葡萄の棚を手入れ。 落ちた柿を拾う。 孵化したメダカの観察。
遅い昼に幼馴染と味噌ラーメンを喰らう。 Mと夕飯の買い物に出る。

そして、畑で土の香りをかぎながらボンヤリとする。
ススキの穂とセイタカアワダチソウの黄色い花が風に揺れている。
眠たくなるような午後。

気分の良い日、一日中外で過ごした。

 


 

05/10/21 (金)  落花生を喰らう

曇り。
庭にまいた種からアブラナが発芽する。
年末ころには黄色い花を付けるかな。  僕は菜の花のおひたしが大好きなんだ。

父が通院している病院の主治医に呼ばれた。
今の病状を家族に話したいとの事。
時間が読めないので仕事を休み、少し緊張して病院へ行く。
家族に話しって何だよ?

結局、ずっと以前から罹患している「肺気腫」の治療として在宅酸素療法を始めてはどうか、との事だった。
確かにそれは大きな変化ではあるけれど、父はボケている訳でも無し。
本人に話せば良い事じゃないか。
それでも、今の状態を医師から直に聞くことが出来たのは良かったと思う。
糖尿と不整脈と肺気腫か。
普段殆ど話をしない父の、知らない間に随分と老いた様子を検査データから知る。
そういえば、僕の父はもう70を過ぎているのだった。
病院の待合室で会話するでもなく居心地の悪い時間を過ごしながら、背を丸めている父を見ていたら
なんだか少し辛くなった。


   

病院で父と別れ、畑へ行く。
思いがけなかった休日。 畑の草むしりでもしようかな。
ホウレンソウが大きくなっている。 水菜はもう食べられるな。
落花生を抜いてみようか。  株元を持って一気に引き抜くと、根っこに大きな鞘がいくつも付いている。
いつになっても嬉しい瞬間。  この収穫の喜びは何者にも代え難い。
色々な人に見せてあげたくって畑へ誘いたいような、自分だけの秘密の楽しみに取っておきたいような。
目下のところ、ここでドロまみれになって居る時が一番幸せかもしれない。

帰宅して車とバイクの整備、犬と散歩、DVDを物色にツタヤへ、しばらくPCを弄ってからデジカメに望遠レンズ
を付けて近所をまた散歩。
赤トンボの群れが今日も飛んでいる。

早速、医療機器屋さんが持ってきてくれた酸素濃縮器は大きく、音も大きい。
酸素飽和度的にはそれほど悪くも無く、本当に酸素療法が必要なのかは解らないと医師も言っていたが、
心不全の予防には確実に役立つだろう。
なれないカニューレを付けて座っている父を見て、孫に当たる姪が驚いて泣いたそうだ。
酸素吸入イコール重体だと思ったんだろう。 そんなんじゃ無いってば。




   

夕方、もちろんこれを食べる。
落花生の塩茹でだ。
母の実家の有る地方では落花生は塩茹でなのだ。

生の落花生を濃い塩水で煮る事30分。
これこれ、これが食べたくって種をまいたのが5月29日。
約5ヶ月かけての収穫は随分と気の長い話だけれど、待った甲斐があった。
独特の香りと甘み。
あぁ懐かしい。 
これが子供の頃、海辺のあの街でいつも食べていた味なんだ。
今夜のビールはいつもにも増して美味かった。

夜、寒くて目が覚める。 窓が開いていたからだ。
その後、寝付けずにいつまでもベッドの上でボンヤリとする。
何となくMにメールしてみたり、返事を期待しつつ今が深夜の3時だと気付いたり。
枕元のラジオを聞いたり、また消したり。
こんな夜は朝が来るのが待ち遠しい。

 

 

 

 


 

05/10/20 (木)  晴れ

   

高い空を久しぶりに見た気がした。
秋晴れの朝、空の青にアメリカハナミズキの赤い実が良く映える。

自宅隣に塗装工事が入るため、車を庭に置いておきたく無い。
久しぶりに車で出勤。
やっぱり車は楽だな。 線路を越えるのに時間が掛かり自転車より通勤時間は掛かるけれど、CDを聞きながら運転席に収まっていると、
すごく外界から守られている気がする。 その代わり、風の匂いや季節の気配は感じなくなるけれど。

職場のエライ人たちは皆でゴルフ。
僕の部署にはもともと関係の無い人たちだけれど、コレだけでなんだか開放感が有る。
いっそ、毎日ゴルフでもしていれば良いのに。  あの人たちが居なくても、実務に何も影響無いのが凄いところ。
土曜、そして週明けから忙しくなる。 だから今日はいいやぁ、なんて自分に言い訳をしてノンビリ過ごす。
昼に隣の揚げ物屋さんで牡蠣フライ定食900円。 うまい。

事務のOちゃんと話していたら、昨日横浜に遊びにいって大きな客船を見たんです。 だって。
おーオレも昨日そこに居たよ、と話しが盛り上がる。
彼女、付き合っていたカレと終わって落ち込んでいたようだけれど、この頃明るくなって良かったな。
今度、ディナークルーズに行ってみようと約束した。

夜は畑間引き菜の浅漬け、油揚げの焼いたもの、湯豆腐でお酒を飲みながらDVDでドラマERを見た。
このシリーズは断然第一作が面白いと思う。
ドラマ中のグリーン先生って、映画「トップガン」でトムクルーズの相方をやっていた俳優さんなんだよな。
随分と印象が違うな。


 

 

 


 

05/10/19 (水)  横浜の港で手を振る

予報は外れ、台風は大きく東へずれた。
東京は曇り。 台風が残してしまった雲がいつまでも残り、風が強い。

Mと2人で横浜へ行く。
久しぶりのラ博だ。
大好きだった「すみれ」が撤退してしまってから足が遠のいていたのだけれど、「欅」で話題の味噌も
食べたいしと言う訳で第三京浜の人となる。
横浜辺りって、距離的にはとても近い。
第三京浜に乗る前の環八さえ流れれば、気軽にスッと行ける場所なんだ。

しかし、Mはよく食べる。
あんな痩せた体のどこに入るのか解らないけれど、食べる量では僕など到底かなわない。
ラ博には通常の三分の二程の量のミニラーメンがあり、食べ歩きたい人は皆これを食べる。
そのミニラーメン、Mは平然と四杯食べるのだ。
今日、二杯ですでにお腹一杯だった僕は、それでも美味しそうにたくさん食べる人は好きなので後二軒のお店を付き合うことにする。
館内には楽しめる場所がラーメン店以外にも沢山あるので、時間を潰し腹がコナレルのを待ちながら苦しい思いをして食べた四杯。
もう、今夜は何も食べなくて良いや。

   

そんなラ博でも一番好きな所はこれ。
館内にある駄菓子屋さんだ。

人工的に作られた夕焼けの街に、白熱球の灯りを灯す駄菓子屋さん。
麩菓子やアンズ飴など食べながらスーパーボールで昔鍛えた技をMに見せたりしていると、時間の経つのも忘れる。
Mの子供達に駄菓子を沢山買ってしまったけれど、今の子が駄菓子というものを美味しく食べるのかは解らない。


ラ博を出て、車で散歩する。
Mは隣で熟睡だ。 いつ見ても感心してしまう。 
今話していたかと思うと、次の瞬間にはツツイテも目覚めない程に深く眠るのだ。
何となく聞き流していたFM横浜で、大きな客船が港に停泊中と言っていた(気がした)
まだ帰るには早いし、眠ったMを起さないように海でも見に行ってみようかな。

みなとみらい、臨港、新港、赤レンガ。 この辺でMが目覚め、税関を過ぎた辺りで巨大な船が見えた。
余りに大きいので、はじめはビルかと思った。
大桟橋の駐車場に車を入れ、外に出てみる。
うわ、これはデカイ。
反対側に停泊中のパシフィックビーナス(2万数千トン)が小さく見える。

   

どこから出て、どこに向かうのか。
どんな人が乗っているんだろう。
首が痛くなるほど見上げると、はるか高い所から異国の人がこちらを見ている。
手を振ると、ニッコリ笑って振りかえしてくれた。
あの人はどこの国の人だったんだろう。

台風余波の、風の強い港で一時間以上も船を見ていた。


夜、ビールを飲みながら船の情報を集める。
この船は2002年に「シップ・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたほど人気のあるオランダ船で6万トン以上の総トン数を誇るという。
シアトルからロシアを経由しシンガポールまで一ヶ月の旅だそうだ。
6万トンの船での航海か。 どんなにゆったりとした時間が過ごせるんだろう。
調べ始めると止まらなくなってしまい、日本の客船のツアーなども見てみる。
飛鳥のスイートで世界一周すると1800万円だって!
来年デビューの飛鳥Ⅱで日本一周が180万。  
どちらにせよ夢のような話だけれど、Mと電話で話しながら楽しい妄想の時間を過ごすことが出来た。

 

 

 

 


 

05/10/17 (月)  雨降り


   

南海上で長いこと遊んでいた台風20号がやっと動き始める。
強い勢力を保ったまま北東へ。
東海上に抜けるのか、関東にどの位の影響をもたらすのかは解らないけれど、台風情報を見ながらまた夜更かしする事になるだろう。
世の中に台風情報マニアと言うのが居るとしたら、それは僕だ。


曇り時々雨。
台風性の大粒の雨が金木犀を散らし、銀杏を落とす。

仕事を早くに切り上げてクリニック受診。
安定剤系は投薬無く、胃薬のみ貰う。
少しずつ電車に乗れるように訓練してみたら、とのアドバイスあり。

その後、車ディーラーで長く預けてあった車の引き取り。
サービスの方を隣に乗せて周囲をグルッと試乗する。
この神経質な客のために、内装の出す本当に軽微なカタカタ音を消そうとシートを外し、内装を外し、天井を外し。
クッション材や発泡ウレタンや潤滑材を使い、夜遅くまで残業し音消ししてくれたプロの仕事に脱帽する。
元Fordに居た方で、僕も昔乗っていた二台のFord車の事で話が弾む

夜は気力なくレトルトのカレー。
Mも疲れているようで、電話してくるも数分でおしまい。
互いに早く寝ることにした。

 

 


 

05/10/16 (日)  マンガ喫茶

曇り時々雨。
薄暗い日曜日。 何だか無気力で怠惰に過ごす。
軽い頭痛と眠気がとれない。

園芸屋で肥料や腐葉土を60キロほど購入。
玉ねぎの苗はまだ出回らない。
雨でドロドロの畑はやる気せず、この天気では犬の散歩にも行けない。
小雨の中、池に沈めたプランターで作った稲を刈り取り、大きくなりすぎてしまったガマとヨシを引き抜く。
昼に鮭フレークでチャーハンを作り、温かい烏龍茶を飲んだ。

午後、猫のように暫くうずくまる。
その後、ネットを徘徊。「ゆびとま」で同級生を探したり、夕飯のレシピを考えたり。
レースのカーテンを引き、照明を点けない家の中は暗い。
何だか眠くなってしまったけれど、このまま寝てしまうのも嫌で車で外に出る。


もちろん、マンガ喫茶というものの存在は知っていたけれど入った事が無い。
興味は有ったけれど、何となくオタクの温床のような先入観もあって足が向かない。
そのマンガ喫茶が家のすぐ近所に有る事に気付く。
今まで何があった場所だったろう。

暇潰しに入ってみよう。
フロントのおねーさんにシステムを聞き、店内を徘徊。
すげー。 物凄い量のマンガ、DVD、ゲームソフト、そしてネットに繋がったPC。
ソフトドリンク無料で座り心地のよさそうなソファが並び、マッサージ椅子まで有るじゃないか。
それぞれ仕切られ、1人用、2人用のスペースやグループ用の場所もある。
一時間400円でどれも使いたい放題。
ここはインドアオタクの天国か。

パーティションで仕切られたスペースに陣取る。
テレビ、DVDデッキ、マッサージチェアが装備されたこのスペースに入ってしまえば自分の世界。
昔懐かしいマンガと今日の新聞とDVDソフトを目の前に積み、温かいココアを飲みながらグリグリとマッサージを受ける。
結局、殆どマンガは読まずマッサージチェアの上でウトウトとしていた。
なんだろ、この居心地の良さは。
二人用やグループ用の場所は空いてるなぁ。 お客は殆どが一人なんだ。
一人で来て、誰とも話さずネットや映画やマンガで過ごす。
そんな行動がいつの間にか市民権を得ているんだな。

自分はこんな時間の過ごし方が好きなのだと言う事を認めざるを得ない。
畑を耕す事、バーで一人ウイスキーを飲む事、何となく深夜に散歩する事。
そして今日、一人で時間を過ごす新しい方法、マンガ喫茶と言うものを見つけてしまったんだ。
あぁ、深みに嵌っていく。

そのくせ、ちょっと誰かと話したくなって地元の酒屋さんへ行く。
先日の利き酒会の話で盛り上がり、とても長い時間立ち話。
帰りに好きな酒を一本。 3800円なり。

   


夕飯は牛肉とキャベツ、マッシュルーム、ジャガイモ、大根のコンソメ煮を作った。
大根よりカブが食べたかったのだけど、畑のカブを収穫するまでの辛抱。
旨味の染み込んだ野菜は美味い。
出がらしとなった肉などは脇役だ。
この時期の大根はあまり美味しく無いとも言うけれど、時間をかけて煮た大根はとても柔らかく思わず笑ってしまうほど美味しい。
酒は臥龍梅を二合飲んだ。

夜、雨の音が大きくなる。
今夜も少しだけ窓を開けて眠ろう。
雨垂れの音を聞いていると良く眠れるのは何故だろう?
そして明日は月曜日。



 

05/10/15 (土)

   

気持ちのいい天気。
気温も上がり、仕事をしているのが勿体無いような日。
どこを歩いても金木星の香りが嬉しい。

土曜日だと言うのにのんびりムードの職場。
他部署にお呼ばれし、お茶を飲みながら世間話。
お昼に外食に出たり、その後まっすぐに帰るのが惜しくって車で散歩をしたり。
木陰に停めた車の窓を開け放ち、シートを倒してしばし放心したり。
気持ちのいい昼下がり。

午後ものんびりと時間は流れ、ネットを徘徊したり部屋の掃除をしたり、資料をまとめたり。
本当に稀だけれど、出勤してもこんな暇な日も有る。

帰り道、濃厚な雨の匂い。やがて、ポツリポツリと雨粒が落ちる。
給油。リッター140円也。
いつの間にか本降りになった雨の中帰宅。
夜は惣菜売り場で買ったコロッケを食べた。


 


05/10/13 (木)  落花生

晴れ。 気温上がる。

連休二日目。 
途中のパン屋で焼きたてのクロワッサンを買い、M宅へ行く。
テレビを見たり、何となくゴロゴロしたり。
修学旅行が近いMの娘、なかなか会う機会が無いので一万円の小遣いをMに預けたり。
ホームセンターを用も無く物色した後、畑へ。

   

今作っているもの。 ホウレンソウ、水菜、長芋、里芋、オクラ、島ラッキョウ、落花生、カブ、大根、ネギ、チンゲンサイ。
長芋は収穫までまだ二年、ラッキョウは来春、里芋と落花生はそろそろ食べられるかもしれない。
一株の落花生の根元にそっと手を差し入れ、持ち上げてみる。
うぉー、まるで奇跡のようにコロコロと地中から出てくる落花生。
黄色い可愛い花が咲いて、そこから伸びたツルが地面を掘り、地中で成熟したのがこの豆だ。

僕の母親は落花生の産地の出身で、僕も子供の頃母親の実家へ遊びに行ってはよく食べたっけ。
よくあるカリッと炒ったピーナッツではなく、塩茹でにした落花生だ。
あの独特の香りと甘みが未だに忘れられず、是非再現してみようと春に種を蒔いたんだ。
これはきっと豊作だ。

同じ収穫でも地中から出てくるものは感動が違う。
トマトもキュウリも収穫は嬉しいものだけれど、それら目の前に有るモノを収穫するのと違い、
目に見えない地中から作物が出てくる嬉しさには思わず頬が緩んでしまう。
試し掘りした落花生はまた土に埋めた。
今度、Mの子供達に豆堀りをさせてやろう。 そして塩茹で落花生の美味しさを教えてやろう。


   


昼過ぎから映画、買い物、園芸屋。
ディーラーから借りた代車が酷い代物で、ステアリングを切るたびに壮絶な音がする。
ギギギギギと騒音を撒き、通行人に振り返られながらもしばらく散歩。

綺麗な夕方。
乾燥した風が吹く。

夜、胃痛で食欲なし。
昨日買ってきたキノコで汁を作り、少しだけ食べる。
後はずっと本を読んでいた。

明日はまた天気が崩れる予報。
一雨降るたびに秋が深まる。

 

 

 


 

05/10/12 (水)  ドライブ

今日、明日と降って湧いたような連休。
しかもMもそれに合わせることが出来た。
こんな事はこの10年以上の間に無かった事だ。
だから、欲が出る。
10年以上も時間を共にして、僕らはまだ旅行に行った事が無いのだ。
近場で良い。 一泊で出掛ける事が出来たらどんなに楽しいだろう。

そして勿論、そんな思いは撃沈する。
子供達の試験期間中なのだ。 母子家庭でまさかそんな時に母親が外泊するわけには行かないじゃないか。
急速に膨らんだ風船がパチンと割れたような気分にうな垂れて、近場をドライブする事にする。


久しぶりの晴れ間。
夏が好きだと言っても、この秋の晴れの日の清清しさは認めないわけにはいかない。
こんな天気の日、あの道を走ったら気持ちが良いだろう。
413号、津久井と山中湖を結ぶ「道志道」だ。

異音対策でドッグ入りしている僕の車の代わりに、今日はMのヴィッツだ。
完全な買い物車としか使われていないこの車が峠道をどう走るのかも興味がある。
僕の運転で甲州街道、八王子バイパス、津久井湖を越えて413号へ。
さあ、僕の大好きな道だ。

   

川沿いに開けた里山の風景を見ながら流す、適度にうねった道。
綺麗な川と丹沢の山々。 
刈入れの終わった田んぼには稲穂が天日干しされ、清流沿いには大量に栽培されるクレソンの緑。
「月夜野」「二十六夜山」などの地名から解るように、月待講が盛んだったようで運転しながらも二つの月待ち塔を見つける。
道の駅でしみじみと美味しいポトフを食べて、川を見る。
きっとDNAに刷り込まれているんだ。  僕はこんな光景を見る度に、自分の居場所はこんな所だと確信する。
ああ、こんな所に暮らせたら。
季節を身近に感じながら、こんな里山で暮らす事が出来たら。

川沿いに車を停め、しばらく辺りを歩いた。
都会では見ることがなくなってしまった落ち葉焚きの煙やキラキラと太陽を反射する川。
びっくりするほど沢山の茜トンボが舞う。
「酒まん」を一つ買って二人で分けよう。
コスモスはそろそろ終わり。  土手で揺れるのはセイタカアワダチソウだ。
風が冷たいね、とMが言う。

   

河口湖を過ぎた辺り、いつものお店でホウトウを食べよう。
たくさん入った大きなカボチャが美味しい。
広い店内の窓際で、ガラス越しに陽を浴びながら外を見ていたら何だか眠たくなってしまった。
御坂峠から中央道の一宮御坂へ出てみる。
この辺は葡萄や桃など果物の生産が盛んで、どこを見ても果物畑だ。
いつの間にか葡萄の棚の影が長くなってくる。
もう、夕方なんだ。

Mの運転で中央道。 国立府中ICまではあっという間だ。
ちっちゃいこの車が驚くほどよく走る。
静かで小回りが利き、坂道もよく登る。 
オマケに燃費はリッター16キロ。 すごいや。
よく頑張ったね、と車のボンネットを触る。
良い車だ。


旅行には行けなかったけれど、楽しい一日が終わる。
Mも久しぶりにたくさん運転して嬉しかったと言う。

そして今日もそれぞれの家へ帰る。
すこしお酒を飲んでから眠った。

 

 

 

 

 


 

05/10/10 (月)  酒の勉強会

昼間から酒を飲む。
今日は毎年参加している恒例の日本酒利き酒会だ。

   

日本酒界ではそろそろ仕込みの季節。
自慢の酒を説明しながら利き猪口に注いでくれる杜氏や蔵人たちも、この会が終われば地元へ帰り
蔵に泊り込むほど忙しい季節を迎える。
そんな作り手たちの本音を聞きながら、いつもは飲む事が出来ない高価な酒や珍しい酒を飲めるこんな会は
日本酒好きにとって、とても贅沢なお楽しみ会だ。

本来の利き酒は飲み下さずに吐き出さなくてはいけない(写真に写っている青いバケツ)のだけれど、
そんな勿体無い事が出来るはずも無く、旨い旨いを連発し全て飲み、お替りまでする。
そんな僕を蔵の人達もよく覚えていてくれ、中には僕の酒の嗜好まで覚えていてくれる杜氏も居て驚くばかりだ。
元々は飲食店向けの会なので、周囲はお酒のプロばかり。
同好の集まりは、とても居心地が良い。
楽しい時間だった。


地元駅に帰ってきて、まだ17時前。
一緒に利き酒会に出た幼馴染と、もう少し飲みたいねといつもの店に入る。
まだ準備中で灯りが点っていない。 
でも、僕らの顔を見るとにっこり笑って奥の席に案内してくれる。

夫婦でやっているこの店に通いだして20年近くなるか。
なにせ、外で酒を飲むようになって数度目にはこの店に入っていたんだから。
大きな声では言えないけれど、まだ未成年だった分際で随分贅沢な店に入っていたものだ。
そんな長い付き合いだけれど、開店前に入ったのは今日が初めてだ。
カウンターの向こうでは下ごしらえ中のマスターが、魚をおろし、ガンモを揚げ、肉を串に刺す。
僕らはそんな様子を見ながら、お通しの豆腐を食べ冷たいエビスを飲む。

BGMの無い静かな店がとても心地よく、なんだか我々まで小さな声で会話する。
鴨の串焼きとイカのお造り、大きな生牡蠣。
揚げたてのガンモが素晴らしく美味い。
酒は開運を飲んだ。

飲みながらふと、今日は体育の日かと思う。
あぁ、今日は体育の日なんだ。 10年以上前のこの日、長く付き合った当時の彼女に別れて欲しいと言われたあの日だ。
予感はあったけれど、体が震えた。
一人になって寂しくて、人の薦めてくれる見合いをしさっさと結婚してしまおうなんて思っていたな。
10年以上経って、今だ独身で遊び歩いている僕を見たら当時の僕は怒るだろうか、笑うだろうか。


電車で帰る友人を見送って、小雨の中家へ帰った。
雨に混じって金木犀の香りがする。
夜はMと電話。
僕がお酒の勉強をしていた時に彼女は仕事関係の勉強会で忙しかったらしい。
少しずつインターネットにも慣れてきたようで、勉強会場への経路を自分で検索したのだとか。
何かの検索でキーワードが引っかかり、このページが表示されたら彼女は僕が書いていると解るだろうか。
やはりこのページは知られたくない。

深夜、いつまでも眠れずベッドでゴロゴロとする。
少しだけ開けた窓から入ってくる冷たい夜気が酔った体に心地良い。

 

 


 

 


 

05/10/9 (日)  新携帯

朝起きて、小雨の中を駅の方へ歩く。
なんとなくSUBWAYのサンドイッチが食べたくなったからだ。
ふだん電車を使わないので、駅前商店街を歩くのは久しぶり。
中々魅力的な商店街ではあるのだけれど、それでも和菓子屋さんが無くなり、古いタイプの酒屋さんが閉店し、
そしてカラオケやサラ金契約機や携帯屋へと変わっている。
どこもそうだけれど、何だか寂しい光景だ。

そんな寂しい光景を見ていたのだけれど、気付けばその携帯屋で10日前に出たばかりと言うFOMAの説明を受けていた。
携帯にどんな良いカメラが着いていても、あんまり興味は無いな。
テレビ電話も使わないだろうし、ヘッドホン繋げて音楽プレーヤーになるのは少し惹かれるけど、ゲームやキャラクターもどうでも良いや。
でも、その端末のある機能に激しく反応した。
ナビだ。
物凄い方向音痴の僕は、いつも道に迷っている。
車はナビが着いているから良いけれど、バイクや徒歩で出かけるとそれはもう情け無い程に道に迷う。
プライベートならまだしも、仕事の勉強会の場所にたどり付けなかった事も有り、本気でハンディナビを買おうかと思っていたくらいだ。

そのナビがやっとDoCoMoの携帯に付いたのだという。
一瞬目の前が真っ白になり、気付けば派手なDoCoMoの袋を持っていた。
いつもの衝動買いの癖が出たんだ。

買ったのはコレ
FOMAってエリアがまだ狭く、圏外も多いと聞くけれど自宅では全く問題なし。
そして音が良いのでびっくりだ。 殆ど有線電話と変わらないじゃ無いか。
というか、今までのMOVAは自室ではなんと圏外になる事も有り、殆どまともに会話できていなかったんだ。

これで道に迷う事も少しは減るのかな。
一番良いのは伝書鳩のごとく方向感覚が鋭いMとずっと一緒にいる事なのだけれれど。
しかし、出たばかりのFOMAって、値段が高くてビックリだわ。


   

雨にも負けず畑行き。
大根、ホウレンソウ、ミズナの間引きも三回目。これが最後の間引きになる。
大根などかなり立派で、もう味は大根そのもの。
ミズナはサラダに(この位の方が美味しいくらいだ)、他のものは味噌汁に。
こんなものが、しみじみと本当に美味しい。

畑作業をしながら、伸びすぎた髪にヒステリーをおこし10分1000円とか言う床屋さんで短くしてもらう。
出来はそれなりだけれど、人に体を触られる事が苦手なので短時間ですむのは魅力。
夕方、本屋とビデオ屋。
夜は500ページ以上もある携帯の説明書と格闘した。


 


 

05/10/7 (金)  社長マウス

   

先日買ったMicrosoft IntelliMouse Explorer。  立川ビックカメラにて4600円。
通称社長マウス。 
BMWのステアリングに使われるモノと同一の人工皮革(ホントかよ?オレのBMは本革だったぜ)を張った
ワイヤレス5ボタン光学マウス。

上下だけでなく左右にもスクロールできる加速機能付きチルトホイール、
計五つのボタンには簡単に機能を割り振る事が出来、ブラウザの「戻る」や「閉じる」を割り振るとネット散歩がとても快適。
アクティブウインドウを切り替える機能も有り、いくつものサイトを見比べるときなどとても便利。

マウスそのものの感触も、ホイールの感触もとても良く、無線の到達距離にも不満はない。
もう普通のマウスには戻れないだろう。
あまり良いので、職場の安物PC用にも買ってしまった。
普段手に触れるものだけに、マウスとしては少し高いかもしれないが満足度も高い。


今日もどんよりとした天気。
仕事帰りには小雨に打たれる。
カラッと晴れた秋の高い空が恋しくなってきた。
このままでは畑の大根やホウレンソウも徒長してしまうだろう。

夜、酒を飲みながらボンヤリとDVDを見る。
リービング・ラスベガス(Leaving Las Vegas)
全てを無くした男がラスベガスで死ぬまで酒を飲む話。 と、言ってしまうとそれまでなのだけれど、作者の自伝的な話らしい。
退廃的な救いの無い映画のどこに惹かれるのか解らない。 
解らないながら、今まで何度この映画を見ただろう。
この映画を見ると言う事は僕にとって黄色信号なんだ。
なんだか落ち込んでいるときにこんな映画を見、一人で泣いている事が多い。
泣きたくて見るのかもしれない。
そして今夜もヘロヘロと泣いていた。

僕も全てを無くしたら彼のようになる気がする。
あんな酒浸りの毎日を過ごしそうな気がする。
きっとシラフになるのが怖いのだろう。
そして、ダメ男が嫌いなMは真っ先に僕を捨てるだろう。


 


 

05/10/6 (木)  さくらのスジ肉

朝から冷たい小糠雨。
傘をさしていても体中がシットリと濡れてくる。
門の脇の金木犀の花がだいぶ開いてきた。
見上げると、グレー一色の雲の中にそのオレンジが鮮やかだ。

自転車で出勤。
霧雨は濡れる。  職場に着いた時、想像以上に服が濡れてしまいドライヤーで乾かす。
ちょっと伸び過ぎている癖っ毛もクシャクシャだ。
昨日からの胃痛は治まらず、ガスター10mg.とセルベックス50mg.を出し、早速飲んでみる。
効くといいな。
一年前に胃透視を受けて異常なかったのだけれど、また検査したほうが良いのだろう。
本当は内視鏡を飲むべきだけれど、歯医者で口に器具を入れられただけでオェ!となる体質。 たぶん無理だ。

今日は何だか静かな職場。
こんなときはバリバリと溜まっている仕事をこなせば良いのに、なんだかヤル気がせず定時で帰宅。

家に帰ったは良いが、何となく誰かと話したくてまたブラブラと出掛けてみる。
近所の地酒専門店だ。
新銘柄の試飲などしながら話が弾む。
今度の月曜は蔵元が集まっての利き酒会があり、もちろん僕も参加だ。
その段取りや是非飲むべき酒などの話を聞きながら作戦を練る。
いつの間にか僕の幼馴染まで来店していて殆ど宴会のようになってしまった。


   

柴犬のさくらには、ドッグフード以外に手料理を作ってあげる事が多い。
特に彼女はスジ肉が大好きで、安い牛スジ肉を買ってきてはグツグツと煮ている。
良く煮込み、仕上げにキャベツを入れたスジ肉煮込み。
何だか見ていたら、さくらにあげるのが勿体無くなってしまった。
大根おろし、沢山の七味唐辛子、ポン酢をかけて。

うわぁ、美味い。
飼い主が油揚げで酒を飲んでいる時に、こんなに美味いものをアイツは食べていたのか。
今夜、さくらはドッグフードだけで我慢してもらおうか。
これから、スジ肉を買うときは僕の分も買って来る事にしよう。
コレだけで、何だか贅沢な晩酌気分になってしまった。

夜はラジオを聞きながら眠った。
どこか遠くで夜間工事の音が聞こえる。




 

 

05/10/5 (水)

低い雲。 今日もまた小雨降る。
湿った空気の中に濃密な金木犀の気配。

車が異音のため修理中で、雨の中スクーターで出動。
M宅にてパソコンのメンテナンスとマウスの接続。
その後、夕方まで某所に篭る。

なんとなく体調が不良でずっとゴロゴロ。
体が熱く食欲が無い。
消化器にくる風邪の引きはじめなのかもしれない。
窓の外に雨の様子を見ながら温かいベッドに居る事の心地良さ。

   

夜は生のシラスを生姜醤油で。
そして、この季節最初の燗酒。
はらわたに染み渡る美味さ。

今夜は早く寝よう。


 

05/10/3 (月)  週明けの憂鬱

   

ある秋の日、埼玉県日高市にて。
もしかしたら一番好きな花、コスモス。

豪華でも派手でも無いけれど、この世界には綺麗なものが沢山有る。
せっかく生を受けたのだから、そんなものを瞳に焼き付けたいと思う。
この日、Mと一本の団子を分け合い食べながら、河川敷のコスモス畑を散歩した。
川上から風が吹くと、か細いこの花がいっせいに波打つのだ。
甘い匂いと花の間を飛ぶ蜂の羽音。
眠たくなるような幸せな一瞬。



厚い雲に覆われた月曜日。
気温27度。 午後、霧のような雨が降る。

月初めの月曜日。
忙しく無いわけがない。
食事をする時間も、トイレに行く時間さえ無い。
次から次へと平行していくつもの仕事をこなす。
そして段々と頭の中が真っ白になって行く。

そんな時、いつも思う。
いつか大きなミスをしてしまうのでは無いか。
取り返しのつかない、人の命に関わるようなミスを。
あるいは、今まで大きなミスがなかったのは、単なる僥倖なのでは無いのか。
その幸運が今日にも尽き、明日はどうなるか解らない。
そんな焦りを感じる。
ジトッと掌に汗をかく。

夜、疲れて一人で晩酌。
帰り道にスーパーで買った牡蠣フライ。
冷奴とキュウリの漬物。
エビスビールと日本酒を一合。
今夜はこの辺で止め、少しでも早く眠ろうと思う。
喉が少しだけ痛く、なんとなくボンヤリとする夜。
Mも風邪で寝込む寸前らしい。

 


 

05/10/2 (日)  10月の夏日

   

 

夏日。
暑いと、とたんに元気になる。
ジッとしているのが勿体無くて、屋内に居るのが勿体無くて、朝から暗くなるまで外で過ごす。
畑の作物までもが生命力を溢れさせているようだ。

でかいスクーターの足の間に15kg.の肥料「けいふん」を挟み、後ろのシートにはシャベルをくくり付け。
足には長靴、手には軍手で畑へ出動。
チンゲンサイの種を蒔いたり、落花生の根元にそっと手を入れて小さな豆に触れてみたり。
これから植える予定の作物、ソラマメ、玉ねぎ、春菊などの作付け計画を練ったり。
隣のスペースを借りている小学校からの友人も来て、彼の鍬を振るう姿を見ながらしばし談笑する。
とにかく畑に居る時間の豊かなこと。
自分の気持ちがとても優しくなるのを感じる。

その後、本屋、種屋、車のパーツ屋を冷やかし、服屋でシャツを一枚。
遅い昼食に吉祥寺のラーメン屋「旅人の木」。
リアの内装から異音の出ている車をディーラーへ預けた後、またバイクで散歩。
うっすらとかいた汗が走行風で冷えていくのが気持ち良い。


綺麗な夕焼け、西に光る金星、赤とんぼの群れ。
昼間は夏日でも、暗くなり吹く風は秋そのもので、乾いた喉にビールを流しながら暫く野外で放心する。
外で飲むビールは美味しいな。

夜は白身の刺身とホウレンソウの間引き菜サラダ。
モルツのスーパープレミアムを一本に日本酒は天吹を一合飲んだ。
寝る前にMと長電話。
そして今日もまた彼女は電話中に眠ってしまった。







 

05/10/1 (土)  花火のような

   

昨日、彼岸花の群生地で写真を撮る時、意図的に露出補正(-2.0)して見たのがコレ。
暗い株元は全て黒く飛んで、真っ赤な花だけが浮かぶ。
まるで、真夏の花火のようだ。



明日の日曜日休むために頑張って働く。
毎月の事だ。 月末、月初めの慌しさ。
秋の日はつるべ落とし、とは良く言ったものでふと窓の外を見ればもう真っ暗。
自転車通勤の辛い季節がまたやってきた。

第二の農繁期。
秋蒔き野菜の手入れに忙しい時期。
明日の日曜日はずっと畑にいるだろう。