Mの娘のこと2018年02月16日

朝4時半、犬に起こされ散歩にゆく。
気温2度、冷たい北風。
春待ちの寒さの2月なのに、なぜかもう犬の冬毛が抜けている。
この調子で抜けたら、あっという間に夏毛になってしまうだろう。
昼夜逆転や意味不明な行動の増えてきた老犬。
まさか換毛期まで変調してしまうとは。
寒さを心配し、日ごろ暖かな場所で寝かせているのが悪かったのか。
冬毛の抜けた後、風邪をひかぬよう気を付けてやらなければ。

仕事は特記事項なし。
昼食は時間なし。
精度管理とか、監査とか、仕事の山とか、確定申告とか、研修原稿とか、学会とか。
公私ともにやる事が多くて疲れる。
周囲が僕に何を望むかなど考えず、最低限必要な事だけこなして生活したい。
良かったですよとか、成功でしたねとか、ありがとうございましたとか。
そんな言葉を聞かなくていいから、ちょっとゆっくりさせてくれ。
春からの畑計画だって、まだ何も考えていないんだ。

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夜、Mの娘がバレンタインにくれたチョコをつまみながらウイスキーを呑む。
そしてあの子の事を考えて寂しくなった。

結婚を考える人が出来たのだという事。
春からその彼と住むのだという事。
それが楽しみで嬉しくて、と笑うあの子の顔。
2歳からずっと見てきた子が、遠くに行ってしまうという気持ち。
そして僕なりに、その子をとても大切にしてきたのだという事。
これからは電車を乗り継ぎ遊びに来る事も少なくなるだろう。
仕事と同棲生活がうまく両立するだろうか。
大事にしてもらえるだろうか。
辛い経験にならないだろうか。

そんな事がグルグル頭の中を巡って、なんだかすっかり酔ってしまった。
あの幼児だった子が、もうすぐ29歳になるのだ。