凍った滝を見に行ったこと2018年02月01日

今年は寒さが厳しくて、払沢(ほっさわ)の滝が全面結氷したと聞いた。
払沢の滝は、島しょ部を除いた東京都唯一の村である檜原(ひのはら)村にある。
その滝が凍るのはこの25年間で三度目、12年ぶりの事だという。


東京のバイク乗りの多くが好む峠道である奥多摩。
僕もかつて通ったその奥多摩に、檜原村経由で入るのが好きだった。
山手線の内側の1.5倍以上ある広大な面積の9割が山。
そこに住む人は2000人ほど。
林業が盛んだった頃の名残りなのか古く大きなお屋敷も多い。
街道沿いの趣きがとても良いんだ。


バイクを止めてから山歩きが好きになった20代の頃。
檜原は日帰りで出掛けるのにちょうどいい場所だった。
その急峻な地形と渓谷から、滝がたくさんある場所として有名だ。
あまり歩かずに間近まで行ける滝も多く、滝めぐりが楽しい。

そんな檜原村を代表するのが払沢の滝。
久しぶりに凍ったか。
Mを誘ってさっそく見に行った。


五日市街道を西へ走る。
立川、福生、国道16号あたりまではまだまだ車が多い。
多摩川を渡って、あきる野、武蔵五日市辺りに来れば山が濃くなり、
十里木の交差点を左に曲がれば檜原街道。
車の車外温度計がぐんぐん下がり、やっぱりこの辺は寒いのだと実感させる。

村立中学校脇の村営駐車場に車を置いて、厚着をして歩き始めよう。
橋を渡って豆腐屋さんの脇から坂をしばらく上れば、もう滝が見えてくる。
ちなみにこの豆腐屋さん「ちとせ屋」の豆腐は、ちょっと驚くほど美味い。
この辺に来ると必ず買って帰る事を忘れない。


払沢の滝。
4段60メートルだけれど、遊歩道から見えるのはその最下段。
それでもその20数メートルが凍り付いているのは壮観だ。
この水は、村の水道水として使われているとの事。
そういえば以前夏に来た時、その水の綺麗さに驚いたっけ。

この写真を撮った場所付近の道は、当然だけれどカチカチに凍っている。
落ちたら大怪我をするのではないかという恐怖と寒さで足がすくんだ。
ここには30分ほども居たろうか。
寒さに我慢できなくなるまで見ていた。
フリースと厚いダウンを通して、痛いほどの寒さが伝わってくる。


寒さにめげて、滝に近いお店へ逃げ込んだ。
ここへ来るのは二度目か。
薪ストーブの前の席に陣取ると、じわじわ体が解凍されてゆく。
ここは森の保護と活用を目的とするNPOが経営するお店。
材料のほとんどに地元で採れるものを使い、家庭料理の定食として出している。


手前がキノコと野菜の天ぷら定食。
よく写っていないけれど、奥が揚げ出し豆腐定食。
どれも美味く、居心地のいい店にずいぶんと長居をした。
やっぱり、温かなご飯って格別のご馳走だ。

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真っすぐ帰るのも惜しく感じ、裏山の峠道を走った。
そしてアイスバーンに乗り上げ、危うく車を潰すところだった。
スタッドレス履いているからって調子に乗ってはいけない。
しゅんとうな垂れて、安全運転で帰宅。

Mはそのまま化学療法の夜間勉強会へ。
僕は「ちとせ屋」の豆腐で湯豆腐を作り、晩酌をした。
やっぱりこの豆腐は美味いなーとか
やっぱり檜原村は良いなーとか
そんな独り言を言いながら、燗酒を呑んだ。

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