早期リタイア2017年02月22日

東京の日の出は6時20分。
その一時間前にはもう朝の気配が始まる。
毎朝犬と散歩をしていると、夜明けに敏感になるのだ。
少し前まで星を見上げながら歩いたのに、今はもう薄明の中。
そして大気の中に沈丁花の香り。
相変わらず朝は寒いけれど、真冬のそれとは明らかに違う。
啓蟄だってもう近いのだ。

職場入りは7時過ぎ。
仕事は特記事項なし。
昼食はトンカツを食べに出た。
午後はずっと事務仕事。

年が明けてから、仕事やその他が幾つも重なりウンザリとしていた。
研究会、研修、監査、発表、精度管理、そして講師役。
自分の予定表が埋まってゆくのを見ると、どうしようもない焦りを感じる。
そんな時はまず動くこと。
そしてあまり考えすぎないこと。
いつもそうしてやって来た。
そして気づけば、来週の講師役を終えれば暫くの間は解放される。
解放といっても日常業務だけが残る、という意味だけれど。

あと数年で、父がリタイアした歳になる。
53歳で仕事を退いた父は、趣味人としてその後を過ごした。
周囲からは余生を楽しんでいる、と言われていた。
今にして思う。 何が余生なものか。
53なんて、まだ若造じゃないのか。
そして羨ましくも思う。
53で、そんな時間を手に入れたのか。
そして更に、嬉しくも思う。
父が、人生の後半を楽しんでいてくれたなら。
早期リタイアか。
僕には考えるだけ無駄というものだ。
そしてまた、春からの予定表も埋まってゆく。