犬が痩せた2015年06月03日

雨の朝。
西の方ではもう梅雨入りしたとラジオが言っている。
東京もそろそろ入梅だろう。
今年もまた、雨季がやって来た。
僕は雨が好きだ。

犬の散歩を済ませ、二階へ上がる。
ちょうどルンバが掃除を終え、ホームベースと呼ばれる充電器に戻るところ。
ルンバは充電器の出す赤外線に導かれ、自分でその場所へ帰って行く。
そして定位置に戻った事を告げるメロディを流し、腹一杯に電気を食らうのだ。
それを見ていてルンバには帰る場所があっていいな、など思う。
僕にだって帰る場所は有る筈だけれど、でもそれが今のこの家なのか良く解らない。
もう住み始めて5年目に入ったこの家が、本当に僕の居場所なのか。
他に行くところなんて無いんだけど。

車で出勤。
少し不調で、最低限の作業を嫌々こなす。
本当に不調なのか? それすら解らない。
来週後半に予約した幾つかの検査が憂鬱で、ただ元気が無いだけかもしれない。
面倒な奴だ。
自分の事を持て余している。

獣医に予約を入れた都合で少し早帰り。
ワンコの予防接種と採血。 フィラリア予防薬を7錠。 11500円。
去年に比べ、体重が1キロ減ったとの事。
1キロとはいえ、もともと9キロしかなかったものが8キロになってしまったんだ。
食事の量は減らしていないし、食欲も落ちていない。
この犬は僕の居ない昼間の間、実家で過ごす事が多かった。
きっとそこで美味しいオヤツを沢山貰っていたんだろう。
母は料理が好きだったから、その味見もさせてもらっていたんだろう。
10歳になり白髪が増えてきた柴犬が、今はずっと独りで留守宅に居る。
それを思うとなんだか不憫になった。

夜、Mが来る予定。
明日は仕事休み。



箱根2015年06月04日




素晴らしい天気。
一日中オープンにして走り回っていたら真っ赤に日焼けした。
こんなに楽しい車は初めてだよ。

梅雨入り2015年06月08日

いつの間にか芒種も過ぎた。
このまま夏を迎えれば良いのに、その前には雨季がある。
雨は好きだけれど、夏の空が恋しい。
青い空に白い入道雲。
でも、そんな夏空を最後に見たのは何時だったろう。
それはゲーム「ぼくのなつやすみ」の中にだけある幻想だろうか。
実際の夏は高温多湿で白く濁り、もはや心浮き立つ季節ではない。
そう感じる歳になってしまった。

この頃のMは休日や夜勤入りの前夜に泊まりに来る。
今日もそんな日。
出勤時、行ってらっしゃいを言ってくれる人が居るのは少し嬉しい。
彼女は昼過ぎまで僕の家に居て、午後遅くから徹夜勤務に入るのだろう。
この頃、以前にも増して夜勤が増えた気がする。
待遇の良い大病院に人材を取られてしまうからだ。
中小の病院は急性期を過ぎた後のケアの拠り所なのだ。
でも、どこも人手が足りず誰かの犠牲や精神論の上に立っている。

仕事は特記事項なし。
少し体調が悪く、あまり動けなかった。
その体調とは体の異常ではなく心の変調。
冷や汗が出て何となく落ち着かず気持ちが晴れない。
薬は飲まず。
関東は梅雨入り。

夢のこと2015年06月09日

少し開けた窓からの雨の音と、冷たい空気の流れ。
それを感じながら毛布に包まり、なにかとても懐かしい気持ちで目が覚めた。
夢を見ていたのだ。
木の電柱と、側溝のない荒いアスファルト舗装。
コンクリートと板を組み合わせた昔のゴミ箱、ヒバの生垣、大谷石の門柱。
子供の頃、僕が住んでいた家の前の狭い路地だ。
そこで何をしていた夢だったろう。
もう一度眠って、何としても思い出したい。
でも枕を抱えていたら小さな地震があって、そのまま覚醒してしまった。

普段全く思い出さないそんな記憶が残っている。
それは何かを切っ掛けに蘇る。
新しい記憶はいったん海馬に入り、あるものは忘れられてしまう。 
でも、その中でも大切なものは大脳皮質に刻まれ、いつまでも残るんだ。
その古い記憶をいっぺんに引き出す方法はないものだろうか。
今後も実家に入る事は無いだろうし、子供時代の写真は殆ど持ってはいない。
もうこの古ぼけた脳の奥からしか、それを生き返らせる事が出来ないんだ。
フィルタを掛けられた甘美な古い記憶の中でだけ、生きていきたい。

など思いながら犬の散歩。
朝6時の東京は大粒の雨。 
気温18度。
相変わらず体調悪し。






納税通知2015年06月11日

気分が悪くて目が覚めたのが午前4時半。
もう空はとうに明るい。
東京の日の出は4時24分で、これは一年で最も早い夜明けとなる。
梅雨空であまり気にする事は無いけれど、この頃の昼時間は14時間半超もあるのだ。
そんな長い昼間をどう使おうか。
それを使いきれるほどの元気がない。

うな垂れて犬と散歩。
10分ほどで帰ってきて、webで新聞を読みながらコーヒーを飲んだ。
少し復活した7時半、車で出勤。
仕事は地味ながらもそれなりに頑張れた。
可もなく不可もなく。

夕方、夜勤明けでそのまま会議に呼び出され殆ど寝ていないMが来るという。
帰り道に焼き鳥屋さんで10本ほど焼いてもらい、早めに帰宅。
するとポストに水色の封筒が入っていて、それは納税通知書だと気づく。
普通徴収にした分の住民税だ。
自分がいくら税金を納めているか、天引きされると解り難い。
でも、確定申告や普通徴収にして自分で払いに行くとその重さが身に沁みる。
苛政は虎よりも猛し。

今週は疲れた。
明日から3連休。
でも、土曜日は大嫌いな病院に検査を受けに行かなければ。


内視鏡検査のこと2015年06月15日

梅雨の晴れ間の月曜日。
腹がゴロゴロして目が覚めた。
土曜日の大腸内視鏡検査の余韻だろう。
あの検査は過酷だ。
検査前に極めて不味い下剤を2リットル(!)も飲み下す必要がある。
それで綺麗さっぱりした腸内に空気を入れ、内視鏡で隅々まで観察されるのだ。

自分の体内を映し出すモニターを前に、まな板の鯉のように横たわる。
そして、変なものが見つからないことをただ祈る。
頻発する腹痛で検査することにしたのだけれど、半分は母のこともある。
母と同じ病気にでもなったら、逝った母に申し訳が立たないからだ。
残された僕には、計画的な検査を自ら受ける義務がある。
そして、病気は避けられなくても早期に見つける。
それが最後まで僕の体を心配しつくした母への返礼となると思うんだ。

結果は憩室がいくつか見つかった程度で安堵した。
でもショックだった事もある。
検査にあたり本人はもちろん、親族の同意が必要だったんだ。
異常が見つかり、そのまま内視鏡で摘出手術となった時のため同意が必要との事。
母の一件以来、隣に住む兄とは交流していない。
普段はそれで良いしむしろ清々するけれど、こんな時にどうすれば良いのか。
今回は近くに親族が居ないとの理由で勘弁してもらった。
でも、今後同様の事が有ったらどうしよう。
内縁と言う事で、Mに署名してもらう事が出来るだろうか。

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仕事はいつも通り。
普段通勤に使っている車がバッテリ充電中のため、初めて新しい車で出勤。
昼食はペヤングソース焼きソバ。
午後、おやつにドラ焼きを差し入れしてもらった。


夜。
地鶏の腿肉をフライパンで焼いて、もらい物の上等な赤ワインを開けた。
なにも治療したわけじゃないのに、検査で異常が無かっただけで元気になってしまう。
急に食欲まで湧いてきて、これではダイエットなど遠い道だ。

もうすぐ夏至2015年06月17日

4時過ぎに目が覚めて、寝床の中で暫くラジオを聴いていた。
でもそういう時って、ラジオの内容など覚えてはいない。
ボンヤリと、睡眠と覚醒の間を行き来しながら考え事をしているんだ。
墓参に行かにゃならんな、とか。
犬を洗わないと臭くてかなわん、とか。
害虫がついてベトベトするハイビスカスの鉢植えをバルコニーに出そうか、とか。
5時まで待って一階へ下り、洗面ののち犬と散歩に出る。
気温20度。 重い湿気。
週明けには夏至がやってくるけれど、地上は雨季のさなか。
今週後半もずっと予報は曇り時々の雨。
でも、ジョウロで水やりするのとは明らかに違う植物の成長を見て、これは慈雨なのだなと思う。

車で家を出て途中コンビニに寄りコーヒーとパンを買う。
職場入りは7時半。
数件のイレギュラが入り予定通りには進まないものの、仕事量はそれなりにこなした。
昼食はペヤングソース焼きソバ。
職場中庭の雑木林に剪定作業が入り、植木屋さんの動きを見ながら仕事。
業務用の高枝きりとか、エンジン式チェーンソーとか。
実に羨ましい。

18時。職場から直接Mのマンションへ行き、夜勤明けで仮眠をしていた彼女を連れ帰る。
夕飯は牛ランプ肉、塩鯖、ナス焼き、キュウリの酢の物。
料理に使った玉ねぎ、ピーマン、キュウリ、ナスは自宅の庭から採れたもの。
マメに手入れすることの出来る庭の畑の作物は間違いなく良く育つ。
それに比べ、週に一度しか行かない埼玉の畑の作物は出来が良くない。
今年はジャガイモにまで病気が出てしまい、ほぼ全滅の有様。
やはり自分の手の届く範囲内で畑趣味を楽しむべきか。
来年の埼玉の畑、更新をどうしようか考え中。

明日は仕事休み。

秩父行き2015年06月18日

曇り時々土砂降り。
そんな日、Mと二人で新しい方の車で秩父へ出かけた。
雨の日にこちらの車を使いたくは無いけれど、一ヶ月点検までに距離を重ねておきたい。
ナラシを終えて、点検時にエンジンとミッションのオイルも交換したいからだ。

秩父はもう遊びなれた地。
好きな峠道や眺めのいい場所、温泉や美味しい店も覚えている。
雨が降ったら屋根を閉めて。 止んだらまたオープンにして。
でもダンプの巻き上げる泥まみれの雨水に悲鳴を上げ、やがてずっと閉めたまま走る。
オープンカーなんて、晴れた日に楽しめば良いんだ。

そして二つの収穫があった。
一つ。 
幌を閉めて大粒の雨に打たれていると、車内に心地よい雨の音がする。
普通の車だって雨の中を走れば雨音がするけれど、それとは違う。
撥水加工された布の幌にあたる雨粒がパラパラパラと、可愛い音を出す。
まるで「トトロ」のあの傘のシーンのような。
雨の日に山でテントに篭っているときのような。

二つ。
僕はドライブのとき、車の中で昼寝をするのが好きなんだ。
でもこの車で昼寝は無理だな、と思っていた。
二人乗りでシートも倒れない小さな車で、どうやって眠ればいいのか。
それが結構、心地良く眠る事が出来た。
車通りの殆ど無い峠で、雨音を聞きながら30分。
シートを倒さなくたって、足を伸ばさなくたって、人って眠れるんだ。


お昼は秩父名物のワラジカツと味噌豚ののった丼。
温泉に入り、神社に詣で、霧に煙る武甲山をみた。
帰りは花園から高速で一気に。
相変わらず、大粒の雨。

給油をして帰宅。
納車からの走行距離800キロ。
平均燃費、17キロ。

風邪2015年06月20日

喉が痛い。
体の芯が熱い。
そして少しの頭痛。

仕事は特記事項なし。
明日行う予定だった畑仕事も、この体調では止めておいたほうが無難だろう。
いや、それ以前に雨が降っては作業にならぬ。
明日の午前中いっぱい、どうやら雨降りのようだ。
降ってしまえばあきらめもつく。
久しぶりに本でも読みながら、一人の時間を楽しもうか。


夕飯は作る気力なく、仕事帰りに握ってもらった。
手前の赤身は調査捕鯨のミンク鯨。
生姜醤油で美味。


何も無い日曜日2015年06月21日

6月21日。
今日は父の日らしい。
灰色の空から時折の小雨。
久しぶりに予定の入っていない日曜日。

少しだけ遅くまで寝て、いつもの道を犬と歩き、コーヒーを淹れ、家の掃除。
不調になったセキュリティの調整、ルンバと洗濯機のメンテナンス、耕運機のオイル交換。




自宅の畑を見回り、キュウリとナスを採る。
もう毎日のように、キュウリキュウリナスナスキュウリ。
もう少しすればそれにトマトと枝豆、オクラも加わるだろう。
僕は母が居なくなりM宅も子供が巣立ち、もう以前のように野菜を消費できない。
だから作付けをだいぶ減らしたのだけど、それでも少し取れすぎか。
でも、家庭菜園は楽しくて止められぬ。

今、昼の12時になろうかという時間。
少し本でも読んだら、夕飯の買出しに行こう。
今夜はMが来る。
夕飯の支度をして到着を待とう。
キュウリとナスをひき肉で炒めようか。
もらい物の蟹缶を使ってオムレツを作ろう。
あとは刺身を買ってポテトサラダを作れば良いか。
明日は仕事休みだから、久しぶりに今夜はゆっくり呑めるだろう。