菜の花の辛し和え2015年02月21日

柔らかな南風の土曜日。
午後、職場中庭を散歩したときの気温は9度。
雨水も過ぎ、これから天気は周期的に変わりながら春を目指す。
もうすぐ、苦手な季節が終わる。
春になれば、そして5月を越えれば色々な事が少しは楽になるだろうか。

もう行く事もないだろう実家には、まだ母が丹精した花壇があるはずだ。
母は庭に出られなくなってからも、最後までその花壇を愛していた。
母との思い出の多くは、花と共にある。
その花壇を見捨てたのは自分だし、それは仕方が無かったと今でも思う。
でもこれからの季節、あの花壇を想う事が増えるだろう。
それは記憶の中で美化されて、まるで天国のようにいつも何かが咲いている。

せめてハゴロモジャスミンを持ってきたかった。
紫陽花を挿し木で増やせばよかった。
モッコウバラは今年もまた咲くだろうか。
水が枯れてはいないだろうか。
荒れてしまってはいないだろうか。
ただ静かに咲く花を、誰かが見ているだろうか。

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自宅の庭の菜の花が蕾を付けた。
もうすぐ懐かしい黄色の花が咲くだろう。
それを数本手折って、辛し和えを作る。

21時。
今日、大切な発表を終えたMは電車を乗り継ぎ僕の家にやって来る。
でもその前に、長い講習を共に受けた仲間たちとの打ち上げだという。
きっと到着は遅くなるだろう。
それを待ちながら、菜の花を肴に酒を呑んでいる。
酒は秩父錦・舟口。
天気は西から下り坂。

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