2009/12009年01月30日



          

 


09/1/31 (土) 納骨

朝から風雨が強い。
冷たい北風に木の枝が大きく揺れている。
複雑な思いで待った父の納骨の日。
去年9月に突然起こった今回の大波は、今日で一応の区切りとなる。

式が始まる直前に雨はやみ、墓地の芝生には少しだけ陽もさして来た。
賛美歌と、聖書と、長い祈り。
そして、父の入った小さな壷は祖父と祖母の隣に並んだ。

どう感じれば良いのか解からないまま、式が終わる。
母があまりに号泣するので、そちらの方が心配になってしまったからだ。
母にとって今日の涙が、新しい生活の始まりとなってくれれば嬉しい。

夜、父の使っていた和室に入ってみた。
多趣味だった父の匂いが色濃く残る部屋だ。
そこに父の気配をまだ感じるのに、でも、オヤジはもう居ないんだ。

オヤジが読書する時に使っていた机の上に有ったお骨は、今はもう無い。
定位置にお骨があるだけで、随分と安心していた事に今更気がついた。
その白木の机を見て、初めて寂しいと言う感情が湧いてきた。

愉快なオヤジだった。
寂しい。
とても寂しい。
寂しくてしかたがない。

 

 


09/1/30 (金) 雨が降った

   

終日、雨。
低気圧は発達しながら本州南岸を進み、間違いなく明日も雨を降らすだろう。
雨は嫌いでは無いけれど、明日だけは晴れて欲しかった。

仕事は低調。
夜、また税理士事務所。
あと何度、ここに足を運べばいいのか。
あと何度、溜息をつけばいいのか。
これだけ頑張ってもまだ先が見えないことに驚いてしまう。

重い体を引き摺って帰宅。
夕飯は作る気力なく、犬とコンビニのオデンを分け合った。

明日は、父の納骨。


09/1/29 (木)  菜花を食べた

厚い雲に覆われた鈍色の朝。
天気は西から急速に崩れている。
予報が当たれば、父の納骨式は発達した低気圧の下、大荒れの中で行わなければならないだろう。

昨日より、心身共に不調。
僕の常で、こうなると何も出来なくなる。
昨日はMと城ヶ島へ水仙でも見に行こうかと思っていたのに、彼女のマンションで一日中グウタラとしていた。

体も精神も、一度調子を崩すと中々元には戻らない。
特にこの頃は、自分で気付かないうちに色々なストレスを抱えているようで体調不良の日が多い。
不眠と頭痛とフラツキ感。
お腹の調子が悪いのはいつもの事だけれど。

2月に上部消化管と下部消化管の内視鏡検査を予約してみた。
小心な僕の事だから、また直前にキャンセルしてしまうかもしれないけれど、
自分の体調管理にそれなりの時間とお金を掛けなければならない歳になった事は自覚している。

仕事はいつもの月末の忙しさ。
でも、体力のモンダイか気力のモンダイか、頑張る事が出来ない。
それがまた自己嫌悪を生む。

昼は職場売店で買ったコロッケパン。
そのせいか、午後は胃もたれに苦しんだ。


   

玄関の脇で菜の花を作っているのだけれど、花を見ることが出来ない。
それは、菜の花のおひたしが好物な僕が、次々と芽を摘んでしまうからだ。

今夜もまた、酒の肴に菜の花を摘んだ。
この苦味を楽しみながら、まだ遠い春を思うのだ。




09/1/27 (火)  キンカンが色付く

   

冬土用も後半。
門の脇のキンカンの実が熟してきた。
砂糖煮でも良いけれど、生のまま齧っても良い。
ロックで呑む焼酎のグラスにコロリと入れれば、色も香りも楽しめる。

出勤時の気温は0度。
そろそろ寒さに疲れてきた。
季節が巡るのは楽しい事だけれど、僕の好みとしては夏が6、春が2、秋、冬が1ずつで良い。
燗酒も良いけれど、Tシャツ呑むビールが恋しい。

仕事は月末進行。 そしてイレギュラーばかり。
昼食はカップ麺。
湯を入れた直後に呼び出しを喰らい、15分後に部屋に戻ればまた呼び出され、
40分後、麺が汁を吸いきり冷たくなった正体不明の物体を摂取。
そんな食事とも言えないモノを数分ですすって、また現場。

午後、幼馴染からメール着弾。
勤務している会社が3月で解散する事になったと。
大きなマンションを買ったばかりの彼の事を思うと切なくなる。
でも、粘り強い奴の事だからこれを好機に良い転職が出来るかもしれない。
負けるな。 頑張れ。


毎週恒例、税理士に経過問い合わせ。
月末恒例、父名義返済19万円の振込み。
週末にある納骨式の最終確認。
牧師に電話。
バタバタしているうちにまた1日が往く。

夕飯はヨーカドーで半額になっていた寿司。
酒は枯山水を燗して呑んだ。

明日は仕事休み。
久しぶりにMとゆっくり会えるかもしれない。

 

 


09/1/25 (日)  野菜を収穫し食べた

冬らしい、キリッと引き締まった気持ちの良い朝。
7時の気温は-1度。
畑へ行く途中、Mの通勤路で待ち伏せをし、驚く彼女を捕捉。
数分だけ立ち話をし、Mは職場へ、僕は畑へ。


   

霜柱が朝日に照らされ輝く畑。
今日も飽きずに寒起し。

何も植わっていない畑が寂しくて所々に残した収穫残しの大根やキャベツを避け、ひたすら表土の天地返しを続ける。
今の寒さは土を晒すのに最適だ。
だから、晴れた休みの日を怠惰に過ごす訳にはいかない。
ヘトヘトになるまでスコップを振り回した。

ここに台所ゴミから作った堆肥を混ぜ、耕運機をかければ春野菜の準備は終わりだ。
今年もまず、ジャガイモからはじめよう。

午後、幼馴染と合流し河川敷を4キロほどジョギング。
その後土手に座り、馬鹿話しをしながら河を見た。


   

今日の収穫はキャベツと芽キャベツ、コマツナ、里芋、下仁田ネギ、カブ。

里芋、キャベツ、下仁田は昼食のホウトウに、
メキャベツ、キャベツ、タマネギは夕飯のポトフとなった。

明日は晴れの予報。
また日の出と共に仕事を始める一週間がはじまる。

 

 



09/1/24 (土) いつもの店が行列店になって迷惑

雲の綺麗な朝。
冷たい北風に時折の小雪舞う昼。
そして、陰鬱な夕。
気圧配置は冬型。 寒気の勢力が強い。

いつもと同じ時間に起きて、いつもと同じ時間に出勤し、いつもと同じ週末の職場。
そして相変わらずインフルエンザ多し。

昼、職場近くのいつものラーメン屋へ出張る。
そして、またしても大行列。
テレビか雑誌かネットか知らないけれど、どうか平凡な街のラーメン屋を祭り上げないで。
僕の愛するあの店は、どうなってしまうのか。
泣く泣くコンビニの弁当で昼食。

午後は珍しく邪魔が入らず作業に没頭。



以前同僚だった人から弁護士または税理士紹介を請う連絡が入る。
秋に夫を亡くしたその人は、その後の処理が何も進まず途方に暮れているのだと言う。
そして体調まで崩してしまったらしい。

独立した子供達はそれぞれの生活があり、力になってくれないと話していた。
夫を亡くした母に、事後処理を任せるなんて。

辛いだろうな。
僕には身に沁みて、その苦労が解る。
僕がお世話になっている事務所に連絡を入れ、相談に乗ってもらおう。



   

夜、やはり熱発。
夕飯は気力なく、フランスパンを焼いた。
レバーペースト、サーモンペースト、バターを用意し、酒は赤ワイン。
安物の赤ワインがとても美味い。

天気予報によれば、来週末は雨。 父の納骨の日だ。
雨は嫌だな。
雨降りの納骨式は寂しすぎる。
子供の頃に教会学校で教わった眠る前のお祈りをいまだに欠かさない僕だけれど、
これからの数日、どうか雨は降りませんように、の一文が加わりそうだ。

 

 


09/1/23 (金)  キャラメルコーン美味し

   

小雨の残る朝。
予報ではやがて雨はやみ、気温も上がると言う。
雨に濡れ柔らかくなっているだろう畑の黒土を思う。
早くそこに堆肥を混ぜ、フカフカに耕したい。

仕事は混迷。
忙しいのは嫌いでは無いけれど、このままではいつか大きなミスをしそうで怖い。
緊急の作業を並行して行うには集中力が必要だけれど、雑用が次々と来るので目の前の仕事に没頭する事が出来ない。
祈るような気持ちで、固相化抗体・抗原・金コロイド標識抗体複合体の形成を見つめているときに、
エクセルがどうとか(事務の担当だ)、次亜塩素酸がどうとか(薬局の担当だ)、椿の植え込みに毛虫がとか(用務の担当だ)話し掛けないでもらいたい。

昼食は時間なし。
でも、僕のキャラメルコーン好きをしっているフヂコが、新発売のドデカイ奴を買ってきてくれた。
それをツマミながら働いた。


午後、ネットでMの下の子が昨日受験した高校の合格者名簿を調べ、そこに彼の受験番号を見つける。
滑り止め校だけれど、やはり合格は嬉しい。
おめでとう。

夜、面倒な作業を明日に送り、疲れて帰宅。
すこし熱があり、もしかしたら風邪をひいたかもしれない。
今夜は家で大人しく燗酒でも呑んで喉を消毒しよう。
明日も早起きして仕事だ。

 

 


09/1/21 (水)  動画を見て気分が悪くなる

出勤時の気温は3度。
西から迫ってくる雨が、夕方には東京を濡らしそうだ。
チョロQで出勤。

午前、脳の奥からラーメン食べたい信号が出ているのを感じる。
カツオの匂いが濃厚な醤油色の汁。 そこに泳ぐ薄黄色の太麺。上を飾るのは海苔、メンマ、チャーシュー、ネギ。
車で出勤してきているし、今日も朝早くから働いている。
昼に1時間の休憩を取っても良いんじゃないか。
自分に言い訳をし、何とか時間のやりくりを付け、大勝軒へ出張。

んが、大行列。
またテレビにでも紹介されたのだろうか。
職場に戻り、憮然としながらカップ麺をすすった。

仕事帰り、スポーツジムに寄る。
復帰の目処が立たないまま、いつまでも休会料金を払い続ける訳には行かない。
悔しいけれど、今の僕にはジムに通う時間も気持ちの余裕もまだ無いんだ。
またいつか、ココに来る事が出来る日を楽しみにしつつ、退会の手続きをした。

その後、税理士事務所。
月末までに書類を揃えることを宿題とされた。


こんな動画を見て気分が悪くなった。

5年半前の夏、僕が乗った電車は人身事故で止まってしまい40分も動かなかった。
朝のラッシュ時の中央線。
爪先立ちになるほど詰め込まれ、まったく身動きも出来ない。 
人いきれでムッとした車内、周囲から押されて呼吸が苦しい。

こんな時に具合が悪くなったらどうすれば良いんだろう。
そんな事を思えば益々不安になる。 
逃げ場が無い。 早く外に出たい。 冷や汗が出る。

そして、過呼吸発作を起こした。
以来、僕は電車に乗れない人間になってしまった。
あの時の恐怖を忘れる事が出来ない。
あんなラッシュ、どんな事があっても僕はもうゴメンだ。
東京の通勤電車は過酷過ぎる。



   

小雨の中、疲れて帰宅。
夕飯は気力なし。
ホタルイカの沖漬けを小皿に出して、燗酒を呑む。

明日は仕事休み。 
Mの下の子の受験に付き合うつもり。
Mも休めるかは、まだ解からず。
その日の朝にならなければ休めるのか解からない勤務なんて、ちょっと酷すぎないか。



 


09/1/20 (火)  金の鎖

「大寒」
しかし、2月になれば間も無く「立春」がやってくる。
もう少しの辛抱だ。

出勤時の気温は2度。
雲の厚い暗い夜明け。
背を丸めて出勤。

昨日に引き続き、イレギュラー多し。
インフルエンザ関連の作業が多すぎる。
まだ流行のピークはこれからだと言うのに、早くも息切れをしている。
職場のある部署に、これでメシを喰っているなら最低限の感染対策くらいは身につけてもらいたい、と愚痴を言う。

昼は赤いきつね。
午後はひたすらルーチンワーク。


   

ずっと昔の子供の頃。 
あれは僕の誕生日だったかな、何を思ったのか父が金色の鎖をくれたんだ。
お祭りの屋台で売っているオモチャのような鎖で、品が悪いと母は苦笑いしていた。
事実それは今見ても、真っ当な人間はとても身につけなさそうな鎖だ。
当時の流行りだったのだろうか。

僕はそのオモチャを、あの頃凝っていたトランプ遊び「大貧民」のお宝代わりにしたり、
飼っていた猫の首輪にしたりして楽しんでいた。
そしていつか何処かへやってしまい、先日引き出しの奥で見つけるまで存在を忘れていた。

通勤路に新しく出来たその店は、貴金属買取りの広告を出していた。
切れたネックレスや使わなくなった指輪などお気軽に・・と書いてある。
あの鎖を見て貰おう。
やっぱりオモチャだったよと、母との笑い話にしようと思ったんだ。

そして、今の買い取り価格だと14万・・ なんて言われ、初めてこれが本物の金だと知った。
お宝コイン代わりに友達と投げ合っていた鎖。
猫が首輪にしてトットコと家中を走り回っていた鎖。
いったい何を思って、父はこんな物を僕にくれたのか。
何かに困ったらお金に代えろとでも言いたかったのだろうか。

売らずに帰った。
自分の身につける事は無いけれど、これは大切にとって置こうと思う。
ゲンキンなもので、なんだか綺麗な鎖に見えてきた。

 

 


 

09/1/19 (月)  キビ入りご飯

昨夜からの雨は明け方に止んだ。
湿気を含んだ柔らかな空気。
雨に濡れた芝生の匂い。

自転車で出勤。
綺麗な朝で、とても爽快な気分だ。
たとえどんなに条件の良い転職の話しがあっても、今以上の通勤をする自信は無い。
自転車で出勤できる幸せを忘れないようにしよう。

仕事はトラブル続き。
まるでどこまで出来るか試されているような気さえする。
こうなってしまうと一人の部署は辛いものだ。
おかげで、今日の予定は全て吹き飛んだ。
疲れる。

昼食は時間無し。
代わりに午後、うまい棒を5本と子供の頃から好きな「キャラメルコーン」を食べた。


   

ご飯の美味さに目覚めたこの頃。
今夜は「キビ」をまぜて炊いてみた。

酒を呑みながらつまめるようにオニギリにして、他にアサリの佃煮、鯵の開き、練りウニ。
酒は東京の地酒「金婚」のしぼりたて無濾過生原酒。
これから眠るまでの数時間、ゆっくりと呑みながら読みかけの「楊家将」を読むのだ。

明日、今日やり残しの仕事を何処まで片付けられるか。
それによっては22日休みを取れるかもしれない。
Mの下の子の受験日だから、休めたら会場まで車で送ってやりたいと思う。



09/1/18 (日)  今夜も燗酒を呑む

寒く暗い日曜日。
最高気温は7度。
前線の影響で、夕方から雨の予報。

朝早くから畑行き。
「寒起し」は重労働だ。
畑の表土を天地返しし、この時期の寒さに土を晒し、土中の病虫害を駆除するんだ。
黙々とスコップをふるい、寒い吹きさらしの場所で玉の汗をかく。
20坪ほど進んだところでパラパラと氷雨。
以後の作業は、また次回。

里芋2株、大根5本、ホウレンソウ、コマツナ、カブ、キャベツ、そしてニンジンを20本収穫。
このニンジンは父の好物で、去年の夏に種を蒔いたものだ。
まさかその直後に、父がこの世から居なくなってしまうなんて。
僕はニンジンが嫌いなんだ。
この20本のニンジンをどうしてくれるんだ?親父。

午後、墓地。
先日依頼した刻銘はすでに済んでいた。
自分で依頼しておきながら、墓石に父の名を見てひどく動揺した。
父がもう居ない事は理解していても、墓石にその名を見るのは辛い。

教会牧師、石屋との予定合わせも済み、月末の納骨式を待つだけか。
納骨が終われば、気持ちにも一段落がつくかも知れない。



   

夜、火鉢に備長炭をおこした。
ここに南部鉄瓶をかけ、ゆっくり燗酒を作るのは幸せな気分だ。
肴は昼間収穫した野菜を使った豚汁、今では珍しい鯨の干物、厚揚げ焼き、シラスおろし。

テレビもつけず、ラジオもつけず、酒を呑みながら何度目かの「鬼平」を読む。
こういう時間が好きだ。
明日はまた、慌しい週明け。

 


09/1/16 (金)  落花生ご飯を炊いた

大寒を前に、寒さは厳しさを増している。
今朝、犬と散歩に出た時の気温は-3度。
メダカの瓶も、睡蓮の鉢も、池も庭の水道までも凍りついている。

そんな寒さの中を自転車で出勤。
そして職場に着く頃には、寒さで体が固まってた。
これほど気温が低いと、少しくらいペダルを漕いでも温かくなどならないんだ。

昼にコンビニのオニギリを二つとカップ豚汁。
おやつに貰い物の蜜柑。


   

この頃、職場の近所に定食屋を見つけたり、夕飯を母ととる事が多かったりでお米を食べる機会が多い。
今までの僕は、昼はカップ麺(これは今でも多いけれど)、
夕飯は主食をとらずに酒と肴で済ますので、ご飯を殆ど食べない人間だったんだ。

で、今更ながらにご飯の美味しさに目覚めた。
温かなご飯をワシワシと食べる満足感。
そこにちりめん山椒を散らしても、ぬか漬けを置いても、納豆を乗せても良いのだ。
米食民族の本能を満たす幸せ。

今夜は、秋に収穫し冷凍しておいた落花生を使ってオコワを炊いてみた。
大好物の落花生オコワ。
ゴマをちょっと散らし、熱いうちに食べると唸ってしまうほど美味い。
そして、子供の頃母の実家で食べた懐かしい香り。



この頃、互いに忙しくてMとゆっくり会っていないな。
そして、次の予定も定かでない。
僕の仕事と僕の都合、Mの仕事とMの都合、そしてMの下の子の高校受験も控えている。

今は2人で温泉に行く妄想にでも浸りながら、日々の雑事をこなす時なのかも知れない。
まあ、音声定額のウイルコムで毎晩長話しをしているけれど。

 

 


09/1/15 (木)  新聞が読めない

体を突き通すような北風。
FMの天気予報が、今日は今期最も冷え込みが厳しいだろうと宣言している。
祖母が逝ったのは8年前の今日。 やはりこんな寒い日だった。
父が逝ったのは4ヶ月前の今日。 それがどんな天気だったか全く覚えていない。

夜明けの気配すらもまだ無い時間に出勤。
今日は自転車の気力なく、チョロQ号だ。
機器のウオームアップをしながら、会議の資料作り。
早朝から始める負荷試験を数件。
微生物検体の採取とインフルエンザ関係が数件。
そして突然のお別れが一件。

1日働いた気分で自室に戻ると、時計はまだ9時。
世間では、これから1日が始まるのか。
ぐったりレた気分で紅茶を呑んでいると出勤して来た事務のオネーサンに、優雅ですねえ、と声を掛けられた。
そんな朝。

昼は定食屋まで歩いていき、ホッケ焼き定食を食べた。
美味し。



   

2紙取っている新聞のうち産経の配達がいつも出勤に間に合わない。
それを販売店に言ったら対応してくれたようで、随分早い時間にポストに入るようになった。

でもこの頃、公私共に多忙で新聞をジックリと読む時間が無い。
仕事から帰り犬と散歩、洗濯、掃除、風呂。
そして、酒を呑みながら仕事をしたり、書類を作ったりしていれば眠るまでに時間は残らない。
日々の新聞も、Amazonから次々届く文庫も、目を通しておくべき学会誌も、積み上げられていくばかり。

もう少し、生活のペースを落とす必要がある。
そうしなければまた、精神的に辛くなることが解かりきっているんだ。

父の準確定申告は今日で終了。
納骨の根回しもほぼ終わり。
3月の確定申告の書類もほぼ集め終わった。
もう少しだけ頑張れば、ちょっと余裕もできるかもしれない。

明日も寒い朝になりそう。
春はまだか。

 


09/1/14 (水)  ガンモを焼いた

出勤時の気温は-2度。
寒さが痛く感じる朝、自転車で出勤。
別に自虐を楽しむためではなく、運動不足が負の影響を出し始めているからだ。
体が鈍ると気力が萎える。
せめて晴れた日は自転車を漕がなければ。

スポーツジムを休会してもう4ヵ月。
近いうちに一旦退会してしまおうかと思っている。
休会中も2千円以上の会費が掛かるからだ。
復帰できる見通しも無いままに、毎月休会費を払うのも馬鹿らしくなってきた。

父の準確定申告と納骨、母の確定申告、遺産分割協議、相続税申告。
その後もゴタゴタは続きそうで、自分の時間を寛ぐ事はまだ当分できそうも無い。
それどころか、今後の自分の居場所さえどうなるか解らない雲行きだ。
このまま進めば、僕は住む家も丹精した庭も失うだろう。

早くそんな厄介事から抜け出したい。
仕事帰りにジムに寄り、月に200キロも走りこんでいたあの頃が懐かしい。
あのランナーズハイをまたいつか経験できるだろうか。

仕事はそれなり。
職場内教育委員会での研修原稿を早く仕上げろと叱られる。
解っているけど、ギリギリまで動かないのは僕の悪い癖だ。

昼に仕出し弁当。
午後は生理機能。

夜に予定されていた職場新年会は欠席。
明日が締め切り期日の父の準確定申告書類を作るため、税理士事務所へ行かなければならないからだ。


   

寒さと暗さと多忙とに打ちのめされ、疲れて帰宅。
夕飯は作る気力なし。
冷蔵庫の中で2日前に期限切れとなっていたガンモを焼いて、酒の肴とする。

部屋でワンコを抱きながら呑んでいると、なんだか寂しいなと思った。
1人で居る事が好きで、普段は寂しさなど感じないのにどうした事か。
眠ればそんな事も忘れてしまうだろうけれど。




 


09/1/12 (月)  成人式

   


初めて会ったとき4歳だったチビ。
あの時、まさかこれほど長い付き合いになるとは想像もつかなかったな。

いつの間に、こんなに素敵な女性になったんだろう。
綺麗な着物を着て僕と並び写真に納まった。
僕はなんだか照れてしまったよ。

自分自身の成人式には出なかった僕だけれど、今日は本当に嬉しい。
これから沢山の幸せな出会いが有る事を祈っています。
そして色々な経験を経て、人の痛みの解かる人間になって欲しい。
成人、おめでとう。


09/1/11 (日)  カワハギの刺身を食べた

凍えるほど寒い日曜日。
朝7時に起きた時の気温は-2度。
最高気温も7度までにしか上がらず。
今期初めて、池の水が凍った。

兄の衝動行為により、休日の予定が全て潰れた。
結局、納骨の件を石屋さんとしか話しておらず、他の全てを丸投げだからだ。

午前、納骨に必要な霊園使用許可証を探すも見つからず。
霊園管理事務所へ出向き相談すると、まずは霊園使用者の変更届を出せとのこと。
必要なものは父の除籍謄本、父の葬儀明細書(なぜだ?)、母の戸籍謄本、母の印鑑証明、母の実印。

父の葬儀明細書など、税理士へ提出してしまったじゃないか。
また平日に休みを取り、書類を集めなければならない。 
ちょっとウンザリだ。

その後、墓の草むしりと木の剪定、玉砂利と花台の手配。
教会牧師に連絡、他に数本の面倒な電話。

こんな事をしていると、飛ぶように日曜日が去ってゆく。
今日は一日を畑での土起しにあてる予定だったのに。


   

夜、魚屋さんでひいてもらったカワハギとホウボウの刺身で燗酒を飲む。
カワハギは肝を溶いたキモ醤油で食べると最高に美味い。
こんなモノがあれば、いくらでも酒が呑めてしまう。

明日はMの娘の成人式。
朝5時に起きてM宅へ行き、娘を着付けに連れて行かなければならない。
あの子の着物姿を早く見たい。
あの子のそんな姿を見ることが出来るのは、幸せだ。




09/1/10 (土) 愚痴

出勤時の気温は0度。
昨夜の氷雨に凍りついたチョロQ号で出勤。
寒い朝。
北よりの弱い風。

午前、修理に出ている機器の代替機をフルに使って生化学系の仕事を続ける。
しかし、同じ機種でもやはり代替機は違和感がある。
校正はしたけれど、吐き出すデータに自信が持てないんだ。
早く使い慣れた機器が戻れば良いけれど、見積もりすらまだ届かない。

昼、久しぶりに大勝軒へ出張る。
相変わらず、「麺喰った感」を強く満足させるラーメンだ。
今年も宜しくお願いします。
そう言えば、原価格上昇の為30円の値上げがされていた。

午後、ウォームアップ中に読んでいた臨床化学会の学会誌に「HbA1c測定におけるIFCC値併記に関する指針」なるモノを発見。
今後、JDSとIFCCの併記を求める?
原則としてIFCC値を得、これを換算式を用いて表記?
IFCC値に0.0963を乗じ1.62を加算?
知らない間に、そんな話しになってたのね。
浦島な気分だ。

夕方は会議用レポ作り。
誰だかが勝手にwordのバージョンを上げてしまったせいで、何だか使い勝手が悪くてかなわんわ。


   

夜、好物の「栃尾あげ」を焼き、自家製の大根おろしを沿え、気に入りの「吟醸純生しょうゆ」を垂らした。
粒ウニを瓶から出し、白菜漬けに柚子皮を落とし、「枯山水の燗酒を作った。
つまり、やっと辿り着いた土曜の夜を寛ぐための最高の組み合わせだ。

そこに兄から連絡が来る。
今日、石屋さんに行き、父の納骨の日を決めてきたのだという。
はあ?
教会牧師の都合は聞いたのか?
母には相談したのか?
親戚には連絡をしたのか?
オレだって、突然平日休みなど取れんぞ?

訳が解からない。
あっという間に酒が酷く不味いものになった。
自分の兄なのに、どう付き合えば良いのか解からない。

 


 


09/1/9 (金) 雪ならず

   

早朝まだ暗いうちに目が覚める。
と言っても、東京の今日の日の出は6時51分。
1年でもっとも日の出の遅い数日のうちの朝だから、普通に起きても暗くて当然なのだけれど。

昨夜から雪が予報され、それを期待してベッドを出たのだ。
でも、庭を濡らしているのは小雨。
真っ白な情景を思い浮かべていた僕は肩透かしを喰らった気分だ。
雪が舞っていたら、長靴を履いてワンコと散歩に出掛けたのに。

やや不貞腐れて出勤。
いつもの幹線道路はなぜか車も少なく流れが速い。
街路樹の銀杏は、すっかり葉を落としきったようだ。



午前、ルーチンワーク。
とても珍しい事に、飛び込みの仕事が入らない。
ルーチンだけでも椅子に座る間も無いけれど、イレギュラーが無いだけ余裕に感じてしまう。
年が明けてから急速に流行し僕を翻弄したインフルエンザが、これ以上拡がらない事を願いたい。
今日の雨がもたらす湿気が、ウイルスを抑えてくれるかもしれない。

故障した機器の修理見積もりはまだ届かず。



久しぶりに1時間休憩できた昼休み。
カップ麺を片付けたあと、ネットを徘徊しこんなモノが発売される事を知る。

素晴らしい。
話題のEee PC には触手が動かなかったけれど、こいつは欲しいぞ。
こんなオモチャがあったら、色々な局面で活躍してくれるかもしれない。
色は赤だな。
HDDじゃ無くて、やっぱり流行はSSDだよな。
いさぎよくバッテリーは標準の軽い奴にしよう。
ああくそ、OSはvistaかよ・・ でも良いや。
よし、購入ボタンを押すぜ。

危うく買ってしまうところだった。
そこで我に返り、先日Mに宣言した事を思い出した。
僕は生まれ変わり、これからは衝動買いを避け、計画的に生活し、経済感覚を真っ当にもどすのだ。
自分の周りを全て好きなモノで埋め尽くすわけにもいかない。
いや、今までだって別に放蕩生活していた訳じゃないけれど。
でもたぶん、これから大きな借金を背負う事になるだろうから。

夜、また税理士事務所。
沢山の書類に目を通し、押印。
疲弊して帰宅。
夕飯は作る気力なく、サンマの蒲焼缶詰でビールを飲む。

 



09/1/7 (水) 七草

   

疲れて帰宅。
帰り道に寄ったスーパーで七草を売っていたので七草粥を炊いた。
今年1年、健康でいられますように。

明日は休み。
何だか消耗しているので、M宅で昼から酒でも呑んで過ごしたい。

 


09/1/6 (火) 突然気分が悪くなる

朝の気温は2度。
犬と散歩に行き、ドロドロになって帰る。
ワンコが霜柱でぬかるむ場所を好むからだ。
それでも、冬の朝の散歩は楽しい。

出勤直後、機器のウオームアップ中にエラーメッセージの音が響く。
幾つかの測定機器を統括する部分が動かないんだ。
メーカーに連絡を取り、すぐに来てくれたサービスマンも現場では対処できず。
結局、明日の朝8時に代替え機が届くまで、僕の商売はアガッタリとなってしまった。

昼、午後半休として職場を出た。
運転免許の更新をするために半日ほどの時間が欲しかったので、ちょうど良い。



正月明けの為か、免許更新センターは大混雑。
嫌な予感は有ったけれど、それはアッというまに現実となった。
視力検査を終え、講習のために詰め込まれた部屋で気分が悪くなってしまったんだ。

着膨れた人たちと、カーテンを下ろし締め切られた部屋。
暖房は効き過ぎ、そして誰かの強すぎる香水の匂い。
意味の無い映画と、誰も聞いていない講師の話し。
久しぶりにやってしまった。
全身冷や汗でビッショリになり、動悸がし、足が震えた。

今すぐ、この部屋から出なければ。
でも、扉は遥かに遠く、沢山の人に席を立ち道を開けてもらわなければ辿り着けない。
そして、この講習を終えなければ免許証は与えられない。

結局、1時間の講習を我慢してしまった。
でもそれで精魂尽き果て、新しい免許証の出来上がりまでの30分を待つことが出来なかった。
トイレで嘔吐。
免許は後日郵送の手続きをして建物を出た。
情けなくて、酷い自己嫌悪で潰れそうだ。


   

落ち着こうと川へ行き、膝を抱えうずくまっていたらニャンコが来た。
そいつは図々しく、落ち込んでいる僕の足の上に乗ってきたりもする。
何だコイツは、と思っているうちに少し落ち着いてきた。
火照った体に風が心地良く、とても静かで良い気分だ。
名前を知らない大きな水鳥が飛んでいる。

でも、こんな所にばかり佇んで居るわけにも行かない。
人混みにも、狭い場所にも、ウルサイ環境にもいつかは出られるようにならなければ。
来週は新年会で壇上挨拶、その他にも今月だけで2回の会議でレポート発表、職能団体の某所での発表もある。
それは解かっているのだけれど。
頑張ろうとは思うのだけれど。

明日は早出。







09/1/5 (月)  仕事始め

小寒、そして寒の入り。
今日から節分までが1年で一番寒さの厳しい季節。
春はまだ遠い。


仕事始めの今日、6時出勤。
休みボケの体で朝から走り回る。
それは冷えたエンジンをいきなり全開にされるような不快感がある。
でも、それにもすぐに慣れてしまうだろう。


そして職場に居る事、忙しく働く事の良さも有る。
母と過ごす時間に少しだけ重さを感じていたからだ。

父を亡くしてからの母の憔悴ぶりが酷く、精神科医を紹介し、定期的に受診させているんだ。
その主治医の指示もあり、なるべく多くの時間を母と過ごすようにしていた。
特にこの正月の僕は、幼児の頃以来かと思うほどに母と過ごした。
それは親孝行のつもりだったけれど、実は互いのストレスにもなったかもしれない。

母の身近に居る僕が一番よく解る。
もう急性期を過ぎ、これからは夫を亡くした慢性期の時期なんだ。
少しずつ、1人の時間を増やしていこう。
母はきっともう大丈夫だと思う。
そして僕も、これからの数ヵ月は忙しくなりそうだ。
仕事もだけれど、相続の件が山場を迎えるからだ。


   

昼休み、銀行。
残高証明、債務証明、利息証明を取る。

夜、税理士事務所。
準確定申告の資料集め、書類の作成、これからのスケジュール合わせ。

クタクタになって吉祥寺から帰宅。
もう24時間食事をしていない。
でも、何も作る気力が無くて、駅前でアジフライを一つ買い、これで酒を呑む事にしよう。
少し呑んだら、明日の会議の資料作成だ。

 


09/1/4 (日)  厄を祓いに

   

晴れ。 弱い北風。
連休最後の日曜日。

厄年祓いに行くかを迷う。
今年は後厄。
前厄、本厄と祓って頂いたので、今年も神社へ行きたいんだ。

喪中でお祓いを受けて良いものかが解からない。
検索すると幾つかの説が出てきたが、50日を過ぎていれば構わないという説に従い近所の神社へ歩く。
いつもの神主さんが30分ほど掛け、じっくりとお祓いをしてくれる。
そして、今年1年が穏やかであるよう祈った。

神主さんに、父が逝った事を報告した。
ここの神主さんは、学生時代に僕の家に下宿していた縁で、父とは長い付き合いだったんだ。
今ではもう、父の件をまるで原稿を読むようにさらさら話せる様になってしまった。
それはそれで寂しい事だ。



午後、都心へ遊びにと誘いがあったけれど面倒で断わり、1人車に乗ってFMを聞きながらフラフラとした。
コンビニの駐車場でオデンを食べ、本屋で立ち読みをし、人混みを眺め、シートを倒して少しウトウトした。
やがて影が長くなり、日没。
日曜日が暮れ、正月が往く。

明日からまた日常へ戻る。 
怠惰な世界から猥雑な世界へと戻る。

オフにしていた目覚まし代わりの携帯アラームをセットした。
持ち帰っていた沢山の資料を鞄に詰めた。
チョロQ号に給油をし、ファルコン号にカバーをかけた。
iPodと仕事用PHSを充電した。
そしてまた、胃痛がはじまった。



09/1/3 (土)  もう3日

   

 

年末の忙しさから正月休みへと倒れこむように逃げ込んだけれど、もう今日は3日か。

今年はM宅へ行かなかったし(Mはずっと仕事だ)、
年賀状も書かず、出掛ける訳でもなく、親戚の訪問も無い。
2度、職場へ呼ばれただけで、あとは何だか呆けたような時間を送っている。
そして月曜日からはまた、日常が帰ってくる。

これからの数ヶ月、仕事も私生活も一つの山を迎える。
覚悟はしているけれど、気が重く、上手く成し遂げる自信も無い。
春は近づいているはずなのに、まだその気配を感じることが出来ない。
夜明けの前が最も暗いのは知っているけれど、暗さに気持ちまで染まってしまいそうだ。

でもそれは今は考えずにいよう。
明日の苦しみは明日の僕に任せれば良い。
今は燗酒を呑み、ただボンヤリとするだけだ。

 

 

 


09/1/1 (木) 元旦

   

穏やかな元旦。
ワンコはガラス越しに陽を浴び、気持ち良さそうに眠っている。
年賀状を配るスーパーカブの音。
ポインセチアの鮮やかな赤。
餅を焼く香ばしい匂い。

集めた枯葉を堆肥用のコンポストへ詰めたり、
畑から掘り上げたままの里芋を分けたり、
広告ばかりで分厚い新聞を読んだり、
池の濾過機を掃除したり。

地酒屋さんに上等な酒粕を貰ったので、夕飯には粕汁を作ろうか。
寒風に晒して作った大根の干し葉も良い具材になるだろう。



昨年は色々とありがとうございました。
今年もまた、宜しくお願いいたします。