2007/52007年05月30日


 


 

07/5/31 (木)  雷

5月最後の日。
朝、昨夜からの雨は上がったけれど予報では午後よりまた降雨。
雲の流れは速く、高層の不安定な大気を想像させる。

仕事は休み。
Mとドライブでもしよう思っていたけれど予定を変え、いつもの高層階に篭る。
窓の外に月末の渋滞を見ながら昼酒。
忙しく動く世間から隔離された時間の流れを楽しむ。

明日になればまたあの流れの中にいるんだ。
だから今日だけはゆっくりとしたい。

昼過ぎ、浅い眠りの向こうに海の音を聞く。
空調された部屋でウトウトとしながら、荒れる波の音を聞いていた。
海の夢を見ていたんだ。
やがて目覚めて気付く。
それは波の音ではなく、首都高を走る車の走行音。
ここは海辺ではなく、東京のビルの中なのだと。

少しがっかりし、隣で眠るMの寝顔をぼんやりと見た。


 

   

夕方、Mの運転する車の助手席で空を見る。
頭の芯が気だるいのは昼酒のせいだけではない。

妖しい黒雲。
濃厚な雨の匂い。
やがて、叩き付けるような横殴りの雨が来る。
ワイパーは最速、16時だというのにヘッドライトを点けて徐行する車の列。
稲光りが何本も中天を切り、竜の巣のような大荒れの天気となる。

流れ込んだ寒気が押し上げた暖かい空気がもたらす「界雷」だ。
一気に下がる気温。
役に立たない傘を斜めにさして走る人。
街路樹のスズカケが大きく揺れる。

早稲田通りで渋滞にはまった僕らの眼前を、完璧な稲妻が走る。
周囲を焼きつけるかの様な青い火。
一瞬の後、体全体で感じる大音響。
その電離現象がもたらす10億ボルトの電圧、2万度の温度を想像して鳥肌が立った。

夜は湯豆腐。
酒は京都の嵐山大吟醸。
なんだか今日は1日中飲んでいるみたいだな。

そして6月が来る。
季節は初夏へ。



 


 

07/5/28 (月)  イワシ生姜煮

   

爽やかな朝。
時折、陽光を遮りながら千切れ雲がゆっくり流れる。

ずっと前から大好きな小道。
こんな気持ちの良い場所を走れるのだから自転車通勤はやめられない。
すぐ脇には4車線の幹線道路、反対側には都内の大動脈であるJR中央線が走っていようと、この川沿いの小道は静謐だ。
それぞれの季節に素晴らしい空気を感じられるこの道が大好きで、気持ちの良い朝にはここを走るためだけに自転車で出勤する。
それがたとえ月曜の朝でも、少し早く家を出てこの場所で景色を眺める時間を作りたい。
今朝はここに自転車を停め、烏龍茶を飲みながら犬の散歩をする人を眺めた。

黙々と仕事をし、少し怒り、少し笑い、昼にカップ焼きそばを喰らい、ネットで見たニュースに驚き、午後もまた1人で作業を続けた。
おやつに食べた「ガリガリ君」に当たりが出たけれど、コンビニに交換に行くかどうかは考え中。
大人になってからも駄菓子は良く食べるけれど、アイスの当たりを躊躇無く交換に行ける歳で無いことは良く解っている。
夕方、栄養課の栄養士さんに余りモノのバナナを貰い、上機嫌で2本をたいらげた。




   

スポーツジムは定休日。
暗くなった街を少し徘徊し、スーパーで缶のエビスビールを12本、「6Pチーズ」を一個、犬用のスジ肉を買い、
ブックオフでマンガ「酒のほそ道」を数冊、魚屋で一匹200円のイワシを2匹買った。

夕飯は先日収穫したカブの甘酢漬け、焼き油揚げ、ちょっと漬かり過ぎてしまった大根の葉のヌカ漬け、イワシの生姜煮。
子供の頃は苦手だった煮魚が、この頃は大好物になってしまった。
このイワシ煮と浦霞の純米吟醸はきっと良く合うだろう。

今、21時。
これから眠るまでの数時間が僕にとって一番の寛ぎの時間。
酒を呑み、肴をつまみつつ本を読む。
今読んでいるのは素樹文生の「上海の西、デリーの東」
開けた窓から微かにクチナシの花の香りがする。
僕の家には無いのだけれど、どこか近所で咲いているのだろうか。

明日は東進してくる低気圧の影響で曇り。
天気はゆっくりと下り坂。

 


 

07/5/27 (日)  ソラマメの収穫

高気圧の影響で気温の上がった日曜日。
東京の気温は7月中旬並み。
大分と宮崎では今年から設けられた35度以上の「猛暑日」を記録したらしい。

早朝からいそいそと畑へ行く。
この趣味を続ける限り、良く晴れた日曜の朝にゆっくり寝るなど有り得ないことだ。
1週間ぶりの畑、先日植えた里芋はどうなっているか、高温の影響で大根は塔立ちしていないか、間引き後のゴボウはどうなっているか。
心配でついついアクセルを煽る。
埼玉の畑が近づくと脈拍が速くなる。
決して大げさではなく、晴れた日曜の早朝は僕にとってそれほどエキサイティングな時間なんだ。

昼まで、ゆっくりと畑での時間を堪能した。
大根はそろそろ収穫、ゴボウ、トウモロコシ、島ラッキョウ、ジャガイモ、サツマイモは順調に生育中。
ナス、トマト、キュウリなどの夏野菜もここ暫くの高温で成長に弾みがつき急速に伸びている。
ゴーヤもようやくツルを伸ばしはじめた。




   

僕にとっての野菜作りは、あくまで趣味で仕事じゃない。
だから、自分の好きなものだけを作れば良い。
すなわち、作付け基準はいかに良い酒の肴になるか、だ。
だから、嫌いなニンジンやシイタケは作らないし、スペースと手間ばかり掛かるクセに肴にならないイチゴも作らない。
梅干し、タクワン、ぬか漬け。釣りに行けば干物も作るし、山歩きをすれば山菜も集める。
それは全て美味い酒を呑むための過程なのかもしれない。

そんな訳で、今日はソラマメの収穫。
ソラマメとは手間と時間のかかる作物だ。
秋に植え、大事に冬を越させ、春に成長をはじめてからは害虫と病気に気を配り、半年かけてようやくの収穫となる。
だからこそ、この濃い緑のサヤ一つ一つが愛しい。
大切に食べてあげなければ。

他の収穫物は大根数本、カブ10個、試し掘りのジャガイモを数個、島ラッキョウを一株。
また一週間後に来る時には大量の大根とカブを引き抜く事になるだろう。




午後、Mと美味しいラーメンを求めて都心を彷徨う。
目白通り近くの「じゃんず」は5年ほど前に開店して以来評判の店。
「和風汁そば」の看板を出し、店に近づけば漂うカツオ出汁の香りが期待を一層に高まらせる。
Mと殆ど会話する事も無く、ラーメンの丼に没頭する。
また一つ、好みの店を見つけてしまった。

「いなげや」で買い物をし、公園で放心し、「レッドバロン」でバイクを見た。
夏に向けてバイク欲しい熱がまた高まりつつあるんだ。

16時。
いつもの高台に車を停め、冷たい烏龍茶を飲みながら空を見る。
流れる黒い雲。
不安定になった上空から冷たい突風が吹き下りる。
やがて驟雨。
車のルーフに叩き付ける大粒の雨。
そして、雨上がりに雲間から天使の梯子が下りてくる。
そんな光景を、飽かずに見ていた。

しかし、雨のもたらしたものは爽やかな空気だけではない。
遥か中国からの黄砂で、僕の黒い車はマダラ模様に染め抜かれた。




   

夜、カラカラの喉をエビスビールで慰撫する。
その後、宮城の銘酒・浦霞。
渋、苦、甘、酸、辛のバランス良く、いつ飲んでも素晴らしく美味い酒。

肴はカブの甘酢漬け、ソラマメ、ジャガイモ煮ころがし、島ラッキョウ。
島ラッキョウはラッキョウの若いのを皮を剥き、鰹節と醤油で生で食べる。
ソラマメは茹でずにサヤごと焼き、若豆を皮ごと塩で食べる。
試し堀りのジャガイモも皮ごと料理した。
そして、そんなものが唸るほどに美味い。

もう少しだけ、眠るまでの時間を自分が作った野菜と好みの酒で過そう。
また月曜日がやってくる。

 


 

07/5/25 (金)  

数日間続いた初夏のような幸せな陽気。
太平洋に大きく張り出した高気圧がもたらしたものだ。
その高気圧の移動に伴い、西から低気圧がやってくる。
東西に長く前線を曳いた低気圧が、時速35キロで僕の居る東京へ向かっている。
日本を西から雨に包みながら、一直線に僕の居る場所へ向かってくる。

今夜は少し荒れた天気になるかな。
まあそれも良いだろう。



   

2年で丸坊主になってしまった主力戦闘機のタイヤを買う。
量販店での見積もりが4本で13万円、交換作業に更に1万円。
オークションでの通販では4本で7万円強。
送料やディーラーへの持ち込みの手間を考えてもこの差は大きい。
オークションを含め、通販でモノを買うことはもはや金額的にも利便の面でも常識となってしまった。

タイヤとはこうして見ると大きく重いモノで、これが高速で回転し車を支えるのだと思うとちょっとした驚きがある。
刻印によれば2週間前に出来たてのタイヤ。
そのゴムの匂いを嗅いで見たり、深いトレッドを触ってみたり。

このタイヤをすり減らすには約2年、2万キロの走行が必要だ。
普段の移動に軽自動車を使うようになってから、主力車の用途の殆どはMとの遠出になるだろう。
そのMとの2万キロがまた、楽しいものである事を願いたい。




今、朝の8時半。
1時間ほど前から弱い雨。

間も無くMが僕の家に来る。
タイヤを積み込んだ軽をMに運転してもらい、僕は主力を運転しディーラーへ向かうんだ。
タイヤ交換を依頼した後は映画、食事、買い物。
夜は職場飲み会のため府中。
Mが車で送ってくれる事になっている。

飲み会には新しいシャツを下ろして行こう。
これはMの娘が先日僕にプレゼントしてくれたものだ。
母親の勤務する病院での初めてのアルバイトで得た僅かな給料の中から、自分で選び僕に買ってくれたシャツだ。
手渡してくれた時の照れた表情を長く覚えているだろう。


 

 


 

07/5/22 (火)

今日も良い天気。
東京の最高気温は24.5度。
風がやや強いのは、遥か南にある台風の影響か。

朝、台風2号に荒れる小笠原の中継に見入っていたら出勤時間を過ぎてしまい慌てて家を出る。
9時から予約が入っているというのに、気付いた時は8時20分だったんだ。
自転車を漕いでいる場合じゃない。
チョイノリで出勤。
  
   


チョイノリとはケナゲな乗り物だ。
空冷単気筒2馬力、最高時速35キロ。
アクセルを全開にすると、今にも分解しそうな音と振動を出しながらゆっくりゆっくりと加速する。
自転車で25分の通勤距離を20分で走破する。
去年夏まで乗っていた大きなバイクとは全く違う世界。
でも、それはそれで楽しかったりもする。

仕事は相変わらずエンジン掛からず。
明日から頑張ろう、明日から頑張ろう。
そんな事をつぶやきながら無難に最低限の作業だけをする。
ダメな時は何をやってもダメだ。

昼に職場内売店で一個78円で買ったカップちゃんぽん。
昼休みの時間、珍しくMから着信し数分話す。
夜勤続きで昼夜逆転の生活をしているMの声は、僕を不安にするほどに疲れて聞こえた。




   

よほどヒモジそうに見えるのか。
いつもカップ麺をすすっているからか。
色々な人が色々なものを差し入れしてくれる。
自分でオヤツを買う必要など殆ど無いほどに、毎日のように貰い物をしている。

今日はケースワーカーのKちゃんから「かっぱえびせん」と「ガリガリ君」
部屋に帰って机にこんなメモを見つけると、もうそれだけで機嫌よくなってしまう。
いつもありがとう。




仕事帰りにスポーツジム。
初めてヨガのクラスに出てみるも、昔の事故で腕に障害を残す僕には無理だと解り中途退出。
やはり淡々と走るのが合っている様だ。

夕飯は厚揚げ焼きと焼き海苔、先日試し掘りしたジャガイモ煮。
酒は貰い物(酒まで貰い物だよ)の京都・丹山純米。
含み香素晴らしく、非常に好み。

昼間の電話で熱があると言っていたMは、今頃どうしているだろう。
いったい、今月何度目の徹夜勤務なんだ。
この瞬間も照明を落としたあの病棟の廊下を走っているだろうか。
朝までの長い時間を、今夜も休憩無しで過すだろうか。
誰かの犠牲の上に成り立つシステムなど、壊れてしまえば良い。
現場を知らない管理者など、存在自体が罪悪だ。

そんな事を考えながらも美味い酒で酔っていく。
Mにすまないと思いながらも、心地よいぬるま湯に漂い落ちていく。

 

 


 

07/5/21 (月)  姫シャガが咲く

小満。

5月らしい素晴らしい天気。
湿度も低く、風が心地よい。
用事など無くとも、徒歩や自転車での外出が楽しい頃。

沖ノ鳥島近くには935hPaの台風2号(アジア名・イートゥー)が居て、時速30キロで北東へ向っている。
中心の最大風力は50m/s、強風半径は280キロ。
凄いぞ、イートゥー。
しばらくは進路から目が離せない。
きっと直下の海には、巨大な波浪が立っているだろう。
夜の荒れた海は、どんな世界だろうか。


   


池の脇でヒメシャガが咲く。
灯篭の陰に隠れ、いつからここに有ったのか忘れてしまった程目立たない草だけれど、
毎年この時期に可憐な花を付けた時は庭の主役となる。
レッドデータブック記載の準絶滅危惧種だそうだけれど、この場所が気に入ったのか毎年少しづつ増えていてくれる。
薄紫のこの花が僕は好きだ。



仕事は低空飛行。
体調が悪い訳でも、段取りが悪い訳でも無いのに目の前の仕事が捗らない。

要するに気力の問題だ。
昨日の日曜日は明るくなると同時に始動し、三箇所の畑を回り種をまき水をやり間引きをし施肥をして、土寄せから草刈ましをこなし
午後は近所に収穫物を配り、夕飯の仕込みを早い時間から始め、幼馴染と酒屋巡りまでしたと言うのに。

月曜の気の重さも有るけれど、朝から逃避し怠惰に「麻疹検査急増に付き試薬不足」やら「看護部健康診断のお知らせ」やらを作りながら自室に篭る。
今月もそろそろ月末進行。
本当はこんな事をしている場合じゃないと言うのに。

昼に緑のたぬき。
おやつには、かっぱえびせんを食べた。
そして、定時にうな垂れて退勤。

夕方、また某病院の院内学級へ顔を出す。
今回は生徒達が居ない時間で気が楽だ。
先生と少し話しをし、必要な作業を1時間ほど。
スポーツジムは定休日。
月齢4.7の細い月を見ながら帰宅した。

今日の日没は18時44分。
陽の名残りが19時を過ぎても西の空に残る。
自宅畑のナスに敷きワラをしながら、犬と一緒に暮れなずみを楽しんだ。
そんな時、僕と僕の犬とはちょっと他人には信じ難いほどに意思の疎通が出来るんだ。
僕らは一緒に空を見ながら、何を語るでもなく眼で会話する。
それが嬉しくて、すっかり暗くなるまで外に居た。

 


 

07/5/17 (木) 雨のち晴れ

低気圧と寒気がもたらす、素晴らしい雨。
名残りの雷を一つ残し、急速に回復する天気。
雨雲が去り、雲間から陽が差し、青い空が見える。
天上の青。
僕の一番好きな天気のパターンだ。



仕事兼ボランティアで某病院の院内学級に行く。
長期入院の子供達が通う、病院内の学校だ。
健康診断の仕事で普通学級の子供達に接する機会は多いし、今日も1日難なく終える自信が有った。
与えられた仕事はこなすし、それ以上の働きもするだろう。

でも、いざ行って見れば一刻も早くココを去りたい衝動を抑えられなくなる。
そんな事を言うとプロ失格なのは重々承知だけれど、病気の子供達を見ているのが辛い。
話すのが辛い。
書道の時間に「明るい闘病生活」なんて書く子供達に僕は何を言えば良いのか解らない。
小さな畑にトマトを植え、野菜作りの話もしたけれど、本当なら楽しいはずのそんな作業さえ、時間の経つのが遅く思える。

19時半、消耗して学級を出る。
度々来て欲しいと言われたけれど、僕には勤まりそうも無い。
あと数度はココに来なければならないだろうが、それさえ酷く辛く思える。
ココの先生たちは、本物のプロだ。





   

夜、ワラビ美味し。
油炒めやアブラゲとの煮物も作ったけれど、やはりカツブシと醤油のおひたしが最高。
ほろ苦さと歯ごたえとヌメリ感は、まさにワラビならではのもの。
これほど酒に合うものも珍しいのではないか。

酒は「南」の純米生原酒。
あまり冷やさず呑むと含み香が良くたつ良い酒。
読みかけの「仕掛け人・藤枝梅安」を読みながら今から2合ほど呑もうと思う。

 


 

07/5/16 (水)  ワラビ

低い湿度、平年並みの気温、穏やかな5月の晴れの日。
Mとドライブに行く。
特に目的は無し。
気持ちのいい道や風景を探して走るのが楽しい。

所沢ICから関越自動車道に乗り、北へ向かう。
月夜野、伊香保、赤城。
僕はこの辺り、北関東の里山の景色が大好きなんだ。
険しさの無い、なだらかな山々。
田植えを待つだけの水の張られた田。
優しい木漏れ日、気持ちの良い風、対向車の全く来ない峠道。

歌でも唄いだしたくなる程に気持ちの良い道を、ゆっくりと走った。
いや、実際に歌っていた。
Mは何だか良く解らないj-Popを。
僕は大昔のストーンズをデマカセな英語で。
エアコンはoff、窓は全開、3速40キロほどで旋回する平和な山道。
エンジンの感触は素晴らしいし、トラストのチタンマフラーは良い音を出しているし、
風は良い匂いがしているし、今夜半から荒れる予報の天気も今はまだ腰を据えて落ち着いている。
実に平和で良い気分だ。

伊香保では古い温泉街を散歩した。
水沢では全国的に名を知られた「水沢うどん」と山菜の天麩羅を食べた。
赤城山では火山湖の大沼湖畔を歩き、神水と言われ、サントリー・モルツの仕込み水でもある水源を見に行った。
渡良瀬渓谷を見、寂れた商店街を歩き、牧場で濃厚なソフトクリームを舐め、道の駅でお焼きを買った。





    


とある集落でワラビを摘む。
地元の人の話では4月下旬がベストで、もうそろそろ終わりだと言うワラビ狩り。
でも、そんな事は信じられないほどに一面ワラビが出ているじゃないか。
田んぼの畦道のような場所で、田植えの準備をする赤い耕運機のオジサンと世間話をしながらワラビを摘む。
摘んで摘んで摘みまくる。
だって、僕もMも、ワラビが大好物なんだ。

これほど楽しい時間も、そうは無いだろう。
2人で大笑いしながらのワラビ摘み。
好きなモノを目の前に、2人ともhighになっているんだ。
田んぼの蛙、農作業を休憩しお茶を飲む地元の人たち、遠くでたなびく野焼きの煙。
そんなモノを肌で感じながら、僕らもいっときこの地に同化し、何の違和感も無く、ワラビを摘む。

僕は、ここでワラビ採集人として生きていく自信が有ると、Mに力説した。
Mは聞く耳無く、2人で採った腕一杯でも抱えきれない程のワラビの調理法を考えている。
2時間ちかく、しゃがみ、這い、草と泥にまみれたワラビ摘み。
それは間違いなく、僕らにとって長く忘れる事は無いだろう幸せな時間だった。

夕方、また、関越自動車道をぶっ飛ばして帰路につく。
前橋、東松山、川越。
FM東京がクリアに聞こえる様になればもう、そこは僕らのベース。
地元へ帰ってきた。
現実へ帰ってきた。
朝入れた60リットルのハイオクガソリンは、ほぼカラだ。




夜はコロッケをツマミにエビスビールを飲んだ。
ワラビはおあずけ。  アク抜き用の重曹を買い忘れてきたからだ。
明日、仕事から帰ったらアク抜きしよう。
食べきれない分は近所に配ろうか。
何しろ、眩暈がするほどに大量のワラビなのだから。

明日は前線の通過により雨。
あのワラビの野原にもきっと、優しい雨が降るだろう。

 

 


 

07/5/14 (月)  レイトショー

Microsoft UpdateでCPU使用率が100%になる不具合。
なんだよ、やっぱり不具合かよ(怒)


 

いつもMと行く映画館は九つのスクリーンを持つシネコンで、座り心地の良いシートは前席との間隔も広くて快適。
首が痛くなるけれど、僕は前寄りの席でスクリーンを見上げるように映画を見るのが好きだ。
ホットドックだとか、Mが運転の時にはビールだとかを手元に置いてスクリーンを見つめるのは楽しい。
今まで殆ど映画を見なかったMも、僕と付き合うようになってからは立派な映画評論家だ。

そのシネコンのタダ券が一枚有り、もうすぐ期限が切れる。
仕事を終えてから、レイトショーでも見にいこうか。
1人で映画を見るのも、たまには良いものだ。

ロッキーと言う映画が嫌いだった。
シルベスター・スタローンという俳優が嫌いだった。
でも、いざシネコンへ着けば他に選択肢が無い。
スパイダーマンは前売りを買ってあるし、ハンニバルは怖いし東京タワーは好みじゃないしブラッドダイアはこの前見たし、
40男が1人でクレヨンしんちゃんを見ていたらアホだからだ。

で、消去法で残ったロッキーを見る。
6作目にして、いよいよFinalだ。




ロッキーなんか嫌いだったはずなのに。
買ったホットドッグを頬張るのも忘れ、食入るようにスクリーンを見る。
かつて子供の頃、何度も聞いたあのテーマ曲。
相変わらず愚直で不器用なロッキー。

ラストでジンワリ涙が出てくる。
久しぶりに一人で見る映画、劇場内はガラガラ、他の客から遠く離れた前寄りの席。
そんな没頭しやすい状況だとは言え、なんでロッキーで泣いているんだ。

ロッキーが嫌いだった訳じゃない。  
むしろ大好きだった自分を思い出す。
小学生の頃、ロッキー1に熱狂し、生まれて初めて自分のお金で買ったLPはこの映画のサントラだったんだ。
でも、その後のシリーズで陳腐化した脚本、ランボー、コブラ、ロックアップ、クリフハンガーへと続く筋肉マン的なスタローンの姿に
嫌気がし、最近のロッキーシリーズを見る事が無くなっていただけなんだ。

体力のピークを遥か昔に過ぎた60歳のスタローン(=ロッキー)が、諦めるなと言う。
前に進め、と言う。
それは台詞としてはとてもクサイけれど、それでも繰り返し、繰り返し、それを言われると心に響く。
60歳のスタローンが言うから響くのか、40歳の僕が聞くから響くのか。
きっと10年前だったら笑っていたかもしれない。
少なくとも、泣きはしなかったろう。
僕が衰えたのか、衰えたくないと言う気持ちが強くなっているのか。
今夜の映画のその台詞が、いつまでも残る。

少し面倒だったけれど、夜に1人で出てきて良かった。
下調べもせずに見た映画だったけれど、やはり評判は良いらしい。
弱気になっている時に見ればきっと元気になれる。
映画はテレビで充分と言う人には、せめて予告編だけでもどうぞ。

また目標を決めて走りたくなってしまったな。
とりあえず10キロレースをそれなりのタイムで走れるくらいに体を引き締めよう。
iPodには勿論、この映画のサントラを入れて。
あのテーマを聞きながら走ろう。

 

 


 

07/5/12 (土)  中止

気持ち良く晴れた土曜日。
東京の最高気温は24度。
職場敷地内の竹林に、美味しそうな筍が出る。
誰にも気づかれないうちに掘ってしまおうかしら。

昨夜、不肖の兄のカミさんとまたトラブル。
ピアノの騒音の仲裁をするのも、これで何度目になるのか。
言葉の通じない相手を前に、嫌悪感と無力感を感じる。
この人と縁を切る方法は無いものだろうかと、真剣に考えた。
ずっと遅い時間まで、酒を呑みながら考えた。
お陰で今朝は軽い二日酔い。
自分が招いた二日酔いだけれど、それすら何だか腹が立つ。




この件で、骨髄移植推進財団から、移植コーディネート中止の連絡来る。
僕の骨髄は提供できなかった訳だ。
理由はここには書けないけれど、張っていた糸が切れたかの様な脱力感を味わう。
どこに居るのか解らないけれど、10万分の1の確率で僕と同じHLA型を持つ人の為に祈りたい。
いつか必ず、あなたの病気が快癒されますように。


 

仕事は何だかヘンな1日。
元気だし、勤労意欲もあるというのに仕事の方が逃げていく。
予約はキャンセルされ、来るはずの業者は来ず、いつもの土曜とは思えないほどに暇な時間を送る。
だったら、来週からの仕事に取り掛かれば良いものを、追い詰められなければ頑張れない怠惰な性格。
空いた時間をボケッと過す。

昼に「ラーメンショップ」で大盛りのつけ麺。
午後はPCのメンテナンスなどしながら過した。

夕方、早い時間に職場を出、ジムで昼の飽食の報いを自分に与える。
有酸素の後、久しぶりにインストラクターに付いてもらい腹筋と背筋を苛めぬく。
きっと明日は筋肉痛。

   



ジムの帰り道、八百屋で買い物。
どれも自分の畑で作っているものなのに、季節の味を先取りしたくて買って来たニガウリ、ソラマメ、新玉葱、トマト。
ニガウリを炒め、ソラマメを茹で、玉葱とトマトをスライスして今夜の夕食とする。

季節の野菜が好きだ。
いずれ僕の畑から収穫できる野菜ばかりだと、尚の事じっくりと味わってしまう。
この味は僕には出せないとか、これはきっと僕の野菜の方が美味い筈とか。
今夜の食材で言えば、トマトの甘さはプロには勝てぬ。
それは徹底した潅水管理が必要だからだ。
しかし、鮮度の有利な自家製野菜はソラマメの甘さとニガウリの香りでは買ったものなど足元にも及ばない。

そして明日もきっと、早い時間から畑に立つだろう。
もしかしたら先日蒔いた枝豆の種が発芽しているかもしれない。
そんな事を考えただけでもう嬉しくなってしまう。

 


 

07/5/10 (木)  カラシ

   

22時。
カツオのカラシ醤油漬けを肴に酒を呑む。
刺身にカラシというのは学生時代に訳有って、年に3回は遊びに行っていた八丈島の漁師さんに教わった食べ方。
ワサビが貴重だった八丈島では、以前から刺身をカラシで食べる習慣があり、
島寿司といわれる握り寿司はしっかりとカラシの利いた美味い寿司だ。

もう20年近く前のあの時、浜遊びと称して漁師さん達が海辺で催すバーベキューに参加させてもらった時のことは今でも良く覚えている。
月の綺麗な夜で、波間に遥か70キロの距離にある青ヶ島の灯りがチラチラと見えた。
島焼酎を飲みながら、台風で打ち寄せる高さ10メートルの波の話し、その波が数千トンの防波堤を破壊しゴッソリと持っていってしまった話。
夏の夜に夜光キノコが放つ妖しい光の話し。
潮間に現れては消える温泉の話し。
そんな楽しい話を聞きながら、遅くまで波打ち際で酒を呑んだんだ。
僕はハタチそこそこで、毎日が楽しくてしかたが無い時期だった。
そして、その時隣に居た女性とずっと幸せな時間をおくれると信じていたんだ。




なんて話はさておき、帰宅してすぐにカツオをカラシ醤油に漬け込む。
犬の散歩、メダカの餌やり、観葉植物の水やり、風呂。
一時間半ほども漬け込めば食べごろだ。
新タマネギのスライスを添えて、ゴマをふれば出来上がり。

今日の午前は良い天気。
午後、急に空が暗くなり雷を伴った突風と大粒の雨。
一時間の間に5度も気温が下がるほどの急変だ。
こんな日は気持ちがザワザワと騒ぐ。
どこか高いところから、流れる雲を見ていたい衝動を抑えきれなくなる。

今夜は寒気を伴った低気圧が通過し、不安定な天気。
僕が最も好きな、荒れた夜になりそうだ。
庭木を揺らす風の音が心地良い。
こんな夜は、酒が美味い。
風にふかれながら呑む酒は美味い。
もっと吹け、もっと降れと思いながら酒を呑む。
こんな夜を、八丈島のあの貸し別荘で夜の海を見ながら過したらどんなに素晴らしいだろう。

今夜、Mはまた夜勤。
連続の夜勤だ。
僕はカツオのカラシ醤油漬けを肴に酒を呑む。
これから眠るまでの数時間、本を読みながら酒を呑む。
そして、Mが徹夜で勤務する長い夜も、僕には白河夜船だ。




 


 

07/5/8 (火) 秩父へ

   

   

   

   



連休明けに降って湧いた休日。
Mと2人で秩父路を歩く。
あの時に歩いた道をMに見せたかったからだ。

この場所へ来れば来るほどに、秩父という土地が好きになる。
武甲山に抱かれた、信仰と自然豊かな安らぎの地。

秩父札所巡り34箇所。
1人で黙然と歩むもよし。
しかし、2人でポツリポツリと話しながら歩くのもまた楽しい。
その相手がMなら尚一層に楽しい。

気温の上がった素晴らしい天気の1日をMと2人、クタクタになるほどに歩いた。
去年末の27寺に加え、新たに6つのご朱印を頂く。
そして残りはただ1つ。
秩父札所第34番「日沢山 水潜寺」

急ぐ事は無い。
今度は秋に来よう。
紅葉の季節にまた秩父路を歩き、水潜寺で結願をしよう。
楽しみは先にとっておくモノだから。

 

 


 

07/5/6 (日)  最後の休みの日

   

立夏。
今日から8月8日の立秋までが夏。
8月8日が立秋と言うのは太陰暦を使っていた頃のもので、現代の感覚とは違うかもしれないけれど、
盆を過ぎ、陽が凶暴さを失い影が薄くなる中旬以降、確かに秋の気配がする。
その頃の切なさといったら・・

でも、秋の寂しさを夏が来る前に憂う馬鹿は居ない。
とにかく暦の上では僕の好きな季節がやってきた。
冬の間俯いていたのが嘘のように、夏になると元気が出てくるんだ。

 



   



朝、5時に目が覚める。
もう夜が明けている筈なのに外が暗いのは雲が張り出しているからだろう。
カーテンを開けて朝の気配を待ちながら、起動したPCをボンヤリ眺めた。
同期されたデスクトップの天気情報によると、東京に西から雨が迫ってきている。
朝刊を配るバイクの音と、中央線を走る電車の音。
連休最後の朝が動き始める。

7時、小雨来る。
このまま優しく降ってくれるといい。
昨日、蒔いたミズナの種が流れないように。
高く作ったサツマイモの畝が崩れないように。

新聞とコーヒーで、窓越しの雨を眺めるのは気持ちのいいものだ。
それが休日の朝なら尚更に。


昼、優しいどころではない大粒の雨。
時折の突風も吹き、横殴りの様相を呈する。
そんな中、なぜかカッパを着込み畑で種を蒔く。
その無意味な根性に自分でも笑ってしまうけれど、連休中に済ませておきたかった最後の畑作業、枝豆の播種が残っていたからだ。

ふと、人の気配を感じて先を見ると、たまにココで会うおじさんと目が合った。
彼もまた、カッパを着こんでの草むしり。
互いに苦笑し、またもとの作業に没頭した。

苦労の甲斐あって、予定通り農作業は進んでいる。
後は天候しだい。
その天気待ちがまた、楽しいところだ。

午後、幼馴染と合流して「くるまや」で味噌ラーメン。
その後、雨の吉祥寺を散歩してから、奴のマンションに上がりこんだ。
独身貴族の奴は、4LDKのマンションに一人暮らし。
最新の電気製品に埋め尽くされたリビングに溜息をつき、綺麗なベージュ色のソファに寛いで大画面液晶テレビでエロ映画を見た。
気付けば外はもう、夕方の気配。

こうして、4日も連続で休む事が出来た今年のGWが往く。



   

夜は巨大なホタテを2枚焼いて食べた。
地元の魚屋に天然もの(本当?)として一枚400円で出ていたものだ。
貝類は軽く火を通すと甘みが増して美味くなる。
今夜のホタテは最高の酒の肴となった。
酒はエビス、その後埼玉の銘酒「神亀」を燗で飲んだ。

良い連休だった。
途中何度か職場へ様子を見に行ったとは言え、カレンダー通りに休めたんだ。
天気にも恵まれ、計画通りに畑作業を行う事も出来た。
あぁでも、連休明けの明日の出勤が怖い。

今日の荒天をもたらせた低気圧は北海道へ抜け、明日の東京は高気圧に覆われる。
そしてまた、僕の日常が帰ってくる。

 

 


 

07/5/4 (金)  覚書

   

畑関係の覚書。
ヒマワリ、アサガオ、コスモス、計約100鉢分の播種をする。
発芽後、家の外周に植え付け。
残れば近所へお裾分け。

自宅畑。
ニラ・第一回目の収穫済み、液肥施肥。 ナス・根付き待ち、蒸散による萎れ多く要日除け。
トマト・順調、万願寺・順調、キュウリ、順調、アスパラ・発芽済み、要施肥、大根、カブ共に間引き済み、施肥済み。

埼玉第一。
島ラッキョウ・収穫待ち、長芋・発芽済み、ジャガイモ・芽かき済み、施肥済み、空豆・施肥済み、土寄せ済み、枝豆・播種待ち。

埼玉第二。
大根、カブ共に間引き済み、施肥済み、ミズナ・収穫中、さらに播種、ゴボウ・発芽済み、来週間引き待ち。

本日の作業、上記以外に埼玉第二へのトウモロコシ植え付け。
埼玉第一へのサツマイモ20本植え付け。



いい天気。
最高気温は27度。
午後、西よりの風が強くなる。

1日の畑作業を済ませた午後4時。
土と汗でドロドロの体を洗い流し、生き返る。
冷たい烏龍茶、クールタイプの目薬、ハンドクリーム。
畑の脇のイチョウの木陰に停めた車の中で、今日の畑作業の充実感に包まれながらボンヤリする。

イチョウの葉がたてるサワサワという音と、どこか遠くから聞こえる犬の声。
長閑な時間を楽しんでいたら眠たくなり、シートを倒し1時間ほど昼寝。
気持ちのいい風と、夕方の気配で目が覚めた。
こんなに気分の良い昼寝をしたのは、いつ以来だろう。

夜、塩茹でしたシャコのカラを剥きながらエビスビール。
その後、最近教わった宮崎の焼酎「黒霧」をロックで。
ほんのり甘みののった美味い酒だ。

日本酒なら有る程度自信も有るけれど、焼酎は全くの素人だ。
焼酎呑みの人には笑われてしまうだろうけれど、製造工程も、麹の種類も良く知らないんだ。
元々が知識から入る方なので、ちょっと勉強してみようかな。
機会が有れば利き酒会にでも参加し、色々なタイプを呑み比べてみたい。
そんな誘惑を感じるほどに、ロックで呑む焼酎が美味いんだ。

明日の予報は晴れのち曇り。
太平洋高気圧が東へ流れ、日本海上空の低気圧の影響で天気は下り坂。
日曜日には雨が降るかもしれない。




 

 

 

07/5/3 (木) 公園を歩く

6時、喉の乾きで目が覚める。
昨夜、遅くまで幼馴染と飲み歩いていたからだ。
何軒目かの店の店頭に置いてあった「ご自由にお持ちください」の紹興酒の空き壷を、傘立てにしようかと持って歩いたのは覚えているけれど
それをどこかに置いて来てしまったらしい。
80センチほども有る大きな壷を、いったい何処へ放置してきたのか。
深く反省した。



素晴らしく晴れた、気持ちのいい日。
最高気温は24度。
少し動くと汗ばむほどの陽気だ。


   

昼前、Mを迎えに埼玉まで行き、ぐるっと引き返して川崎まで行く。
こんな天気のいい日は外を歩きたい。
川崎のその緑地には、楽しい野外博物館があるんだ。
ココに来るのは10数年ぶり。
以前付き合っていた人と良く歩いた公園だ。

広大な敷地に、日本中から移築してきた民家が点在する。
休みの日ともなれば何らかのイベントもやっているし、ボランティアのガイドさんに昔の体験話しなど聞くのも楽しい。
緑の色濃い園内をゆっくり歩いて3時間。
家族連れの多い長閑な公園の散歩を満喫した。


      

ちなみに園内には白川郷から移築した素晴らしい合掌造りの民家を使った蕎麦屋が有る。
この手の公園で出す蕎麦としてはかなり真っ当なモノで、風通しの良い座敷に足を伸ばしてすするザル蕎麦が美味かった。
車で無ければビールも飲めたのに。
誘惑に打ち勝ち、冷たい麦茶を飲んだ。




近くの展望台で放心し、多摩川を少し歩き、陽が西へ落ちる頃それぞれの家へ帰る。
今夜、Mは持ち帰った仕事をし、僕はまた酒を呑む。
明日は1日中畑の予定。
サツマイモの植え付けをしよう。



 

 


 

07/5/1 (火)  バナナ

いつの間にか5月。
立夏までは1週間を切った。
明日は夏も近づく八十八夜。
樹の緑も濃くなってきた。

連休の谷間。
ボンヤリと出勤したら、虚を突かれるかのように怒涛の忙しさ。
不愉快な事、空しい事、脱力するような事、自分がアホに思えること。
目の前の仕事全てが上手く行かず空回りし、午前中だけでもグッタリとする。

昼に職場売店で買ったクリームパン。
午後は5時間連続の会議。
会議の席では何を言っても通じないエライ人の前でまた、無力感に包まれる。
会議室の窓から見下ろす銀杏の街路樹が大きく揺れる。
風が出てきたようだ。


   

会議室から自室へ帰ると、某看護婦さんから差し入れのバナナ。
色々とダメージを被った後で食べたバナナはちょっと嬉しくなってしまうほどに美味かった。

残した仕事に向かうも、自分のミスや機器の不調まで重なって全ての残務を放棄する。
ダメな時は何をやってもダメだ。



うな垂れて職場を出る。
帰り際に寄ったトイレの鏡に映った自分自身の生気の無い疲れた顔が、更に気持ちを暗くする。
あぁ、いやだいやだ。
朝から続く頭痛は酷くなるでもなく、かといって治るわけでもなく。
シャキッとしない1日。
そんな気分を引きずって帰宅したくなく、疲れているくせにスポーツジムへ寄る。

いつものメニューを1時間。
マシンの上でiPodを聞きながら、自分だけの世界に閉じこもる。
サウナと露天風呂で仕上げて帰宅。

夜、雨。
日本海を東進する低気圧と、そこから長く伸びた前線が日本を西から雨に包んでいるんだ。
それは、名瀬のS君の庭を濡らし、宮崎のNさんの上に降り、呉のB先輩の田に水滴を落とし、倉吉に住むあの人の上を通り、御前崎のNも見上げただろう雨だ。
そして、夜になり東京の僕の畑を湿した雨は、明日には帯広で新婚生活を送るKに冷たい雨となって降るだろう。

そして明日の東京は晴れの予報。
気温も上がり、気持ちの良い5月の晴れの日となりそうだ。
遥か遠く、かすかに見える夏の気配を楽しみながら、僕は冷えたエビスビールを呑むだろう。