2007/42007年04月30日


 


07/4/29 (日)  ミズナを喰らう

昭和の日。
昨夜眠ったのは1時過ぎだと言うのに、3時に目が覚める。
そしてそのまま再び、朝まで眠る事は出来なかった。

今の時期、東の空に朝の気配を感じはじめるのは4時過ぎ。
何度見ても。東雲の情景は良い。
夜が明けてゆく気配ほど美しいものも、他には無いのではないか。

やっと世の中が動き始めた頃、勇んで家を出る。
今日は畑でやりたい事が沢山有るんだ。
チョロQ号に鍬やら肥料やら、軍手、カマ、長靴、石鹸からタオルまでの一式を積み込み自宅を出る。
素晴らしい天気で、気分は最高。
車の窓を全開にしてお得意の「We Are The World」をiPodに合わせてがなりながら埼玉の畑へ向かった。

大根、カブの間引き、ミズナの収穫、落花生播種のための土おこし、サツマイモ植え付けのための畝作り、空豆の支柱たて、島ラッキョウの収穫。
もう、楽しくって仕方が無い。
どうしてこれほどに土いじりが好きなのか。
三つ子の魂百までって本当だ。
今、僕の家の脇にある五葉の松は幼稚園の頃僕が種を蒔いたもの。
今も使っている野菜作りの指南書は小学校2年生の時に買ってもらったものだ。
あの頃から、土に触る事が好きだった。
もうこれはDNAにinputされた太古の記憶なのかもしれない。




   

畑作業の合間、ふと思い立って平林寺へ行って見る。
僕の畑のすぐ近くにある、600年の歴史を誇る禅寺だ。
いつも前を通るばかりで、その中に入るのは数年前の雪の日にMと歩いて以来だ。

一周2.5キロ。
川越街道の喧騒も遠い静謐な世界。
その広い敷地を歩いていると、何人もの雲水さん(修行僧)にあう。
みな若い。
托鉢に出るのかな。
おそらく10代だろう雲水さんが並んで歩いて行く姿を、まるで違う世界の事を見るかのように眺めている。
ペットボトルのジンジャーエールを飲みながら、彼らを見ている。

そして、こんな生き方もあるのだと思う。
一番遊びたい盛りだろうに、朝3時に起き夜10時に眠るまで、一汁一菜の質素な食事に耐え、禁欲的な生活を送り、ただ祈る。
それは一体、どんな世界なんだろう。
そこにはどんな平穏があるのだろう。
僕だったら、何を祈るだろう。

色々な人たちが、苦しみながらも生きている。
やがて皆、消えるのだけれど、それまでどう生きるかだけは僕らに選択肢があるんだ。
そんな事を少しだけ考えた。



   

夜は収穫した野菜を食べた。
ミズナのサラダ、間引き大根のゴマ和え、間引きカブの浅漬け、島ラッキョウの鰹節和え。
他に、カツオ刺身、焼き厚揚げ、焼き海苔。
酒はエビスビール。
そして今から大分の麦焼酎「おこげ」を開ける。
これは香味にクセがあるけれど、慣れれば止められない強い力のある酒。
やがて来る梅雨時のジメジメした夜に、パンツ一枚でロックで呑めば歌でも歌いたくなるような陽気な酒だ。

明日も畑で過ごせると嬉しい。
職場から呼び出しが無ければきっと、1日を畑で過ごすだろう。
ナスもトマトも、ゴーヤ、キュウリ、唐辛子、そしてスイカもモロヘイヤも植え付けを待っている。







 

 

07/4/28 (土)  封筒が届く

晴れ、後に素晴らしい雷雨。
職場2階の窓からすっと稲妻を見ていた。
小学生の頃、「天文と気象」という専門誌を購読していた事を思い出す。
小難しい月刊誌で読めない漢字ばかりだったのに、そこに連載されていた大気現象の驚異を今でも良く覚えている。
一億ボルトの電圧、稲妻の中心は一万度の高温。
そんな記事を読んでワクワクしたのはもう、30年近くも前のことだ。

昼に大勝軒。
おやつに事務所のOちゃんお手製のクッキーを貰った。

月曜が休日となるために、今月最後の出勤日。
午後は黙々と雑務をこなす。
仕事帰りにツタヤ、ブックオフと寄り道をし、スポーツジムはサボって帰宅した。


   


帰宅した僕を待っていたのは骨髄移植推進財団からの分厚い封筒だった。
骨髄ドナーなんていつ登録したかも忘れていた。
それが今頃、骨髄の型が一致したとの連絡が来たんだ。

「寝耳に水」とはまさにこの事。
非血縁者間では10万人に1人と言われる型の一致。
どこかの誰かが白血病に苦しんでいて、その10万人に1人が僕だった訳だ。
宝くじには当たらないクセに、こういうモノに当たってしまった。

今後、移植コーディネーターとの面接や精密な検査が待っている。
骨髄を採るために入院も必要だし、そうなれば職場との調整が大変だろう。
でもまぁ、乗りかかった舟だから。
実際提供できるかはまだ解らないし、それまではまだ長い道程が有るけれど、出来るなら役に立ちたいと思う。
今後、様々な守秘義務が絡むので、この件は決着をみるまでココには書かない。

夜は冷奴と焼き海苔で純米酒を呑んだ。
Mはまた今夜も夜勤。
最早それは持久戦の様相を呈している。

明日は朝から畑の予定。
しなければならない作業が沢山控えている。
天気は高気圧の影響で急速に回復中。
きっと明日は、良い畑日和になるだろう。

 

 


 

07/4/27 (金)

   

独身男の僕のベッドを温めてくれるのは、この子だけ。
さくら、2歳3ヶ月。
テンピュールのクッション、高かったんで噛むのもほどほどにして下さい。
あと、ちょっと臭いんで明日は風呂な。

 


 

07/4/26 (木)  野菜苗を買う

朝4時半、目が覚める。
数ヶ月前なら夜明け前の最も暗い時間。  僕の一番嫌いな時間だ。
でも今や、東の空はもう明るい。
東京の日の出は4時55分。
年明けの頃に比べて2時間も早くなっているんだ。
不眠傾向があり、中途覚醒後眠れずに朝を待つ事の多い僕には嬉しい季節の変化だ。

7時半、M宅へ向う。
痩せっぽちな疲れた顔。
夜勤続きでマトモに眠っていない顔だ。
車で遠出しようかと思っていたけれど、Mの顔を見た瞬間に予定を変え、いつもの部屋へ篭る。
食材とビール、未見のDVDを持って。

昨夜は電話で喧嘩。
理由はいつもと同じ。 電話で疲れを放出したいMと、夜はボンヤリ弛緩し本でも読んで居たい僕との温度差だ。
そんな彼女が隣で昏々と眠る。
寝息すらたてないMが少し心配になり、顔を近づけて呼吸を確認して見る。
生きているのを確認し、またソファに戻りDVDの続きを見る。
昼から呑むエビスが美味い。

高層階の部屋の窓から遠く、都心のビル群が見える。
その上空に千切れ飛ぶ怪しい雲。
いつの間にかウトウトとしてしまった僕は、雷の音で目が覚めた。
素晴らしい通り雨。
その後、急速に下がる気温と雲間からの西陽を楽しんだ。




   

帰り道、練馬の専門店で苗を買う。
自宅に新しく作った畑に植える夏野菜の苗だ。
ゴーヤを2本、トマトを3本、ナス3本、キュウリ2本、スイカが2本。
そしてヒマワリ、朝顔、コスモスの種。

これから僕は春の農繁期に入る。
連休中の作業として、埼玉その1に落花生と里芋の植え付け、大根・カブの間引きとミズナの収穫。
埼玉その2はサツマイモ植え付け準備の土起こし、ソラマメの支柱造りとジャガイモの土寄せ。
そして自宅の畑への夏野菜植え付けと花壇造り。
時間がどんなに有っても足りないんだ。

夕方、眺めの良い屋上駐車場からMと2人で空を見た。
西にひと際明るい-4.1等の金星。
南中しているのは月齢9の月だ。
そしてそれぞれの家へ帰る。
Mの次の休みは未定。

夜、宮崎の黒木本店が造る麦焼酎・中々をロックで呑んだ。
日本酒とは違うドライな魅力。
蒸し暑い夏には良いだろう。

 

 


 

07/4/24 (火)

朝、造り酒屋の一人娘と結婚し、婿に入る夢を見る。

跡継ぎが居ないので廃業しようと思っていた義理の両親は大喜びで、僕に酒造りの全てを任せてくれるんだ。
んで、酒造りの素人のクセに蔵人を前に「米から作る日本酒とは本来甘いものである。昨今の淡麗辛口の酒は間違っている。
皆で米の旨味を感じられる濃醇な酒を造ろう」と訓示をたれている所で目が覚めた。

問題なのは、その造り酒屋の一人娘が職場事務所のOちゃんだった事だ。



少し覗いていた青空も、やがて雲に覆われる。
南海上に停滞する前線の影響で、太平洋岸は雲の多い天気。
これから明日にかけての予報は下り坂だ。
気温も上がらず暗い1日。
チョロQで出勤。

GWを目前に、目の前に山積する仕事を片付ける。
車のラジオで聞いた大企業は9連休とかのニュースなど全くの他人事。
カレンダー通りに休めるかは微妙な情勢。
特に月初めのレセプトの時期に連休すると、事務所からクレームが付きそうだ。
それでも何とか休みを勝ち取ろうと頑張って働いた。
GWの時期は僕にとって、畑の作付けの為に少しでも時間の欲しい時期なんだ。

昼に職場近所のラーメン屋でネギラーメン。
ネギを沢山食べるとお腹をこわすのは覚悟の上。
午後、当然の結果として腹痛をおこしながらも、今日の予定は全て片付けた。

仕事帰りにスポーツジム。
いつもと同じメニューを誰とも話さずに黙々とこなした。
大勢の中に居て、誰とも話さない快感。






   


夜、雨。
好物の「きゃらぶき」と黒胡椒を利かせたアサリのワイン蒸しをつまみに、秘蔵の山廃酒を呑んだ。
きゃらぶきは日曜日に摘んだ庭のフキから自分で作ったモノだ。
あまり濃く味を付けるのは好みじゃないので、醤油、味醂、砂糖、酒、鷹の爪でサッと味を絡ませただけ。
この時期の自宅の細フキは柔らかく、皮も剥かず下茹でもせずに美味しく食べられる。
質素だけれど、こんな物をツマミながら1人で呑む酒は美味い。

今夜、Mは夜勤。
GWに向かって若い看護婦に休みを取らせる為、そのフォローにまわる婦長のMの忙しさは加速していく。
そんなMの体調を心配しつつも、僕は1人で酔っていく。
色々な事を考えるのが面倒になるくらいに、酔っていく。

 


 

07/4/22 (日)  車で地デジ


東西に長く伸びた前線へ、南から暖かい風が吹き込んでくる。
気持ちの良い晴れの日。
東京の最高気温は22度。
ブドウの若葉が可愛い掌を開いて揺れている。

早朝から犬と散歩をし、蓮の水鉢の水代えをし、自宅の畑の手入れをする。
今までに一度も作った事の無い野菜、ニラを10株ほど植える。
あまり興味の無い野菜だったけれど、先日深夜、酔った勢いで発作的に作ったニラ卵が感動的に美味かったので
作付けしてみようと思ったんだ。
この夏には自分で作ったニラで料理を作れるかもしれない。


僕は殆どテレビを見ない。
興味ある分野の決まった番組を見ることはあるけれど、目的も無くとりあえずテレビを点けたり、垂れ流し的に眺める事など絶対にしない。
普段の夜の時間など僕の家でテレビが点いている事は稀で、本を読みながら酒を呑み、それで寂しければラジオをつける。

だから、Mと付き合い始めた頃、違和感を感じることが多かった。
Mはとにかくテレビが好きで、もし時間が許せば一日中でもテレビを見ていたい女なんだ。
普段どんなに疲労困憊していても遅くまでテレビを見、夜勤明けで数時間後にはまた勤務と言う時も睡眠時間を削ってテレビを見、
電気屋にディスプレイされているテレビに釘付けになり、ホ○ルへ入っても、まずテレビを点ける。
これはもう、テレビ依存症だ。

以前は余り良く思っていなかったMのその習慣だけれど、それがMのストレスの捌け口なのだと思うにつけ、
好きなテレビで笑って元気になるなら良いじゃないかと考えを変えた。
テレビを見て笑っている彼女の姿を見ることが、僕にとっても幸せなのだと思うようになっていた。

   

そんな訳で午前中、Mの為に僕の車のモニターで地上波デジタルテレビが映るように改造する。
以前からアナログチューナーは付いていたのだけれど、走行中には全く見られたモノでは無くただノイズの嵐になるだけだった。
最近になってやっと普及してきた地デジだけれど、その恩恵を最も感じられるのは移動体通信じゃないのかと思う。

コンソールを全てバラし、電源、アンテナ、配線、アース・・
工具を広げて、電流計を駆使し、ハンダで火傷をし、4時間かかって完成した地デジ仕様の車は信じがたいほどの性能を見せた。
走っていても全く画像がブレず、まるで自宅のテレビを見ているかのように鮮明に映るんだ。
冷ややかに見ていたテレビのデジタル化だけれど、たしかに技術の進歩が感じられる。
これって、凄いや。

午後、埼玉までMを迎えに行き少しドライブする。
午前中に美容院で髪をバッサリ切った彼女は、なんだか出会った頃のように見えた。
あの頃28歳だった彼女は、短い髪にナースキャップを載せて外来を走りまわっていたんだ。

何となく静かな所へ行きたくて新青梅街道を西へ走る。
その間もMはテレビで「東京マガジン」とか言う番組を見て笑い転げていた。





   


映画「となりのトトロ」のモデルとなったと言われる狭山の森。
気持ちのいい昼下がりで、風の音と自分達の足音しか聞こえない道を散歩した。
ミズキの白い花、藤の薄紫、山椿の赤。
カラスノエンドウもツメクサも小さな花をつけている。

随分と長い時間、森を歩いた。
この頃は何処へ行くのにもMの娘が一緒だったから、二人で散歩するのは暫くぶりだ。
久しぶりに、手を繋いで歩いた。
六地蔵に挨拶をして、水源の森へ抜け、かたくりの湯の脇を通って三本榎を見て帰った。
いつの間にか、西から雲が被ってきている。
明日は雨の予報は当たるかも知れない。

夕方、買い物をしてそれぞれの家へ帰る。
暗くなり始めた庭の北側で、ころ良く伸びているフキを収穫。
明日にでも唐辛子を利かせたキャラブキを作ってみよう。

そして月曜日が来る。
ゴールデンウイークの呷りで忙しい週になる予感。






 


07/4/21 (土)

ずっとずっと追っているこの問題
機器の買い替えを待ち続けているこっちの身にもなってくれ。
どう転ぶにしても、とにかくハッキリして欲しいんだ。


 

 

07/4/20 (金)  芍薬

   

穀雨。
久しぶりの晴れの日。
気温も上がり、東京の最高気温は18度。
風が香る。

一昨年から大切に育てていた芍薬の花が開く。
僕は、この花が好きだ。

チョイノリで出勤。
もう手袋をしなくてもバイクに乗れる(本当は駄目)季節になった。
早起きは苦では無いし、いつもより早く家を出て川沿いの道を走るのも気持ちが良い。
橋の上で、自販機で買ったジンジャーエールを飲んだ。

9時、長患いのPtとお別れする。
ある事情で深く関わり経過を見ていただけに、喪失感が大きい。
なんだろう。
上手く言えないけれど、悔しさと無力感に酷く落ち込む。
今日の午前中に予定していた仕事が殆ど手につかなかった。

昼、仕事にならないから全てを放棄して早退しようかな、などとメソメソしていると、
いつも世話を焼いてくれる事務のOちゃんが外食に誘ってくれる。
優しい人で、きっと僕に気を使ってくれたんだろうと思う。
職場から少し離れた串揚げのお店の座敷で足を伸ばし、仕事とは関係の無い世間話をしているうちに気持ちが落ち着いて来る。
食事も美味かった。
呆れた事にさっきまでメソメソしていたというのに、食べきれないと言う彼女の分までぺロッと食べてしまった。

午後はひたすら働いた。
今月も下旬に入り、また大きな山場がやってくる。
忙しくなり、仕事を持ち帰るようになると日記を書く気力すら萎えてしまう。
本当はそんな時こそ日記を書いて、ただ流れるだけの日々を記号化しておいたほうが良いのだろうけれど。

仕事帰りにスポーツジムへ寄り少し走る。
そして今夜も露天風呂。
本屋へ寄り、今日発売の「北方版・水滸伝」第7巻を買う。
毎月一巻ずつ発売の水滸伝、全19巻が出揃うまであと1年。




夜、以前見た映画で確認したい事があり、リッピングレンタルして来た「硫黄島からの手紙」を再見する。
食入るように見る。
この戦いで、母方の叔父が戦死しているんだ。
母の実家の仏間にあるその叔父の遺影は、僕に似ている。
毎年行われる慰霊の島詣でに、今はもう年老いてしまった親族は誰も行かない。
希望すれば僕も自衛隊機に乗り、硫黄島での慰霊祭へ行く事が出来るのだと再度思う。
行って見たい気がする。
かつての地獄には今、どんな風が吹いているのか。

昼間タラフク喰ったため、夕飯は冷奴。
酒は緑のエビス、その後、国権・純米吟醸。

いつの間にか空は厚い雲に覆われている。
予報では明日の雨は無いようだけれど、夜気に雨の気配がある。
雨降りを期待して、今夜もまた窓を開けておこう。
明日もまた早出。

 

 

 


 

07/4/17 (火)  雨降り

菜種梅雨の雨が続く。
春雨と言うほどの優しさも無く、冷たい風を伴って大粒の雨が落ちる。
発芽したての大根の芽を打ち、成長をはじめた蓮の水鉢に冷たい水を溜め込み、名残りの八重の桜を散らす。
季節が足踏みするかのような日。

東京の最高気温は11度。
風は北風。

朝9時、M宅へ行く。
お茶を飲みながら新聞を読んだり、ボンヤリしたり。
極度に冷え性な僕に床暖房が有り難い。
表通りから遠く、殆ど車も入って来ないこのマンションの昼間は平和だ。
静かにしていても、他のものの発てる音一つ聞こえない。
昼前までマンションでゴロゴロしていた。

昼、大泉まで映画を見に行く。
予備知識無く、気楽な冒険モノを見るつもりで行ったのだけれど、実は重く硬派なメッセージの込められている映画だと知る。
2時間半はあっという間。
映画館で見るべき良作。
久しぶりにスクリーンで見たデカプが泥臭い良い俳優になっていた。 

映画後、練馬で食事。
その頃からMの体調が急変し、車の中でシートを倒し1時間ほど休息をとる。
胃痛と腹痛。
しかし、これは心労が原因なのでは無いのか。
あまりにも仕事が忙しすぎるんだ。
この頃のMはいつも疲れと体調不良を訴えている。
今日も映画になど連れ出すのではなかった。
横で眠るMをチラチラ見ながらマンションまで送って帰った。




   

Mの体調に引き摺られるかのように、帰宅後、僕も体調を崩す。
体の調子が悪くなったんじゃない。
精神のバランスが崩れたんだ。
何となくの冷や汗とめまい。
少しの動悸。
これはうずくまっていれば治る種類の症状じゃない。
経験上、一番の薬は運動だ。

雨の中、車でスポーツジムへ行く。
1時間15分走った。
もう、ヘトヘトになるまで走った。
頭の中も真っ白だ。

ジムの窓から見下ろす路面が、雨に煙る。
気温は更に下がり、全身汗みどろの体に夜気が心地いい。
そうだ、外の風呂に入ろうか。
僕は雨の中、風呂に入るのが大好きなんだ。

僕の所属するジムの中庭には露天風呂がある。
割と人気でいつもは混むその露天風呂に、今夜は誰も居ない。
みんな、雨の露天に浸かる心地よさを知らないのか。
知らなくていい、雨の中風呂に入る贅沢を今夜僕1人のものにさせて欲しい。

随分と長湯した。
結局、最後まで誰も露天には出てこなかった。
ジムを出る頃には、僕の体調は元に戻っていた。



夜、休肝日。
食事を作るもの面倒で、気に入りの大きなタンブラーに氷とレモン、そして大量のコーラ。
それを飲みながらDVDで「コラテラル」を見た。
照明を絞った部屋が心地いい。
自分と犬だけの空間が心地いい。

明日はまた雨。
冷たい雨になりそうだ。

 

 


 

07/4/15 (日) タケノコ

7時起床。
この頃気に入りで冷蔵庫に欠かさないヨーグルト「醍醐」を食べながら「所さんの目がテン!」を見る。
あまりテレビは見ないけれど、日曜朝のこの番組は好きだ。

8時、自宅を出てM宅。
Mの娘が奨学金を取ることが出来たのだけれど、受け取りには本人名義の銀行口座が必要だという。
しかし、郵便局にしか口座を持たない娘のため、急遽銀行に口座を作る事にしたんだ。
このご時世、本人が出向かなければ口座を開設することは出来ず、かといってその為に学校を休ませるのも勿体無く。
思いあぐねて某銀行の24時間受付相談ダイアルに深夜電話した僕は、日曜日でもテレビ電話で口座開設が出来る事を知ったんだ。
日曜日の支店の個室でオペレーターとテレビ電話で話しながら口座を開設するという、ちょっと面白い経験を娘とした。

昼、自宅の畑の手入れ。
グランドカバーとなるホワイトクローバーの播種。
池の濾過機の掃除。
車の整備。
14時、再びM宅へ行き、今度はMと2人で埼玉に借りている畑の手入れ。

現在の畑の状況。

埼玉その1
山芋発芽中、ジャガイモ活発に生育中、島ラッキョウ施肥済み、空豆開花中。

埼玉その2
大根発芽済み、カブ発芽済み→一部発芽不良の部分に再播種予定、ゴボウ一部発芽済み、ミズナ活発に生育中。

今後の予定。
自宅畑
トマト、ナス、キュウリ、ニガウリの植え付け時期待ち。

埼玉その1
サツマイモ植え付け時期待ち。

埼玉その2
落花生播種時期待ち。

   

埼玉その1の近所の農家で、おじいちゃんから筍を沢山頂く。
いつもすいません。

午後遅い時間、Mと大勝軒。
運転はMだから、今日は遠慮なくビールを飲む。
ここのビールを注文すると出てくる小鉢が最高に美味い。
チャーシューの切れ端とシナチク、ネギを濃い目のタレで味付けしたものだ。

靴を脱いで座敷で足を伸ばし、昼間から呑むビールの美味さよ。
もともと豚骨ラーメンの好きだったMの洗脳にも成功し、休みの日の午後遅い頃、この座敷でMと2人ですする醤油ラーメンは
ビールの酔いも手伝って感動的に美味い。
この座敷が居心地がよくて、ついつい長居してしまうんだ。



   



夕方、早めに帰宅し筍を料理する。
汁、煮物、焼き物。
筍はどう食べても美味い。
僕は筍が大好きなんだ。

収穫してから数時間しかたっていない筍はヌカも使わず30分強も炊けば柔らかくなる。
一本は汁に。
そして特に小さく柔らかなものを焼きに。
山椒の新芽を摘み、犬の散歩を済ませ、風呂に入り、酒の準備をし、万全の体制で今年の筍に向き合った。
煮、汁どれも良いが、特に焼き筍が唸るほどに美味い。
香りとエグミと甘み。
大切に冷蔵庫に寝かせてある純米酒を合わせて、最高に贅沢な夕飯だ。
今夜は少し酒量が増えそうだ。

明日は低気圧が南岸を東へ進む。
西日本で朝から降り出した雨が、午後には東京にまで届くかもしれない。
そしてまた、月曜日。





          

 


07/4/14 (土)

 

雨上がりの朝の空気は気持ちが良い。
それが春先の季節なら更に言う事は無い。
湿度を含んだ柔らかな空気の中、芽吹きの梢を見上げるのは嬉しいものだ。
車で出勤、窓を全開にし少し遠回りして公園の中の道を走った。

午前中、他部署の雑用を手伝う。
この春に配置移動があった部署が、引継ぎも終わらないうちに次々と舞い込むルーチンに潰されそうだったからだ。
OA化の遅れた僕の職場はこんな時、人海戦術に頼らざるを得ない。
人手は少しでも多いほうが良いんだ。

昼に大勝軒へ行くも長蛇の列。
僕のオアシス、大勝軒も昨今のラーメンブームで行列店になってしまうのか。
テレビや雑誌に紹介され、行列ができる様になったは良いがその後に寂れる店を何軒も見てきただけに心配だ。
ただでさえ、味のブレの大きい店だというのに。

うな垂れて引き返す。
代わりに入った店はコテコテの豚骨ラーメンの専門店。
豚骨に弱い僕の胃腸は瞬間的に反応し、30分後には下痢をした。


 

午後遅く、以前の同僚が手土産持って遊びに来る。
36歳で進路を変え転職した彼女はいま養護学校のセンセイで、その苦労の日々を眼を丸くして聞く。
楽な仕事なんて無いのは承知しているけれど、はたして僕に彼女と同じ勤務が出来るだろうか。
彼女ほどに仕事に打ち込むことが出来るだろうか。
僕の今の仕事は気に入っているけれど、自分の全てをその仕事に打ち込んでいるかと言われれば違うと答えるだろう。

希望の職種に就き充実した毎日を送る向上心の塊のような彼女との会話に、一本スジの通った生き様の真髄を見た気がした。
彼女もM同様に、強い。

養護学校の校庭で耕作放棄されている畑を復興したいとの事。
そう言う事なら任せてもらいたい。
土作りに少し時間はかかるけれど、やがてナスやトマトがたわわに実る畑にしてあげよう。

スポーツジムの前まで行くも、何となく気乗りせずに素通りし帰宅。
暗い中、自宅畑の手入れをする。
先日種を蒔いたカブも大根も綺麗に発芽している。
ネギに土寄せし、キヌサヤを収穫し、キャベツに施肥をした。

畑の周りの空いたスペースが砂漠化している。
通路になるため木も植えられず、雑草も僕が抜いてしまうため剥き出しの地面なんだ。
そのスペースを緑化するための種を取り寄せる。
条件が悪く芝は育たない。
人にも車にも踏まれる事のある場所のグランドカバーとして、僕はホワイトクローバーを選んだ。
やせた土地にも良く茂り、宿根で暑さ寒さに強く可憐な花も咲かれる。
一面のクローバが白い花を咲かせ、ミツバチが飛ぶ光景を思うだけで嬉しくなってくる。
手始めに240ml、コップ一杯ほどの種を手に入れた。
これで8畳ほどの面積に蒔けるから、今度時間のあるときにでもやってみようと思う。
きっと犬も喜ぶだろう。

夕飯は愛して止まない崎陽軒の赤箱シウマイ。
酒は緑のエビス。
後に昨日買った純米酒を開ける予定。

25度まで達した最高気温の火照りがまだ夜気に残っている。
開け放った窓からの風が心地よく、今夜は気持ちよく酔えそうな気がする。
そしてまた、窓は開けたままで眠ろう。
こんな夜はきっと良く眠れるだろう。

 


 

 


 

07/4/12(木)  名簿

   

暖かく、穏やかな日。
4月の晴れの日、誰もが嬉しくなるような柔らかい日差し。
香る風の中、すっかり職場に居ついてしまった野良君も幸せそうに昼寝する。

仕事は待ちの状態。
きっと数日後から忙しくなる。 そんな予感の中、つかの間のポカリと空いた時間を楽しむ。
昼に大勝軒でラーメンを喰らい、食後に散ってしまった桜並木を歩いた。
冬の間、厚着をし俯いて歩いていた道を、軽装で空を見ながら散歩する幸せ。
今から9月位までが僕にとっての活動期。
歳をとるにしたがって、冬が辛くなる。

午後、僕の所属する職能団体から分厚い会員名簿が届く。
2年に一度発行されるその名簿が届くと、どうしても見てしまうページがある。
学生時代から長く付き合った女性が今所属する職場のページだ。
別れてから一度も会わずに居るけれど、この名簿や学会の抄録でその人の名前を見るのは嬉しいものだった。
もう会う事は無くても、元気で活動している事が解ればそれで良いのだから。
しかし今年、そのページにその人の名は無かった。

仕事を辞め、専業主婦になったのだろうか。
それとも東京を離れ、どこかへ引っ越したのだろうか。
この2年の間に、彼女に何かの変化が有ったのだろう。
僕の記憶の中では若い女の子の彼女も、今年40歳になるんだ。
何があっても不思議じゃない。

人づてに調べようと思えばきっと解る事だけれど、そんな事には意味が無い。
勉強と海と猫とバイクが大好きだった、かつて僕といつも一緒に居てくれた女性が名簿から消えただけの事だ。
誰でもいつかは名簿から消える。
ずっと続く関係なんて、絶対に無いのだから。

それでも、名前の消えた名簿を見ていたら色々な事を思い出し、まるで戦友のような彼女の幸せを祈らずにいられない。
まだ車なんか持って居なかったあの頃、雨の中傘をさし井の頭公園の夜桜を見に行った事。
酒の飲み方も知らずにカッコ付けてウイスキーを煽り「ボガ」で泥酔した事。
深夜に大学の学生会館前の自販機で買ったカップヌードル。
多摩川で焚き火をしていたら警官が駆けつけてきた真夏の夜。
留年しかけた僕に泣きそうな顔をしながら大量のノートをコピーしてくれた図書館。

10代終わりから20代初めにかけての苦楽を共に過した人との思い出は何者にも代え難い。
あの、大人になる過程に誰もが通る春の嵐のような頃。
そして今、Mの娘がその年頃になりつつあるんだ。
色々な人と出会い、様々な事を吸収してほしい。


仕事帰りにスポーツジムへ寄り、クロストレーナーを75分。
腹筋と背筋に日頃の怠惰な生活の制裁を加え、トレッドミルで仕上げて帰宅。
緑のエビスで乾いた細胞を蘇生させた後、腰を据えて日本酒を呑む。
日曜日に買った一升瓶の純米は今夜で終わるだろう。
明日はまたいつもの酒屋さんに寄らなければならない。

今夜、Mは夜勤。
僕はそろそろ眠るけれど、彼女は今夜も長い夜を送るんだ。
照明の落とされたあの廊下を、一晩に何度も走るだろう。

 


07/4/11 (水)  入学式


   

やや風の強い晴れの日。
最高気温は16度。

久しぶりにネクタイを締め、Mの娘の入学式に出る。
買ったばかりの黒いスーツを着た娘が、先日まで高校の制服を着ていた子とは思えないほど大人に見える。
その姿が恥ずかしげで、新鮮で、凛々しくて、見ているだけでニコニコしてしまう。

父だと偽り保護者席の一番後ろに座り、新入生席に座る娘を見ていた。
一学年たったの40人。
その中でも一番チビの娘だけれど、一人一人名前を呼ばれ立ち上がり挨拶をする娘の姿が頼もしく見える。
何だか僕も誇らしいような、娘が遠くへ行ってしまったかのような、嬉しさと寂しさ。

ウッカリするとMと間違えてしまいそうになる、この母親そっくりの娘。
20数年前に日赤看護短大に入ったMもきっとこうだったんだろう。
ここでどんな苦労が待っているかを少しだけ知っている僕は、それでもその苦労をこの子が乗り切るだろうと確信している。
そして3年後、立派な看護婦になるだろう。

働く母親の事をずっと見ていた娘が今、母親と同じ道を歩みはじめたんだ。
その姿を入学式で見せてくれた娘に感謝したい。
僕にこの式に来て欲しいといってくれたこの子が可愛くてならない。
4歳から知っている子が、大人になって行く。
ここまでの関係になるには、思い出したくないほどの苦労があったけれど、
これからは大人同士として、学友として付き合って行きたい。

午後3時、予報どおりに天気が崩れる。
前線がもたらす大粒の雨と突風。
入学式の帰り道、橋の上から見下ろした荒川の河川敷には一面に菜の花が咲いていた。



夕飯にはこの頃気に入っている男前豆腐店の「ジョニ男」で燗酒を飲んだ。
この豆腐は美味い。
ウチの犬も大好きなんだ。
ところで「三和豆友食品」からも「波乗りジョニー」「男前豆腐」といった商品が出ていて非常に紛らわしい。
三和のモノは未だに食べた事が無いので、どちらが美味いのかは不明。
今度食べて見る事にする。

雨の影響で急速に気温が下がった外気が心地良い。
自分の3箇所の畑に降る雨を思いながら酒を呑んだ。
温い酒が胃袋に染み渡る。

明日は高気圧に覆われ晴れ。
気温も上がり気持ちの良い1日になりそうだ。

 

 

 

 


 

07/4/8  (日)

   

3月4日に植えつけたジャガイモの様子。
キタアカリ、男爵、メイクイン。 
3種類植えつけたジャガイモは順調に芽を伸ばしている。
今年もまた数ヵ月後に、あの楽しい芋堀りが出来るだろう。

畑関係の覚書。
自宅畑:大根、カブの播種済み。 アスパラ発芽待ち、ネギ発育中、キャベツ発育中、夏野菜植え付け待ち。
影を作る柿の樹の枝を少し下ろす事。

埼玉第一:島ラッキョウ収穫間近、山芋休眠中、ジャガイモ発芽済み、ソラマメ開花中、落花生植え付け待ち。
落花生植え付けに備えて土おこしと石灰施工の事。

埼玉第二:水菜成長中、大根発芽済み、カブ発芽済み、里芋発芽待ち、サツマイモ植え付け待ち。
畑周囲の雑草処理は急務。



金、土、日。
残された時間を惜しむかのように、昼も夜も幼馴染と遊んでいた。
奴が帰国中と聞き、小学生時代の仲間達が集まってくる。
一緒に徹夜で星を見た奴、サボテン集めをした奴、釣りに熱中した奴。
地元を離れ暮らしている懐かしい顔が何人も。
10年ぶり、20年ぶりで合う奴らが、まるで昨日も遊んでいたかのように普通に隣にいる。
懐かしさと嬉しさでずっと笑っていた。

そして日曜夜。
皆、それぞれの場所へと帰っていく。
八王子へ、幕張へ、目黒へ、そしてアメリカへ。
職場へ、家庭へと。

祭りが終わる。
日常が始まる。
またいつか会うときまで、みんな元気で。

 

 

 


 

07/4/6 (金)

   

少し風はあるけれど、穏やかな日。
仕事は休み。

久しぶりに仕事を休めたMと、どこか遠くへ桜見のドライブでもしようかと思ったけれど、彼女の顔を見た瞬間に予定を変える。
連続勤務の疲れが色濃く顔に出ていたからだ。
ここまで人を追い詰める仕事っていったい何だ?
とにかく今日はゆっくりとしよう。
なんとか少しでも回復してもらいたい。

ごちそうとビール、レジャーシートを持って近所の公園へ行く。
気温はあまり上がらないけれど、陽だまりにいるとポカポカと暖かい。
ゴロゴロと猫のように転がりながらビールを飲んだ。
時折の風に桜花が舞う。
目に見えない風が桜の吹雪に形を変えるのをボンヤリと見ながら、何本もビールを開けた。
こんな優しい日がいつまでも続けば良いのに。



夜、アメリカから帰国中の幼馴染と呑みに行く。
地元のいつも行く沖縄料理の店だ。
ゴーヤやら、グルクンやら、ラフテーやらを並べ、泡盛をチビチビと呑む。
金曜夜の店内はとても騒がしいけれど、そんな事は気にならない。
人生の殆どといって良いくらい長い時間を、友人として過ごした奴と呑む酒は美味い。

共通の友達の事、昔行ったキャンプの事、向こうでの暮らしの事、幼稚園の頃の話しからこれからどう生きたいかまで。
仕事の話しなんかまるでしない、幼馴染と呑む特有の時間の中でジワリジワリと酔っていく。
そして、やはりコイツとは話しが合うな、良い友達だなと思う。

   

明日は同窓会。
だから今夜は早めに切り上げようか。
23時、店を出た僕らは唖然とする。
僕らの呑んでいた店の建物周囲が、沢山の消防車と救急車で囲まれているじゃないか。
立ち入り禁止の黄色いテープで囲まれ、酸素マスクと物々しい防護服に身を包んだ消防隊員が走り回っている。
テロか?と酔ったアタマで考え、ちょっとパニックになる。

良く見れば、消防隊員が出入りしているのは、ビルの地下。
そこは明日の夜、僕らが同窓会に予約している店だ。
そしてその店から何人もの人が運び出され、救急搬送されていく。
騒然とした周囲と、赤色灯とサイレンと。
よくこんな騒ぎに気づかずに飲んでいたものだ。

友人が集めてきた情報では、詳細は伏せるけれどガス中毒があったらしい。
地下の大きな店で人が次々と倒れ、近所の大きな病院だけでは対応できず幾つもの救急病院に搬送されていったらしい。
そんな惨事の中、明日の同窓会を開けるか店の人に聞きに行く僕ら。
酔っ払いって怖いもの無しだ。

何とか代わりの店の予約を済ませ、ホッとしていると携帯に着信。
以前、僕の職場を辞めた薬剤師さんからで、今、凄い現場に居るんだけど、と。
ふと見れば野次馬の中に彼女の姿を発見。
聞けば、先ほどまで僕らと同じ店で飲んでいたとか。
こんな現場で不謹慎だけど噴出してしまった。

しばらくの間、野次馬の1人となり、日付けが変わる頃に来宅。
ネットの速報で重症者は居なかった事を確認し(早いぞ!毎日新聞)ベッドに入った。













 

07/4/4 (水)  緑のエビスを呑む

   

花曇り、花冷えの日、花が散りはじめる。

桜の花は短命だ。
冬を耐えて耐えて、春先の一番気候の安定しない頃に一気呵成に咲き誇り、パッと散る。
そんな咲き様は、なんだか祭りのようで好きだ。
そして、祭りの後の桜葉も良い。
あの葉特有の香りを嗅ぐと、何故かとても懐かしい気持ちになる。
僕の前世はケムシか何かだったんだろうか。

桜のトンネルを抜けて早朝に出勤。
ワサワサ、ワラワラと忙しく過ごす。
昼に緑のたぬき。
おやつには蜜柑を食べた。
今日も、新人研修は続く。

Mもまた、連日の新人研修で食事を取る暇も無いと言う。
彼女はもう、10日以上も連続して出勤しているのではないのか。
その間に数度の徹夜勤務。
そんな勤務を続けるMに頑張れとは決して言えない。
これはもう、消耗戦だ。
頑張った方が潰れるのではないのか。
何とか助けてやりたいが、僕に出来る事は精神面のフォロー位だろう。

午後、春の嵐。
大粒の雨と遠雷。
突風に職場中庭の桜がまさに桜吹雪を撒き散らす。
それが綺麗で、窓越しに暫く見惚れた。



3月の忙しさがまだ尾を引くものの、仕事帰りにスポーツジムへ寄るという習慣が戻りつつある。
ウエアとタオル、iPodの入ったディバッグをいつも背負い、ジムに借りているロッカーには風呂道具一式が入っている。
時間が有ればいつでもGOだ。

ジムでは稀に会う幼馴染以外とは相変わらず誰とも話さず、黙々と筋トレと有酸素運動をこなし、風呂やサウナに入り体中の水分を絞り出して帰宅。
そして、ビールを流し込む。
それはとても幸せな瞬間だ。

   

夕飯にお裾分けの筍と今日発売の緑エビス(YEBISU THE HOP)
コクは普通のエビスが上手だけれど、コイツは鼻に抜ける香りが素晴らしい。
料理の内容によっては緑エビスの方が良いかもしれない。




僕の睡眠にはサイクルがあって、眠れるときはトコトン眠り幾ら寝ても寝足り無い。
しかし、眠れない周期がやってくるといつまでも眠れず、眠ったとしてもそれは浅い。
そして今ハッキリと眠れない周期がやって来ている。

といってもいつまでも部屋の明かりを煌々とつけ活動している訳ではない。
いつもの時間にベッドに入り、枕元の明かりで本を読み、ラジオを聞いて長い夜を過ごすんだ。
そんな時の深夜放送は静かなモノが良い。
なかでもラジオ深夜便は好きな番組で、犬も寝静まった深夜に1人、薄暗い部屋で本を読みながらこの番組を聞く。
煩いだけの他局の放送はもう聞く気がしない。
夜は静かに流れるべきだ。

そこに昔に聞いた懐かしい曲でも流れれば寂寥感もひとしおだ。
そのうちに、新聞配達のバイクの音が遠くから聞こえてきたり。
生意気に子供の頃から持っている不眠という習慣を、少なくとも苦痛とは思わなくなってきている。
具合の悪い夜に朝を待つ辛さとは違う。
眠くなければ寝なければ良いんだ。

明日は移動性高気圧の影響で天気は回復。
しかし、肌寒い気温となるらしい。


 

 

 


 

07/4/3 (火)

黄砂混じりの小糠雨。
日中の気温は9度。
今日の最高気温は夜のうちに出たようだ。

昼過ぎに始まった会議が終わったのが17時半。
5時間に及ぶ不毛な会議に、腹立たしさを通り過ぎて呆れ返る。
さすがに机上で話しをするのが仕事の人たちは腰の据え方が違う。
同じ話を何度も何度も何度も・・ くだらない駄洒落と共に垂れ流す。

自室に戻った時には、今日の予定は全て時間切れで手が付けられず。
うな垂れ、ため息をついて職場を出る。

機嫌の悪いまま帰宅したくなく、ジムでみっちりと走る。
汗をかき過ぎて吐き気がするほどに走った。




   

夕飯には、魚屋さんで刺身を一人前盛り合わせてもらった。
好物のシャコ、旬のサヨリ、鯛の炙り、マグロ。
酒はエビス、その後美田。

明日は今日のアオリで早朝出勤。
天気は相変わらず曇りがちの予報。

 

 


 

07/4/1 (日)

   

帰国中の幼馴染と、その姪っ子と共に遊ぶ。
幼馴染は4人兄弟のうちの3人が国際結婚と言う凄い家だ。
その7歳の姪っ子はアイルランドとのハーフ。
天使のように可愛い女の子だ。

畑作業が楽しかったようで、草むしりを頑張って手伝ってくれる。
車の入ってこない畑は安心して遊べる場所でも有る。
皆で泥だらけになって遊んだ。

畑近くのダチョウ牧場やブタの飼育小屋も子連れだと一層に楽しい場所で、
汗ばむほどに天気の良い日曜日を堪能した。
そんな風に過ごす1日はとても短い。
そしてあっと言う間に、また月曜がやってくる。