2006/12006年01月30日


 

06/1/31 (火) ジム復活

仕事は休み。
終日、小糠のような雨が降る。

午前中はM宅。
ホットカーペットの上をゴロゴロと転がりながらDVDを見る。
ここ数日、胃が痛いというMは少し元気が無い。
続くようなら病院へ連れて行きたいけれど、僕以上に病院嫌いのMを受診させるのは容易ではない。

昼頃、車でブラブラと散歩へ出る。
雨の中を運転するのが何故か好きで、もっと降らないかなとウインドウ越しに空を見る。
Mのリクエストで美味しい塩ラーメンを食べに小金井へ。
相変わらず美味し。


スポーツジムを辞めてからと言うもの、過去最大体重を更新中だ。
ジムに行っていた頃は170cmの身長で体重58㎏。  
これがきっと僕のベストウエイトで、これより増えると体が重い感じ。
ところがこの二年ほどで急速に肥り、体重計に乗る勇気すらない。
おそらくあの頃より10kgは増えているのではないか。

それも当然だ。
あの頃はジムで一回10km走ることを日課としていたんだ。
ハーフマラソンの大会に出たり、地元の10kmレースでまぁまぁ良い成績を出したり。
運動不足と夜中にお菓子を食べる悪習、それに基礎代謝の落ちる年齢が拍車をかける。

今の弛んだ体を見るとウンザリする。
椅子に座っていて、下に落ちた物を拾うのに難儀する。
洋服は小さく、バイクのヘルメットでさえ窮屈だ。
オスの闘争本能なんか何処かへ飛んでいってしまった。

そんな訳で、またスポーツジムへ入る事にする。
鈍った体がどのくらい付いて来るか解らないし、あの頃のように走れるまでには随分と時間が掛かるだろう。
でも、このままじゃダメだ。  このままでは色々な事の自信を無くしてしまう気がする。
また頑張ってみようと思う。


   

夜、職場の飲み会に出たMを迎えに行く。
胃が痛く不調でも、その部署の責任者であるMは飲み会を休めないと言う。
僕だったら休んでしまうな。
ただでさえ胃が痛くなるような会なんだから。

一日中続いた雨の中、路肩に停めた車でMの帰りを待つ。
予定を一時間オーバーして店を出てきたMは酷く疲れて見えた。



 


 

06/1/29 (日)  ウッドチップと幼虫

晴れ。
最高気温11度。 
陽が暖かく、日向にいると猫のように幸せな顔になってしまう日。


庭の何も無い部分。土が剥き出しの部分がある。
冬はカラカラに乾いて砂埃が舞うか霜柱でベトベトになるか。 夏になれば雑草だらけになる。
何とかしなくては。
でも、砂利をひいたり、ましてやコンクリートで固めたりなんかしたくなかった。
そんな話しを聞いた植木屋の友人がトラックで来る。
職場からウッドチップをダンプに満載し、一時間半掛けて僕の家へ来る。
ダンプ一杯のウッドチップをタダでくれると言うのだ。

   

公園などでよく見かけるウッドチップ。
剪定した木の枝を細かく砕いたものだ。
コレを土の上にひくと、雑草も生えないし砂埃も舞わない。
そして数年で土に返り、良い堆肥となるんだ。
買えば高いウッドチップ。それをダンプで運んできてくれる幼稚園時代からの幼馴染に感謝する。

ダンプ一杯のウッドチップは実際目の前にすると物凄い量だ。
厚さ10センチ程に均一に庭にひいていく。
苦闘4時間、腰と腕の痛みに耐え切れなくなる頃、ようやく作業が終わる。
でも、4時間も掛かったのにはワケがある。
スコップをチップの山に差し入れた時、こんなモノ(虫嫌いな人は覚悟して開く事!)が出てきたんだ。
そうか、ブナやクヌギのチップで、3年も露天に寝かせていたものだもの。
親虫が産卵に来ていたんだな。

コレを見た瞬間、僕はもう本来の作業なんか忘れて一心不乱に大きなチップの山を手で掘っていた。
あの頃の夏、早起きして雑木林に行った夢のような時間を思い出して。
雑木林のムッとする湿気や樹液の匂いを覚えていますか?
クヌギの梢にコレの成虫を見つけたときの喜びを覚えていますか?

居る所には居るものだ。
ダンプ一杯のチップの山にこんなに居た! (虫嫌いな人は見ないほうが良いかも)
いくつになってもこう言うのが楽しくて仕方が無い。
コレは宝物だ。
大切に育て初夏のある日、羽化し立派な成虫になったら放してやろう。
ブンブンと大きな羽を広げて飛んでいくだろう。

   

チップの成果はこんな感じ。
上を歩けばフカフカと優しい弾力が返ってくる

陽に照らされてとても良い匂いがする。
満足だ。





午後は植木屋の友人と園芸店巡り。  春の作付け計画を練る。
金柑の苗3200円とアスパラガスの苗780円。
その後いつもの地酒屋さんで酔っ払うほどに試飲。 気に入った一本を買う。
魚屋でカサゴの刺身と天然ぶりの刺身、スーパーで缶ビール。

夕飯に刺身を食べる。
モミジおろしを浮かべたポン酢で食べるカサゴ刺しが絶品。
ぶりは脂が強すぎ、急遽薄作りにしてシャブシャブにする。
さっと湯をくぐらせ霜降りになったブリをポン酢でいただく。 これも絶品なり。

今、夜の9時。
昼間の労働で全身の筋肉が心地良く疲れている。
ここ数日の頑固な不眠から今夜は開放されるかもしれない。

 

 


 

06/1/27 (金)  キビナゴ

今日も晴れ。  
陽だまりで数匹の猫たちがかたまっている。
ぬくぬくと温かそうだ。

今月の仕事もようやく先が見えてきた。
忙しいと言っても職場に着替え常備、泊りがけで実験なんて事も多かった会社員時代を思えば楽なものだ。
あんな生活と比べるのもおかしいけれど。

昼に緑のたぬき。
最近、職場の机の中にSBのチューブ生しょうがを置いてある。
これを緑のたぬきに入れると美味いんだな。  しかも冷え性の体がポカポカ温まるんだ。
紅茶や味噌汁にも入れてしまう。
妙に気に入ってしまい、一本のチューブを一週間で使い切ってしまうマヌケぶり。
凝り性だからしばらくこのチューブを持ち歩くかもしれない。




   

酒飲み、それも日本酒飲みだからこういうモノが大好きなんだ。
キビナゴ。
まだ旬には少し早いかな。
母親の実家は海が目の前で、フィンと水中眼鏡で潜ると小さな魚が巨大な群れを作ったりしていた。
アレはこの魚だったんだろうか。

祖母は良くこれを包丁など使わず親指で開いていたけれど数が多く忍耐のいる作業だったろうな。
今は開いたモノをスーパーで買える。
生姜醤油で食べると、こ苦くて美味しい。
温めた日本酒と共に遅くまで一人で飲んでいた。

夜、Mから電話。
子供達は全員風邪ひきらしい。
インフルエンザでなければ良いけれど。






 

06/1/26 (木) ありがと

晴れ。
朝の気温は-2℃。  出勤のため自転車を漕いでいるとツマサキが寒さで痛くなる。
そんな寒さの中、何となく春の気配を感じるのは気のせいだろうか。
空気の匂いなのか、土の匂いなのか。 それとも春恋しさゆえの気のせいか。
毎朝その下を通る梅の木の蕾はまだ固い。

午後に沢山の雑用をこなさなければならないので朝早くに出勤。
昼過ぎまで良く動く。
その甲斐あって今月もようやく先が見えてきたか。
出来ない訳は無いのに、今月中にコレだけの仕事が終わるのかといつも不安になる。
毎月キチンとやってきているのだけど。
昼にコンビニ弁当。
何気なく見たラベルに表示されていた970kcalと言う数字に驚愕する。

午後は雑用に忙殺される。
雑用。 自分の専門分野以外の仕事の事だ。
小さな職場だから仕方が無い。 それは解っているんだ。
24歳で初めて就職したのは製薬メーカーの研究所で、それは自分の希望した場所だったのだけれど、
大きな組織の中で潰されヘトヘトになって逃げるように退職した。
小さな職場で自分のやりたい様に仕事を進めたい、そう思って転職した今の職場。
雰囲気は悪く無いし、希望通り自分のペースでやらせてもらっている。
反面、どうしても避けられない雑用と言うべき仕事の割合がどんどん大きくなる事に悩む。
好きで就いた今の職種も、それなりに勉強して取った免許も大事にしたい。
でも、組織の中にいる限り専門馬鹿を通すわけにもいかない。

そんな訳で午後はサーバー管理や新しいドメインの申請、勉強会の資料をPowerPointで作ったり、求人広告用に職場の写真を撮ったり。
ふと気付くといつの間にか外は真っ暗。
溜息ついてチロルチョコを食べる。


   


友達から荷物が届く。
僕はまるで「電車男」のようになって匂いを嗅いでみたり、包装を撫でてみたり。
夜、プレゼントされたものを前に酒を飲む。
厚揚げ焼きと燗の酒、そして読みかけのムーミン谷の冬。

東京は明日も快晴の予報。
また職場から富士が綺麗にみえるだろう。



 


 

06/1/24 (火)  博士の愛した数式

先日の雪が日陰で凍り、体感気温を更に下げる。
風が強い日。

昨夜からM宅に泊まり、子供達と遊びMと酒を飲む。
M宅へ入る事すら出来なかった以前から思えば凄い事だ。
子供達と居るのも、Mとゆっくり飲むのも楽しい。
職場や出先と違い、脱力したMも良いものだ。
当然だけれど子供達は凶暴なまでに元気で、
僕が居る事で興奮もしているのだろう、0時を過ぎても歌ったり踊ったりしていた。
この子たちが僕の事をどう思っているのか解らないけれど、僕がこのマンションに来れば必ず歓待してくれる。
それはとても嬉しい事だ。

反面、僕の悪いところが出てくる。
テレビが点けっ放しになっていたり、あまりにもウルサイとその場から離れたくなる。
人の家だと良く眠れない。  ウトウトしてもちょっとした気配で目が覚める。
空気清浄機と加湿器に守られた自宅に居るときは忘れているアレルギーと喘息。
夜は殆ど眠れずに咳とクシャミをしていた気がする。
少しだけ、ほんの少しだけ自宅へ帰りたくなる。

朝、子供達を起こし、学校へ送り出し、新聞を読みながらコーヒーを飲む。
洗濯するMを眺めたり、昨夜の宴会の片付けをしたり。


   

11時にマンションを出て近所のパスタ屋さんで2500円のランチを食べる。
たまに来るこの店は出てくるモノが全て美味い。
なんだか2人とも空腹で、口の周りをトマト色に染めながらバクバクと食べた。

昼過ぎ、大泉で映画「博士の愛した数式」
先日読んだ原作が素晴らしく、是非見たいと思っていたもの。
この映画、事前に調べたらあまり評判良くなかったけれど、僕は良い映画だと思った。
淡々と、綺麗に感情を抑制した映画で原作の雰囲気を良く出していると思う。
穏やかな家政婦であり、優しい母親でもある役の深津絵里がとてもよく、寺尾聡の博士も良い感じ。
見終わった後に優しい気持ちになる映画だった。



夜は自宅でボンヤリする。
ここは静かだな。  子供の声もテレビの音も無い。
聞こえるのは暖房のファンの音と加湿器がたまに水を飲み込むポコンという音、あとは犬の寝息だ。
少し前に掛かってきたMからの電話。 そのバックに聞こえる賑やかな音や声。
一人で居る寂しさと静かさを思う。
M宅では今頃、子供達がゲームにあわせて歌っているだろう。
それを思い出しながら、僕が本当に居たいのはどちらの家なのだろうかと考える。

 

 

 



 

06/1/22 (日)

   

東京では珍しいほどに積もった雪。
甥っ子と合作の雪だるま。


 

06/1/21 (土)  雪

   

東京に雪が降る。
朝、ベッドの中で予感があった。 カーテンを開けたら雪が降っている気がしていた。
天気予報を見ていたからじゃ無い。 どこか奥深い所に眠っている動物的な感覚が雪を感じたんだ。
出勤までの短い時間、犬を庭に出し二人で雪を見る。

久しぶりに電車で出勤。
土曜だと言うのに、駅は人で溢れている。
雪と人身事故で電車が乱れているんだ。
溜息をつきながら周りを見れば若い人ばかり。  そうか、今日はセンター試験なんだ。
こんな朝に電車が止まっているなんて。

でも、同情している暇は無い。
僕にとって混んだ電車、しかもダイヤの乱れた電車は天敵だ。
そんなものに乗ったら絶対に具合が悪くなってしまうだろう。
JRを諦め、サッサと私鉄のホームへ向かう。 こちらはガラガラだ。
有り難い。

土曜日は仕事が捗る日。
目の前のやるべき事を次々に片付けていくのは気持ちが良い。
これで来週は少し楽になるだろう。
昼に緑のたぬき。 おやつにチロルチョコ。


夜は雪見酒。
家の周囲では15センチも積もったろうか。
庭の照明に照らされた雪がとても綺麗だ。
去年行った那須の北温泉で、雪を見ながら入る露天風呂が最高だと言っていた人が居たっけ。
良いだろうな。 雪見の露天風呂。




 


 

06/1/20 (金)  星の王子さま

大寒。
今日も冷たい風が吹く。

いつもの癖で追い詰められなければ一生懸命にならない。
今月もやっておきたい事が山積だと言うのに、他の雑用をダラダラと。
職場の車を運転し、立川のビックカメラにてMicrosoft office二本やプリンタなど15万円ほど買い物。
自分のお金で無いのを良い事に、迷い無く次々と買い物に狂う。
帰りに大勝軒にて昼飯。  美味い。
一時、ダイエットのためにしばらくラーメン断ちをしようなどと大それた事を考えたけれど無理。
ラーメンと酒だけは止められぬ。

昼過ぎに職場へ戻り、不毛な作業を4時間ほど。
その後、訪ねて来た業者さんと新しい測定機器の話しなど。
鉛筆削り器を一回り大きくした程度の機器が100万円。  
でも話を聞いているうちに猛烈に欲しくなり、お金を牛耳っているエライ人を呼んでゴリ押し的に交渉。
購入する事になる。
ウチの職場、給料は安いけれど機器の購入だけはケチらない。


   

星の王子さま。
2005年1月、岩波が60年間に渡り保有していた翻訳権が消滅し、僕が知っているだけでも5社から新訳で出版されている。
オリジナルの内藤濯訳は1950年代初めに子供向けとして訳された物だから、
深遠なこのお話しが新訳でどう変わるか興味があった。

とりあえず、詩人の池澤夏樹が訳した集英社のものを買ってみた。
倉橋由美子訳(宝島社)が素晴らしいとか、サンテグジュペリの研究で定評ある山崎氏訳で、あえて星の王子さまと言う題を捨てた
「小さな王子さま」(みすず書房)が最高とかそのスジでは色々と論評が飛んでいる。

僕はこのサンテグジュペリという人の書いた話が好きで色々と読んできたけれど、
やはり星の王子さまに始まり星の王子さまに終わるだろう。
何度も読み直し、暗記するほどになっていた本が今、新訳で次々と出版されている。
こんな嬉しい出来事を逃す事はできない。
色々な訳を読んでみようとAmazonに発注したところだ。

仕事帰りに買い物しなかったので質素な食事。
先日畑から採って来た大根の葉をサッと茹でてザクザクと切り、ジャコと共にご飯に混ぜた物。
貰い物の山椒味噌。  カマスの干物。
酒は浪鶴を燗で。
ちびちびとやりながらずっと本を読んでいた。

明日は雪。



 


 

06/1/19 (木)

   

一日のやるべき事を終えて外へ出る。
強い北風が肌を切る。
かろうじて張っていた気持ちを、一気に崩してしまうほどの冷たい風だ。

久しぶりに車で出勤した日。
あぁ、有り難い。
あそこまで歩けば僕の日常が待っている。
車って本当に素敵だ。 

 

 


 

06/1/18 (水)  ムーミン谷の冬

   

何度も書くけれど、僕は冬が嫌いだ。
いつも背を丸め俯いて歩き、仕事から帰ると外出する事は稀で、
暖房を効かせた部屋でまるで冬眠するかのように本だけを読んで過ごす。
鬱々とただ春を待つ。
毎年の事で、自分でもちょっとどうかと思うけれど、嫌いなものは仕方ない。
春はどこまで来ているんだ?

通勤で毎朝歩く職場近くの梅の枝。
おぉ、膨らんできているじゃないか。 
少しずつで良いから、確実に大きくなっておくれ。
先が見えなければ越えられない。 今年の冬は厳しすぎる。

17日に寒土曜に入り、20日が大寒で2月の4日が立春か。
春までもう少し、精神的冬眠を続けよう。



仕事から帰って昨日秩父で買ってきたキノコの汁を作る。
ファンヒーターと加湿器、空気清浄機を動かした部屋に引き篭もり、燗酒を飲みながら本を読む。
この時期にピッタリのトーベ・ヤンソン「ムーミン谷の冬」。
子供の頃から何度読んだか解らないムーミンのシリーズで、この話しが一番気に入っている。
ムーミンって冬眠する動物だって知ってました?



 

 


 

06/1/17 (火)  ツララを見に

良い天気だけれど風が強い。
昨夜のうちに少し降ったのか。 
朝の空気に雨の匂いが混じる。

Mと2人、奥秩父へ「ツララ」を見に行く。
通いなれ、馴染みの奥多摩と違って秩父はやはり遠く感じる。
青梅街道でビュンと飛んでいける奥多摩に対して、行程の殆どが山坂道という事もあるかも知れない。

Mを拾って北を目指す。
299号線で飯能を過ぎ、正丸トンネルを抜ければ芦ヶ久保。横瀬の先で140号線へと左折し川沿いの道を走る。
道はウネウネと曲がり、ブラインドカーブが続く。
気掛かりは路面の凍結だ。  
黒く濡れた路面は滑りやすく、日陰では明らかに凍っている。
こんな所で事故を起こしたら、きっと救急車もレッカー車も中々来ないだろうな。
凍結防止の塩カルで白くなった路面をバイクの一段がハイスピードで抜けていくのを目を丸くして見ながら、
こちらは慎重にハンドルを切った。
FRでノーマルタイヤのこの車。  
いつズルッと滑るかと思うと、手のひらにジットリと汗をかく。

やがて大滝地区。
車を停めて坂道を下っていくと、目当てのツララが見えてくる。

   

ここは荒川の上流になるのかな。
渓流の脇から注ぐ流れが完全に凍って氷の柱になっているんだ。
綺麗だ。

   

平日の為か観光客も殆どおらず、しばらく2人で川原を散歩する。
当然だけれど渓流の水は手を切るほどに冷たい。
歩くと足元から霜柱を踏むサクッサクッと言う音が聞こえる。
まだお昼だというのに山間のこの場所は陽もあたらず静かで少し怖い雰囲気だ。
心底冷え切って車へ退散。
温泉にでも行こうか。

近くの大滝温泉はヌルっとした泉質で、舐めるととてもショッパイ。
僕には少し熱いけれど、肘と胃を温めるべくゆっくり時間をかけて湯に浸かる。

待ち合わせの時間になってもMは現れず、壁に展示してある山の写真など眺めながら時間を潰す。
そう言えばMは温泉嫌いだったな。 銭湯の経験も無い彼女は、知らない人と同じ湯に入る事に抵抗があったんだ。
それなのに、僕がアチコチと温泉に連れ回すものだから、今ではすっかり温泉通。
アレほどカラスの行水だったのに、今では顔が真っ赤になるほど長湯になってしまった。

やっと出てきた彼女は今日も赤い顔をしていた。
冷たいざる蕎麦でも喰おうぜ。
隣の店で食べた手打ちの蕎麦はとても上等だった。

秩父は蕎麦の産地だという。
街道沿いには確かに蕎麦店が多く、それぞれの地区に特色があるようだ。
機会があったら是非食べ歩きをしてみたい。
この辺では古くから札所巡りも行われているし、有名な三峰神社や雁坂峠も有る。
あまり知らなかっただけで、秩父って良い所じゃない。
よし、これからは秩父を攻めよう。 路面凍結の心配が無くなったら。


夜、秩父で買ってきた豆腐を食べながら酒を飲む。
この豆腐、豆腐好きの僕の人生史上最高の美味さだ。
甘くて豆の旨味に溢れ、モチモチとしたゴマ豆腐にも似た食感。

普通の製法と違い、粉にした大豆から作るという。
だから、オカラの成分も全て豆腐に入っているんだ。
こんな凄い豆腐ならもっと買って来れば良かった。
またすぐにでも買いに行きたいけれど、往復150kmか・・
299号線、道の駅・果樹公園あしがくぼ近くの「芦屋」さんの巡礼豆腐。
覚えておこう。



 

 


 

06/1/15 (日)  大根を干す

   

朝から畑。
雨の一夜が明け、素晴らしい天気。
寒さに萎縮し忘れてしまっていた空気の優しさを、全身で感じる。
しっとりと濡れた畑の土が、嬉しくなるほどに良い匂い。

大根、白菜を抜き、エンドウを10株新たに植える。
そうだ、今夜は焼きネギで一杯やろうか。 むっちりと太った下仁田ネギも抜いていこう。

あぁ、なんて日差しが温かいんだろう。
体を丸めてただ耐える冬だけれど、確実に春が近づいているんだ。
春になったら思いっきり鍬を振るうぞ。  硬くなってしまった畑の土をフカフカにしてやるんだ。

園芸屋で春の作付けの下調べ。 
メガネ屋で色々なフレームを試してみる。 今度は小さなメタルフレームのメガネにしてみようかな。
地酒屋で旬の活性濁りを二本買い、スーパーで今夜の食材(ブリとスモークサーモン)を仕入れる。 
家に帰って大根を吊るす。  これで美味しいタクワンを作るんだ。  

その後、ゆっくりと風呂の中で居眠りをした。


夕飯は大根のスライス、スモークサーモン挟み。ブリ大根。焼き下仁田ネギ。
酒はもちろん昼間買った活性濁り。  香り良く炭酸の刺激も楽しい美味しい酒だ。

今日は大好きだった祖母の命日。  
あれから5年。  
そして5年前の今日は、手術のために僕が入院した日でもある。  
そうか、あの日から5年経つのか。

祖母が丹精した、山野草で埋め尽くされた家を潰してアパートを建ててしまった事を今でも悔いている。
仕方の無かった事だけれど、きっとこれからも悔い続けるだろう。
天国で怒る祖母の姿が目に浮かぶ。

そんな祖母を思い出しながら、今夜は酒を飲もう。
祖母の好きだったドラ焼きもたくさん買ってきた。

天気はゆっくり下り坂。
数日後にはまた雨の予報。



 


 

06/1/14 (土) 雨

   

雨の予報を信じて車で出勤。
夜、疲れて職場を出ると大粒の雨が降っていた。

東京に久しぶりに降る雨。
忘れていた懐かしい匂いがする。

 


06/1/13  (金) こんな寒い頃に生まれた

1月13日。 僕が生まれた日だ。
この歳になったら自分の誕生日を祝うのでは無く、生んでくれた母親に感謝する日なのかもしれない。
それでもやはり何か良い事無いかな、なんて思う日。
朝からとても寒い日だ。

Mと映画を見に行く。
僕が最も好きな映画、「ニュー・シネマ・パラダイス」
かなり古い映画だけれど根強い人気が有り、今でもたまに映画館で上映するんだ。
前回は数年前の渋谷で。
今回はシネスイッチで。

この銀座の映画館に行くときは座りたい席がある。
二階の最前列だ。  あの眺めの良い席で足を伸ばしてビールを飲みながらスクリーンを見つめるのが好きなんだ。
気に入りの席に座るため、30分前に行って並ぶ。  
すでに並んでいる人、後から来る人。 平日にこんな古い映画を見に銀座まで来る人たちだ。  きっとこの映画のコアなファンたちなんだろう。

台詞まですべて覚えている映画。
泣くところも笑うところもいつも通りだ。  二時間があっという間に思える。  
上映が終わって、暫く余韻を楽しんでから席を立つ。  今回も素晴らしかった。
今度見ることが出来るのはいつだろう。

映画館を出て、久しぶりの銀座を散歩する。
昔、築地の病院に勤めている年上の人と付き合っていて、会う時はいつも銀座だったな。
銀座で酒を飲むと言う事を覚え、新しい店を開拓するのが楽しかった。 
若かったんだ。 
今ではただ人が多いだけの街。駐車場に停めた車に帰るとホッとする。
日比谷公園から国会議事堂に抜け、半蔵門で甲州街道に出て帰宅。


   

点滅する携帯に気付いて開いて見ると四通のmail。
友達からのおめでとmail。
Mから大きな花束。 少し恥ずかしいけれど、でも僕は花を貰うのが好きだ。
上等な蕎麦屋で素晴らしい蕎麦を喰らい、雲の向こうに陽が落ちるのをいつもの場所で眺め、スーパーで買い物し、Mをマンションまで送る。

夜、スーパーで買ったケーキを一人で食べた。
寝るまでの時間を、本を読んで過ごそう。
そうだ、生んでくれた母親に感謝するのは忘れてしまった。

 

 

 


 

06/1/11 (水) さくら一歳

「さくら」一歳の誕生日。
僕の相棒であるさくらは、一年前の今日生まれた。
ブリーダーの方に抱かれた生後10日のさくらを見た時の事を昨日の出来事のように思い出す。
その数ヶ月前に愛犬を亡くしていた僕は、もう犬は飼わないと誓ったんだ。
でも、だめだった。 犬の居ない生活は僕には耐えられなかったんだ。
不完全な僕は、犬との二人三脚でようやく生きていけると気付いたんだ。

先の犬が合わせてくれたさくらと仲良く暮らしている。
たとえ一万円のテンピュールの枕をボロボロにされても(先週)、気に入りの備前焼を割られても(お正月)、眠っている僕の土踏まずをガブリと噛まれても(昨夜)、
彼女との生活をとても楽しんでいる。

この子と逢わせてくれてありがとう、テツ。

     あの頃、こんなに無垢だったさくら。




     現在。たまに何かが憑依して凶暴になります。

 

 


 

06/1/9 (月)  連休おわり

終日、幼馴染とブラブラする。
幼稚園からの付き合いだから、殆ど全人生を通しての付き合いとも言える友達。
意味も無く車に乗って散歩したり、公園を歩いたり。
あっという間に休日が終わる。




先日処方された薬(パリエット10mg.)が利いているのか、胃の不快感はかなり緩和されている。
このまま治癒してくれれば良いのだけれど。
これは食生活を見直す良いきっかけかもしれない。
夕飯は良いとして昼が酷すぎるし、以前は苦手だった油モノが多すぎる。
何より、ラーメンの食べすぎだ。

この二年で急速に増えた体重を落とす時なのだろう。
体重を落とせば逆流性食道炎にも良い効果が有るだろう。
ちょっとダイエット計画を立ててみよう。


   

夕飯は、鯵の刺身とガンモ。
ガンモはフライパンで焼いてから濃い目の出汁でサッと煮た。
酒は常きげんの山廃を燗で。
美味し。

予報では、本州南海上の低気圧の影響で天気が崩れるらしい。
雨または雪との事。
寒いだけの晴れの日ばかり続く東京。 たまには雨や雪の日があっても良い。
雨の音を聞きながら眠る夜は良いものだ。








 

06/1/8 (日)  遅れて七草

   

ガラス越しなら穏やかな日。
でも、油断して外に出れば骨身にしみるほどに寒い日。
何となく犬と遊びながらプラモデルなど作りのんびり過とごす。

材料を揃えたものの、昨日作らなかった七草粥で朝兼昼。
ロウバイの花を見に深大寺にでも行こうかと思っているうちに陽が暮れる。

こんな怠惰な日も良いか。
今、20時半。
遊びつかれた犬が部屋の隅でイビキをかいている。
僕も何だか眠たくなった。
読みかけの文庫とグラス一杯のお酒を持ってベッドに転がろう。
犬の寝息と面白い本と。
これほど落ち着く静かな時間を大切に味わいたい。 

 


 

06/1/7 (土)  初めての内視鏡検査

風の強い日。 そして今日も良い天気。

仕事を休んで受診する。
内視鏡検査をしてもらうためだ。

吉祥寺にあるそのクリニックはビルの6階。
予約制のため待合室に人が溢れる事も無く、小さなBGMだけが聞こえる。
眼下には学生時代に毎週末のように呑み狂った、吉祥寺では有名な焼き鳥屋さんが見える。
冬晴れの日で眺めのいい窓からの景色も良く、普段だったら寛ぐ事が出来ただろう。
でも今日は無理だ。 指先は冷たく口はカラカラだ。

自分が被験者になる検査が怖くて仕方が無い。
まして、内視鏡なんて不可能に思える。 だって、歯医者で口に指を入れられただけでオェっとなるんだ。
最近の胃痛を思えばどうしても検査は必要。  でもそれが怖さを緩和する事にはならない。
でも、このクリニックを選んだのは訳がある。
ここでは薬(フルニトラゼパム)を使って患者をウトウトとさせ、その間に検査を終えてしまうのだ。

検査室に入り、ゼリー状の薬を喉の奥に含む。
これは喉の麻酔のためで、5分間そのまま我慢する事を求められる。
これも僕にはきつい。 歯磨きしただけでもオエっとなるのに、あんな不味い物を5分も喉に留めて置けるものか。
実際2分で吐き出してしまった。
でも、辛いのはそこまで。
左指にパルスオキシメーター、右肘にカフ。
例のクスリを静注され、ウトウトとしている間に検査は終わる。 それはもう見事と言うしかない手技だった。
問いかけには反応できるけれど、苦痛や不安は感じないギリギリの所。
医師にとっての危険と患者にとっての苦痛の狭間でのあっという間の検査。

実際、この手法を使ってもらわなければ僕には検査は無理だったろうな。
そして、これならまた受けてもいいな。  それほど患者にとっては楽な検査だった。

結果、潰瘍にまでは至っておらず、胃炎と逆流性食道炎との事。
大量の胃薬を貰って帰る。
クリニックに入ってから出るまで2時間。 そのうち半分は検査後ベッドで眠っていた時間だ。
たったそれだけの時間で、ここしばらく患っていた胃痛の原因と対処が解ったのだ。
素晴らしい。

来る時とは全く違う足取りで家へ帰った。




この日、婦人科検診の結果を聞きに言ったMと合流。
彼女も特に異常なかったようで安心する。
年末から珍しく少し不調だったMの事もずっと気がかりだったんだ。
もう若くは無い僕らだから、これからは今まで以上に健康に気をつけないと。

寒さ対策にフリースのシャツを買う。
本屋でまた文庫を大量購入。 おもちゃ屋でプラモ、眼鏡屋で僕のメガネを物色。 今のは少し度があわない上に、レンズに傷が付き買い替え時なんだ。

夕焼けが綺麗だったので、車でいつもの高台へ行く。
雲が速い。 
しばらく放心してMをマンションへと送る。
少しだけ陽が暮れるのが遅くなってきたか。

   


夜はアンキモで温かい酒を飲んだ。

 


 

06/1/6 (金)

   

玄関脇に置いてある、メダカの水瓶は凍ってしまった。
家に入れ忘れたクワズイモの葉は萎れてしまった。
庭柴は枯れ、生き物達は息を潜めてひたすら春を待っている。

痛いほどに寒い早朝、職場へと向かう。
また、持久戦のような一日がはじまる。
新年始まってほんの数日で、もう息切れ気味。

 


 

06/1/4 (水)

   

仕事を終えて家へと帰る。
今日も自転車。

なぜ、こんなに暗いのか。
なぜ、こんなに寒いんだ。
職場の窓から見えていた月齢4の霞月は、いつの間に沈んでしまったのか。
胃と頭が痛い。

疲れた。
明日は更に困難な一日になりそうだ。


 


 

06/1/3 (火) 明日から仕事

   

冷たい風がビュウと吹く。
低い雲が流れ飛ぶ。 
正月休み最後の日。  寒い一日。

また明日から仕事だからと遅くまでベッドの中に居ようと思うも、やはり勿体無くなって午前9時起床。
犬にオシッコをさせたり、新聞を読んだり、ネットを徘徊したり。
朝兼昼に蕎麦を温め、卵を一つ落として食べる。

午後、寿司の出前を取り両親と兄一家の皆で飲み食いすると言う。
兄夫婦と顔を合わせたくない僕はさっさと逃げ出す。
皆揃っての食事なんて滅多にする機会は無いけれど、兄夫婦と同席する事はお断りだ。

300円だけ当たった宝くじの換金に行くも明日まで窓口は閉まっている。
本屋で数冊の文庫、ツタヤでDVDとCDをレンタル、ホームセンターの立体駐車場で雲を見ていると、友人より着電。
独身男のアパートへ遊びに行く。

地元の神社は詣での人たちで込んでいる。
幼馴染と二人で初詣だ。
ここは子供の頃から境内の池で遊び、銀杏拾いに興じ、秋祭りで遊んだ場所。
一応、キリスト教の信者である僕だけれど、毎年正月には初詣に来ている。
二拝二拍一拝。 今年一年の健康のみを祈る。 
健康以外に望む事は無い。





どうにも胃の調子が悪い。
ここ暫く、胃の事ばかり気にしている。
去年の今ごろ、胃痛と食欲不振で消化器科を受診、胃透視検査を受けた。
本当は内視鏡検査をしたかったけれど、歯医者すら行けない僕には無理だと思えたからだ。
結果、異常なく胃炎のようなものと言われた。
その後も忘れた頃に胃が痛くなっていたのだけれど、ここ数週間どうも良くない。
いつも気付くと胃の痛みを感じている。
そろそろ内視鏡検査を受ける時なのだろう。

憂鬱だ。 ああいう検査が怖くて仕方が無い。
でも、溜息ばかりついていても仕方が無い。
今度の土曜に消化器科を受診しよう。
そして検査の予約を入れるんだ。
はぁ、とまた一つ溜息が出る。

夜、心身ともに不調。
また、仕事の日々がやってくる。

 


 

06/1/2 (月)  戌の年

   

あけましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いいたします。

「さくら」ももうすぐ一歳。
すっかり背が伸びて、僕が食事をしているとキッチンのテーブルに立ち上がり、こちらをじっと見ます。
ポケットに入る程小さかった生まれたてのこの子を、ブリーダーのお宅で見たのがつい昨日の事のように思えます。
不思議な縁で家族になったこの子との生活を楽しんでいます。



大晦日からM宅。
ここ数年、年明けはいつもMと過ごしている。

Mが仕事から帰る19時に合わせて自転車を走らせ、すっかり体中が凍った頃、埼玉のマンションに着く。
ここ数日多忙だったMは灯油を買う時間もなかったらしく、まずはスタンドへ。
大晦日のこの日、ガソリンスタンドは洗車待ちの車が長蛇の列を作る。

僕の作った煮物、Mの作った煮物、買ってきた惣菜とたくさんのお酒を並べる。
とても珍しい事なのだけど、この正月、Mの子供たちは皆父親の所へ行っているんだ。
それが複雑な気持ちにさせ、Mと二人きりのこのマンションは少し寂しい。
それでも、二人きりの時間が嫌なはずもなく、温めたお酒で乾杯する。

Mはとにかくテレビが好きで、家にいる間はずっと見ている。
それも歌番組ばかりだ。
だから、大晦日から元旦に掛けてのこの夜、彼女にとってとても楽しい時間なんだ。
先日プレゼントしたHDDレコーダーがフルに活躍している様を見て、僕も嬉しい。

あまりテレビを見ない僕は呑みながらパソコンいじり。
僕は正月の煮物が大好きで、自分でも作るしMが作ったものを食べるのも楽しみだ。
鳥取出身のMの味付けと僕の味付けの違いもまた楽しい。
僕は呑み、その隣でMがテレビに合わせずっと歌っている。

殆ど明け方という時間。 眠る事にする。
神経質な僕は隣に誰かがいると熟睡できなくて、それを良く知っているMが別の部屋に布団を準備してくれる。
おやすみを言って、別々の部屋で眠る。
なんでこれほど神経質なのか。
何度来た事か解らないこのマンションでMと二人。 それでも心底リラックスしていない自分を感じる。


元旦もゴロゴロとテレビ。
初めてではないかと思うほど怠惰な正月を過ごす。
午後に酒を買い足しに行った以外、ずっと暖房の効いた部屋でMとゴロゴロ過ごした。
普段、このように休日を過ごすことは皆無だけれど、Mと一緒ならこれも良いかもしれない。

日が変わって2日深夜、また自転車を漕いで自宅へ帰る。
Mは2日早朝から仕事。 
天気予報ではこれから雨または雪との事だし、はやり熟睡できない僕が音を上げた事もある。
珍しく朝まで居て、と寂しがるMを寝かせ暗い道を帰った。




子供が居て、仕事も不規則なMと長い時間を共に過ごす事は難しい。
十年以上付き合って一度の旅行にすら行った事が無いのだ。
今回、大晦日の夜から2日の深夜まで、たった一日半一緒に居ただけ。
でもそれは、僕らが付き合い始めて最も長く一緒に居た時間だ。

自宅に帰って、冷えた体をお酒で温める。
さっきまで一緒だった彼女が居ない寂しさと、一人になりホッとする気持ちと。
テレビの点いていないこの家は、とても静かだ。
また、読みかけの本を読む。
とても落ち着く時間。
僕は一人で長く居すぎたのだろうか。